今日の音楽 9月20日 ツィゴイネル・ワイゼン
ヴァイオリニストで作曲家のパブロ・サラサーテは1908年9月20日に慢性気管支炎で64歳で亡くなっています。
サラサーテは1844年スペイン生まれのバスク人で10歳の時には女王イザベル2世の前で演奏を披露する天才児でした。パリ音楽院で学び1860年代ごろから演奏家として活躍をはじめ1865年には仲良しのサン=サーンスと演奏旅行をしています。
19世紀は、前半に活躍したパガニーニと後半に活躍したサラサーテの為に多くの作曲家がヴァイオリンの名曲を残しています。サラサーテの為に作られた曲としては、仲良しのサン=サーンスによる「序奏とロンド・カプリチオーソ」「ヴァイオリン協奏曲第3番」、ラロの「スペイン交響曲」、ブルッフの「スコットランド幻想曲」、「ヴァイオリン協奏曲第2番」などがあります。
作曲家としては、ヴァイオリン曲が殆どです。中でも最も知られているのが「ツィゴイネル・ワイゼン」です。1878年に完成したオーケストラ伴奏つきのヴァイオリン曲で「ジプシーの旋律」という意味。3つの部分からできていて4分の4拍子のやや物悲しげで重たい雰囲気の第1部では装飾音が駆使されています。第2部は弱音器をつけた2拍子の曲でハンガリーの民謡を題材にしています。第3部は急にテンポを速め左右の手によるピチカートなど見ていても面白い技巧が使われています。
サラ・チャンのヴァイオリン・ソロです。
今まで取り上げた曲
アイ・ガッタ・ネーム
四つの伝説(シベリウス)
交響曲第7番(シベリウス)