2009年11月11日 (水)

第20回定期演奏会終了

11月8日の演奏会は無事終了しました。
入場者数は980人で、定期演奏会では過去最高。今回は、ソリスト関係の動員やモルダウ、コッペリアという比較的聞き易い選曲が功を奏したのか、或いはだんだん、このオケも定着してきたのかはわかりませんが、1000人にあと少しという所まで来ました。

1000人を超えるようになると、もうひとつ悩みが出てきて、演奏会場によっては満席状態になってしまうので、さらに会場選びの幅が狭まる。。。まあ、当面はそこまで悩む必要はありませんけどね。
演奏自体は、今回はエキストラが非常に少なく済んだため、ご参加いただいたエキストラの方々も常トラ(いつもご参加頂いている方)が殆どだったので、特に弦楽器にはまとまりがあったという事は感じました。エキストラをお願いすると、確かに技術は向上しますが、練習に出席される頻度が少ない分、やっぱりちょっと違うなという感じになるのですが、常トラの方だけですめば、そういう方々はウチのオケのクセも熟知していますし、指揮の黒岩先生にも慣れているし、練習もある程度参加頂けるので、寧ろ大幅な戦力アップになる事は間違いありません。

だいたい、都内だけでも何百というアマチュアオーケストラがありますが、これだけオーケストラが増えた要因は楽器人口の多いフルートとかクラリネットとかの方の出演の機会を得るためという原因があります。アマオケの場合、管楽器奏者が全プログラムを通してステージに上がれるという事は少なく、ひとり1~2曲だけという事になります。ごく普通の3曲プログラムでひとり2曲出演という事にしても、3人から4人程度しか出演できない事になります。ところがそういう曲でも1stヴァイオリンは最低12人程度が必要。まして、もっと管楽器に機会を与えるという事で大編成の曲を選ぶと16人からの人数が必要になります。そんな事で弦楽器奏者は慢性的に不足気味。どうしてもエキストラという形で相互扶助が必要になるわけですね。

まあ、まだ演奏の録音も聴いていないので内容はどうだったかわかりませんが、指揮者やお客さんの話を総合すると概ね良好だったようです。ただ、今回の会場である文京シビックは残響が長すぎるという特徴があって、ピチカートのような弾く音が聞こえ難い、スタッカートなどの短い音は極端に弾かないと表現されづらいという欠点があるので、当日のリハーサルである程度修正をしたものの結果はどうだったのかな。

ご来場いただいた皆様には御礼を申し上げます。

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2009年11月 7日 (土)

パイオニア交響楽団第20回定期演奏会のご案内10 ブラームス/ピアノ協奏曲第1番 第3楽章

いよいよ本番は明日に迫りました。ゲネプロも終わって当日を待つばかり。

ブラームスの最終楽章は、(多分)第2楽章からアタッカで入ると思います。冒頭はピアノのソロで第1主題の提示、終わるとTuttiで主題をなぞると言う形。この楽章は、中間部にあるフーガが曲者。ベートーヴェンは交響曲の中にフーガを使用する事が多かったのですが(3番とか7番の第2楽章が代表例)、ブラームスの時代になると和声も複雑になりフーガの音程も合わせにくいです。

全体はロンド形式でABACABという形を取りますが、圧巻はコーダ。第1主題がファゴットでゆっくりと演奏される場所がコーダのスタート。最後はテンポを上げて怒涛のごとくエンディングを迎えますが、何と言ってもカッコいいのはティンパニです。五度音程の強打が低音の支えがわりとなって叩かれるのですが、ホント格好よいです。

この曲のエンディングは、ブラームスの作品の中でも最もオーソドックスなカッコ良さがありますよ。
全体的には地味な曲ですが、最後の盛り上がりは注目してください。

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2009年11月 4日 (水)

パイオニア交響楽団第20回定期演奏会のご案内7 コッペリア その5

コッペリア最後の曲、スラヴの主題による変奏曲は、主題と4つの変奏曲でできています。スラヴの主題といっても、とても軽いタッチの曲で、チャイコフスキーのスラヴ行進曲とかドヴォルザークのスラヴ舞曲のような重苦しい感じの曲ではありません。やっぱりスラヴ民族の書いた曲とフランス人が書いた曲の違いでしょうか。

主題はヴァイオリンによってスタッカートを伴って提示されます。第1変奏は変奏といっても、主題のメロディラインそのままに管楽器によってレガート気味に演奏されます。それに弦楽器が飾りをつけるという展開です。

第2変奏も基本的なメロディラインは同じですが、ヴァイオリンによる細かい上行音階や下行音階が前面に出てきます。

第3変奏は雰囲気を変えてTuttiによるメロディラインと木管楽器の分散音が交互に現れる荒々しい音楽になります。

第4変奏は3拍子になりクラリネットの自由な旋律に弦楽器が後打ちでお付き合いします。このクラリネットの旋律が非常に音域が広いのでかなり演奏は大変です。最後の小節ではシの音から2オクターヴに少し足りないソの音まで駆け上がります。

フィナーレは4拍子にもどり、ようやく主題のメロディから大きく離れます。弦と管の装飾音の掛け合いが終わると、新しいフィナーレのメロディがリズムを持って演奏され、やがてトロンボーンなども加わってクライマックスからエンディングに駆け上がって行きます。

このように、この曲は変奏曲といっても、初歩的な変奏で、ヴァリエーションの妙を聴くというよりは雰囲気の変化を楽しんで行くという感じです。やたらに音楽の停止が多く、何かぎこちない雰囲気の前半から一気に演奏される後半の変化も楽しい曲です。

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2009年11月 3日 (火)

パイオニア交響楽団第20回定期演奏会のご案内6 コッペリア その4

コッペリアの3曲目は「チャルダッシュ」です。
チャルダッシュはハンガリーの音楽で、ラッシューという遅い部分と、フリスカという速い部分で出来ている音楽です。酒場風という意味ですが、ロージャヴェルジ・マールクというハンガリーの作曲家の作品名から広まったものだそうです。ラッシューは、かなり遅く哀愁をもった曲で、フリスカはかなりテンポの速いパートなので、その対比が非常に面白い曲です。

チャルダッシュといえば、モンティの曲が有名ですね。そのモンディのチャルダッシュと並んで有名なのが、このコッペリアのチャルダッシュですが、この曲はラッシューの部分は哀愁というよりは、少し滑稽な感じがします。
この曲の見所は、フリスカの部分のチェロとヴィオラのメロディ、テンポ速いしチェロにとっては音域が高いので結構大変です。ところがしばらく後に、コントラバスも同じようなメロディが出てきちゃいます。音域は低いし、他の楽器もガチャガチャとやかましいので、先ほどのチェロとヴィオラ程は大変では無いですが・・・

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2009年10月30日 (金)

パイオニア交響楽団第20回定期演奏会のご案内4 コッペリア その2

第1曲目の前奏曲とマズルカは、ホルンのアンサンブルから始まるのどかな前奏曲に続いて昔テレビ朝日(当時NET)の朝日新聞ニュースのテーマ曲で有名になった、マズルカが演奏されます。

マズルカはポーランドの3拍子の舞曲の総称で、色々なタイプがあります。オベレク、マズル、クヤーヴィクなどが代表ですが、このコッペリアのマズルカはクヤーヴィクで、タータタンタン|タタタンタタ|(注・ターは付点四分音符、タンは四分音符、タは八分音符)のリズムが特徴です。
このマズルカの特徴をつかむには、ショパンのマズルカ集を聴いてみると良いかもしれません。

後半はテンポを速めて金管や低弦が裏でバタバタと演奏して曲を閉じます。

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2009年10月29日 (木)

パイオニア交響楽団第20回定期演奏会のご案内3 コッペリア その1

ドリーブのバレエ「コッペリア」は、日本ではチャイコフスキーの三大バレエに次いで上演される機会の多い曲のひとつであろう。元々の曲名は「コッペリア、または琺瑯質の目をもつ乙女」という題名。原作はE.T.A.ホフマンの「砂男」という話(オッフェンバックのホフマン物語も同じ話を下敷きにしている)。人形に恋をした男の狂気の世界を描いたかなりグロテスクな話であるが、ドリーブはこの砂男の狂気性をかなり和らげてコッペリウスという老人に移植している。コッペリウスが作った人形が「コッペリア」。このコッペリアが人形だという事を知らずに恋してしまったフランツが、コッペリウスの家に忍び込んだところを、コッペリウスに見つかる。そこに来たフランツの恋人スワニルダの気転によりフランツは助けられ、ふたりは目出度くゴールイン、というお話しである。

このバレエ音楽「コッペリア」は全曲を通して演奏すると1時間以上を要する。そのため、オーケストラの演奏会では殆どが組曲として演奏される。が、実のところはバレエ組曲「コッペリア」という曲は存在しない。演奏者が3曲から6曲程度を選んで抜粋で演奏するので、組曲と言っても演奏によっては異なる曲の組合せになるのである。

今回は、「前奏曲とマズルカ」「ワルツ」「チャルダッシュ」「スラヴ民の主題による変奏曲」という比較的オーソドックスな4曲を選んだ。このほかには「麦の穂のバラード」「機械仕掛けの人形の音楽」「人形のワルツ」が組合せられることもある。

原作はグロテスクでも、音楽は非常に楽しく肩の凝らない曲なので楽しく聴ける曲だと思う。

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2009年10月28日 (水)

パイオニア交響楽団第20回定期演奏会のご案内 2 モルダウ

スメタナの代表作が連作交響詩「わが祖国」である。この曲は、チェコの風景や歴史を表現した音楽で、「高い城」「モルダウ」「シャールカ」「ボヘミアの森と草原から」「ターボル」「ブラニーク」の6曲で、全て演奏すると70分ぐらいになる。

この中でもっとも有名なのが「モルダウ」。モルダウというのはドイツ語で、チェコではヴァルタヴァという名前の川の源流からプラハを流れ、エルベ川に合流するまでを描写的に表現している。譜面には各部分に解説が書いてあって、この部分が何を表現しているかが明解にわかるようになっている。

①最初の源流・・・フルート2本が交代に吹いて淀みなく湧いてくる川の源流を表し、ハープとヴァイオリンのピチーカートが水の滴を表現している。なぜフルート2本の掛け合いかというと・・・1本では息が続かないからwink
②2番目の源流・・・フルート2本にクラリネット2本が加わって掛け合いで演奏される。次第に多くの楽器が加わっていく。やがて、あの有名なモルダウの旋律が登場する。
③森~狩り・・・やがて流れは森の中に入り、ホルンの信号で狩りの場面が始まる。弦楽器は川の流れを表現し続ける。
④村の婚礼・・・川は森を抜けて集落に入る。そこでは村をあげての結婚式。フォークダンスも踊られる。踊りの輪がやがて大きくなるが、川は次第に遠ざかり踊りのリズムも遥か遠くに聞こえるようになりやがて消えていく。
⑤月の光~水の精の踊り・・・この曲の中でもっとも神々しい部分。夜も更け静けさを取り戻したフルートとクラリネットの川の流れの中で弦楽器の水の精が静かに踊る。やがて夜も明け、流れは力を増して主題部分が再現される。
⑥聖ヨハネの急流・・・川はやがて傾斜を増し、音楽も激しさを増す。聖ヨハネの急流というのは実際には存在しないそうだが、スメタナはボヘミア王に迫害され殺害されたローマカトリックの聖人ヨハネの故事にある、ヨハネが川に投げられて殺害された場所を、急流として表現したらしい
⑦モルダウの力強い流れ・・・聖ヨハネで盛り上がった曲は、そのままの勢いで主題を演奏する。ただし、ここでは主題が長調に変調されて演奏される。
⑧高い城の主題・・・連作交響曲の1曲目である高い城の主題が登場する。やがて川は幅を広げ穏やかな流れになりエルベ川へと合流する。

という内容です。この曲は実はものすごく体力が要ります。聖ヨハネの急流から先の数分間はほとんどフォルテとかフォルティッシモで、しかもフォルテからのクレッシェンドもたくさん出てきて、ずっと弾きっぱなし。大変な曲です。

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2009年10月27日 (火)

パイオニア交響楽団第20回定期演奏会のご案内 1

このブログ、演奏会のご案内専用になってしまったようで非常に申し訳けございませんcoldsweats01
パイオニア交響楽団第20回定期演奏会は11月8日(日)、文京シビックセンター大ホールで行われますので、是非足をお運びください。

5回ごとの記念演奏会は、通常は合唱団と一緒に演奏会を行っています。第5回は第九、第10回はカルミナ・ブラーナ、第15回はマーラーの復活でした。今回は残念ながら合唱団と日程が合わず単独の演奏会になりました。その為、今回は第5回定期演奏会からずっとお世話になっている黒岩英臣先生と、ご子息のピアニスト黒岩悠(はるか)氏の共演という企画になりました。
そこで、今回の実行委員長を中心に選ばれた曲がブラームスのピアノ協奏曲第1番。ところが、この曲が先に決まった事で困った事が起こりました。原因はブラームスのピアノ協奏曲は①異常に長い(50分程度)②トロンボーン、チューバが無い、こと。

通常の序曲-コンチェルト(休憩はさんで)-シンフォニーのプログラムを組むと、
①ごく短い序曲を組んでも前半が1時間近くなるため、シンフォニーは長い曲が出来ない。②トロンボーンは5人いるので残りの2曲をトロンボーンが出てくる曲を選んだとしても、3分程度の序曲だけ出演では気の毒

また、コンチェルトとシンフォニーの2曲プロだと金管楽器に出られない人が出てくる。

などなどから、2曲とも15分程度のトロンボーンがある曲。しかもブラームスのピアノ協奏曲第1番が一般的知名度が低いので、少し有名な曲を選ぶという事で一件落着しました。
そこで決まったプログラムが

①スメタナ 連作交響詩「わが祖国」より 第2曲「モルダウ」
②ドリーブ バレエ音楽「コッペリア」より
③ブラームス ピアノ協奏曲第1番ニ短調op.15
指揮 黒岩英臣  ピアノ独奏 黒岩悠
11月8日(日)午後2:00開演
文京シビックセンター大ホール

です。

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2009年4月21日 (火)

演奏会終了(パイオニア交響楽団第19回定期演奏会)

18日(土)特に重大な事故もなく演奏会は終了致しました。
杉並公会堂は2回目でしたが、大編成のオケだとちょっと音がワンワンするという欠点があって心配していましたが、結局それ程の大編成にはならなかった為か、大丈夫だったみたいです。

モーツァルトの39番以外は、個人的には好きな曲ではなかったのですが、初めてのシューマンもやってみれば結構面白い。鳴らしても鳴らしても聞こえない場所があったり、わけのわからない2オクターヴの跳躍があったり、やたらに転調が多かったりと、今までやった曲とは一風違ってましたけど、やっぱり大作曲家の曲ですね。
ご来場いただいた方、一緒に音楽作った仲間に感謝です。

次は11月。もう少し体調を整えて臨みたいですが、11月もちょっと苦手な季節。大丈夫かな?

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2009年4月17日 (金)

パイオニア交響楽団第19回定期演奏会のご案内 12

いよいよ明日が本番で、今夜はゲネプロでした。

今回のプログラムも難しい曲ばかりでした(まだ終わってないけど)
メインのシューマンの春は最初はグチャグチャでしたが、練習するごとに進歩が見られましたが、イタリア奇想曲は個人の技量が物を言うのでアマチュアにはハードルが少し高いかな、という感じ。モーツァルトは始めのうちは、一番まともだったけど、そこからが難しい。
で、直前の出来は
イタリア奇想曲   管楽器難しい、まだ吹けてない人もいる。弦楽器、楽器が鳴り切ってないので厚み不足。
モーツァルト39番 時々アンサンブルが乱れる個所あり。弦も弾き方が完全に統一できなかった。
シューマン 春   楽しい感じには仕上がっています。
後は気合と気持ちですね。

腰の持病に加えて数日前から肩と首が痛くて、万全の体調とは程遠いですが、出来る限りのパフォーマンスは発揮できるように頑張ります。

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2009年4月16日 (木)

パイオニア交響楽団第19回定期演奏会のご案内 11

シューマンの交響曲第1番の第4楽章は6小節の短い序奏で始まる。この序奏のメロディが重要なモティーフとしてこの楽章で随所に登場してくる。第1主題はヴァイオリンによる細かいメロディで、今回の演奏では最初はゆっくりスタートし徐々にテンポを上げていくはずである。

S41 コントラバスにとってはこの伴奏形の中に最初の難関がある。ヴィオラ、チェロとユニゾンなのだが、ヴィオラ・チェロはオクターヴを隣の弦で演奏できる。コントラバスは弦をひとつ跨がなければならない。上のB♭は一番細いG線、下のB♭は三番目のA線で取るのでまともには音が出ないのである。

S42 第2主題は、管楽器によって演奏される細かいメロディだが、ここで弦を中心に最初のモチーフがメロディをかき消すように出てくる。軽快な管のメロディと重厚な弦のモチーフが対照的である。

提示部が終ると、展開部では第1楽章同様転調の連続になる。ここでも最初のモチーフが使われチェロの刻みとコントラバスのスラーによるメロディで連続転調が奏でられる。やがてクライマックスに達すると、ホルンによるファンファーレから始まり、フルートのカデンツァがあって再現部に入る。

S44 コーダには、また3オクターヴ跳躍がある。ここはコーダに入ってテンポが上がっているので超大変。演奏しているのを見るだけで気の毒に思う(はず)であろう。そのまま休む間もなく怒涛のようにエンディングまで持っていく。まあ元気が出る事請け合い・・・のはず。

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2009年4月15日 (水)

パイオニア交響楽団第19回定期演奏会のご案内 10

シューマンの「春」の第2楽章はよく聞いてみると第1楽章のメロディを引き摺っている事に気がつく。この楽章を聴いているとm春真っ盛りのうららかな縁側でウトウトっていう感じがするのはオレだけ? 練習の時も時々眠りそうになった。
ただこの曲、緩徐楽章といっても結構黒玉が多い。第2部以降は短い周期でp と fを繰り返す。こういうゆったりした楽章の強い音の処理というのはそのオーケストラの姿勢がわかる。綺麗でもメリハリが無いとダメ。力強くても音が汚いのはもっとダメ。特に、滅茶苦茶クレッシェンドやデクレッシェンドが多いのでそれを表現しようとするあまり音の質が後回しというのでは、第2楽章の価値は無いからね。
この楽章、結構チェロが重要なメロディを弾く。元々10本の予定だったのだが、諸事情によって8本になり音量・音の厚みではちょっと力不足。記譜上はpだがメロディだから大きめに、と言われたってfの時の弾き方とは違う。音の厚み不足を歌い方で補えるかな?

最後は弦と木管のかけあいで静かに静かに・・・・とは言っても、休み無く第3楽章に入って行く。

第3楽章は2つのトリオを持つスケルツォである。
スケルツォは最初はニ短調で弦楽器だけで始まる。それに呼応して全楽器がTuttiで演奏される。それが2回繰り返されると、ヘ長調になってスケルツォ2つ目のメロディが流れる。再びニ短調になって冒頭のメロディに戻り、これも繰り返される。
S31 1つ目のトリオは4分の2拍子である。と言っても記譜上は4分の2拍子だがMolto piu vivace 二分音符=108というスピードで、実質的には2分の1拍子の軽快なトリオである。このトリオの後半部分にはチェロ・バスの軽快だがどことなくユーモアがあるメロディがある(楽譜参照)。
再度スケルツォに戻り、今度は繰り返し無しで演奏されると、2つ目のトリオになる。

ここでは変ロ長調に転調されてチェロ・バスからスタートするが、トリオには珍しくあまりメロディと意識できないようなメロディである。このトリオは軽快というよりは重々しい雰囲気を持ち、最後はTuttiで盛り上がってスケルツォに戻る。

S32 スケルツォの2つ目のメロディに入ると途中でそのメロディが中断され、1つ目のトリオ同様2拍子になる。ここではテンポは速くないので、音型は1つ目のトリオと同じなのだが、同じには聴こえない。弦と管が半拍ずつずれて演奏して、それが合流したところで終わりとなる。

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2009年4月14日 (火)

パイオニア交響楽団第19回定期演奏会のご案内 9

シューマンの「春」の第1楽章は、ホルンとトランペット合計4本のユニゾンのファンファーレから始まる。このユニゾンのファンファーレというのが実は曲者で、和音のファンファーレより難しいかもしれない。音程がちょっとでもズレていたらすぐわかっちゃうから。その後はトロンボーンと打楽器以外の合奏でこのファンファーレをなぞるが、これはユニゾンでは無い。
S11 このファンファーレの直後、フルート、オーボエ、ヴァイオリンは7連符のアウフタクトで次の小節に入るのだが、ファゴットとチェロ・バスはそれより8分の1拍遅れてスタートして32分音符を3つ弾いて次の小節に入る。。。これって何の意味?入りにくいったらありゃしないぜ。向こうは7つ割り、こっちは4つ割りの2拍めになるのであるから、4と7の最小公倍数で考えるとヴァイオリンの7連符の3つ目の音が出る少し前に入って・・・・わけわからん。なのでヤマ勘だ。
この後序奏はまだ続くが割愛。結構疲れる序奏なんです。

S12_2 提示部に入ると、明るく弾むような音楽に変身。次の難所は展開部のシューマン得意の連続転調。元々は変ロ長調なのだが、ハ長調、ニ長調・・・という具合に数小節単位で転調を繰り返し最後には戻るんですけど臨時記号多いし調性が時々わからなくなるし・・・
3つめの難所は2オクターヴ跳躍。全部Ges(ソ♭)なんですけど、ベース音でこんな跳躍意味があるのか? さらにこんなのもあります。こうなると、体で覚えたポジション感覚しか無い!体で覚えるほど練習していない!従って 当たるも八卦当たらぬも八卦です。

S13

2オクターヴ跳躍は4楽章にも出てきます。

そうこうするうちに曲は怒涛のように前へ前へ進み、弦楽器全員で最後のお歌を歌って、後はまた前進あるのみ。最初のファンファーレのメロディが吹かれるとそのままコーダです。

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2009年4月10日 (金)

パイオニア交響楽団第19回定期演奏会のご案内 8

メインの曲は、シューマン作曲の交響曲第1番変ロ長調op.38「春」である。シューマンは4曲の交響曲を書いているが、この第1番はシューマン自身がシューベルトの大交響曲(交響曲第8番「ザ・グレート」)を発見した直後だったこともあり、その影響からか非常にメロディックな明るい曲である。
シューマンの管弦楽作品は、全楽器が同時に音を鳴らす事が多く、音符が多すぎるとか、音がくすんでいるという評価をする人もいるが、確かに楽器の特性をよく理解していなかったキライはあるものの、近年ではシューマンの音はこのオーケストレーションでなければ出せないという評価もあるようだ。

ただ、ユニゾンや楽器群での演奏が多いという事は、それなりの合わせる技術が無いと聴かせる事は難しく、アマチュアオーケストラで上手な演奏を聴かせるのは難しいと言われているのも事実だとは思う。特に、シューマンの交響曲では金管楽器に対する理解度が不足していた事が原因の変更や吹き難さが何点か存在している。特に第3番「ライン」では、トロンボーンに高音の超微弱音を要求しており、これがこの曲をアマチュアオーケストラが取り上げる妨げになっているようだし、今回の第1番「春」は冒頭のトランペットによるファンファーレが、初稿では全く違った音になっておりリハーサル時点で当時のナチュラルホルンでは吹けない事がわかって書き直したという事実も残っている。

そんな曲ではあるが、非常に明るい性格の曲で、当初はそれぞれの楽章に 春の始まり-夕べ-たのしい遊び-たけなわの春 という標題がつけてあったそうだ。初稿は1841年3月31日にメンデルスゾーンの指揮によって初演されているが、現在一般的に演奏されるのは同年の末に出版された改訂稿で、改訂稿では標題は削除されている。また、この曲は「春」という題名ではあるが、我々の感覚から聴くと初夏を思わせる曲である。これは、四季がはっきりしている日本と春・秋が短いヨーロッパの気候の違いも考え合わせる必要があると思う。

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2009年4月 8日 (水)

パイオニア交響楽団第19回定期演奏会のご案内 7

モーツァルトの39番のフィナーレを飾るのは軽快なAllegroの楽章である。速度記号はAllegroとなっているが、今回の演奏会ではかなりの高速度で演奏されるはずである。本番指揮者の練習では最高速度♩=145が記録されている。これは、私が聴いた録音で最速だったカラヤン指揮ベルリン・フィルの♩=138を大きく上回る速度だった。さすがに、このテンポでは下手なアマオケでは無理だったのか、本番は♩=138あたりで落ち着くものと思われる。
まず、ヴァイオリンだけで8小節間の主題が演奏され、9小節目にTuttiになりフォルティシモで華々しく演奏される、が、コントラバスはこの弾き難いメロディ(ボウイングが難しい)には付き合わない。で、ずっと付き合わないと楽なんだけど・・・・

3941_2 
提示部が繰り返され、展開部に入るといきなり出てきちゃう。まあ、ここは弦のTuttiだから良いけど、その後が大変。1st violinとチェロ・バスがこのフレーズを1小節ごとに掛け合いで演奏するんです。向こうは、くっきりすっきり系の音が出せるけど、コントラバスはただでさえ音域が低くてモゴモゴと聞こえがちなので、きちんと掛け合いに聴こえるように演奏するのは難しい(出来ねぇ)。
で、掛け合いが終ると今度は連続技。3942

でも、このフレーズが弾けないととても悲しい思いをする事になるんです・・・・

という事で展開部は、早業の連続、再現部に戻ってコーダは非常に短いです。最後の13小節だけ。コーダの終わりにも何故か繰り返し記号があるのですが、さすがにここの繰り返しは、やりません。コーダもとてもあっさりと、そして最後は主題のフレーズで終るのです。

3943
ですから、このフレーズが弾けないと格好良く終れないワケ。ただでさえ、終ったんだか終ってないんだかわからない超軽いコーダなので、格好だけでも「終わり!!!」っていう雰囲気出したいじゃないですか。

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2009年4月 7日 (火)

パイオニア交響楽団第19回定期演奏会のご案内 6

モーツァルトの交響曲第39番の第2楽章については見解が分かれる。39番自体が、モーツァルトの作品中最もメロディックな曲であるという評価があり、第1楽章も第3楽章もメロディが非常に重視されているという点から考えると、通常メロディックとされる緩徐楽章に少し物足りなさを感じるという人、「白鳥の歌」と言われる所以がこの楽章にあると感じる人。3921
音楽に対する感じ方は人それぞれだと思うが、私自身も例えば40番の厳しさを思わせる第1楽章の後の暖かみのある第2楽章に比べると、39番の第1楽章が非常に美しいために第2楽章に少し物足りなさを感じてしまう。逆に中間部の低弦の刻みと管楽器の伸ばし音の中で歌われるヴァイオリンの厳しさを感じさせるメロディが新鮮に聴こえてくる。

第3楽章は、個人的にはモーツァルトの交響曲のメヌエットの中で最高の楽章だと思っている。トリオで転調しないという従来型のメヌエットとは一味違う上に、編成にオーボエを入れずにクラリネットを2本入れたという事を十二分に活かして非常に美しいメヌエットになっている。主部のヴァイオリンの裏打ち(実際には8分音符の連続なのだが、ヴァイオリン以外が頭だけを打つため、裏打ちとして聴こえる)を含めた力強く美しいメロディも良いが、何と言っても圧巻なのはトリオである。トリオ前半と後半は、クラリネットのデュオである。1st クラリネットが(転調が無い事もあって)主部のメロディに良く似たメロディを朗々と歌う下で、2nd クラリネットが分散和音を訥々と吹いて行く。中間ではヴァイオリンがわずか8小節の繋ぎのメロディを弾いて、ホルンが再度クラリネットに繋ぐというシンプルだがホッとする構成である。3931
この楽章では、コントラバスは完全に裏方に徹する。主部ではヴァイオリンの裏拍の音がくっきり出るように頭打ちは短めに弾く。トリオでは、全く音色を変えて柔らかい音で頭打ちを行う。この音色の変化がきちんと感じられれば成功だと思う。

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2009年4月 3日 (金)

パイオニア交響楽団第19回定期演奏会のご案内 5

51_2 第1楽章の主部は「歌うアレグロ」です。まずアレグロに入って1小節目の2拍目からヴァイオリンのよる第1主題の提示があります。で、1小節目の1拍目はチェロとコンバスのEsの音だけ。この一発の音がきれいに音程良く響いてくれないと、第1楽章は台無しです。譜面づらでは単純な音なんですが結構これ緊張します。でも緊張するときれいな音が出せない・・・やっぱり緊張します(笑)

52_2  ヴァイオリンの主題提示の後、次はチェロとコンバスがその主題をなぞるわけですが、ヴァイオリンの音色と違うチェロ・バスの柔らかく暖かい音色で、しかもイン・テンポで歌わなければならないわけです。テンポ遅れずに、その中で十分に歌う・・・ここが2発目の勝負

53 第2主題はヴァイオリンとヴィオラのアンサンブルなのですが、チェロ・バスはピチカートで下を支えます。これが結構arcoからpizzへの急ぎの持ち替えがあるので綺麗に出るのが意外に難しい・・・・ここが3つ目のポイント

54 提示部の終わり3小節で出てくる速いフレーズ。タンタタ・タンタタ・・・はコンバスにとっては結構大変です。全弦楽器ユニゾンになっているのですがコンバスだけ!大変です。その理由は、このタンタタというひとつの塊。1つ目の8分音符が2つ目の16分音符と3つ目の16分音符の間の音であり、2つ目と3つ目の音が短3度の関係になるんです。短3度ですから2つの音の間に半音が3つ。従って4本指を使えばポジション移動無しで弾けるわけです。ヴァイオリンからチェロまでの弦楽器は親指を除く4本の指でひとつのポジションを弾けるので全く問題なし。。。。が、コントラバスはハイポジションを除いて親指と薬指を除く3本の指でひとつのポジションなので、この3つの音の間にポジション移動が発生するわけです。従って、チェロまでの楽器では涼しい顔をして弾けるのにコントラバスだけは左の指が指板をのたうちまわります・・・・ここは・・・ゴメンナサイです。
で、この音型が、展開部では更にヴァイオリンとチェロバスの掛け合いをしたりするんです。

とても明るく、軽快で、そのくせメロディも美しい第1楽章は、この後再現部を経てコーダに突入していきます。

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2009年3月31日 (火)

パイオニア交響楽団第19回定期演奏会のご案内 4

モーツァルトの交響曲第39番の第1楽章は、モーツァルトにしては非常に長い序奏をもつソナタ形式です。モーツァルトのシンフォニーで緩やかなテンポの序奏がついているのは36番、38番と39番の3曲だけ。36番は比較的短く38番は長くミステリアスな序奏ですが、この39番の序奏は冒頭から全楽器のTuttiで堂々と演奏されます。そういえば、今回の演奏会は3曲とも冒頭からトランペットが鳴り響く曲になりました。イタリア奇想曲とシューマンの春は、勿論トランペットが裸でファンファーレを鳴らしますし、39番もTuttiですが全楽器でEs-durの主和音を鳴らすわけですからオーケストレーションの原理からトランペットが大きく鳴り響くように聞こえます。

ところで、モーツァルトの譜面にはクレッシェンドとかディミヌエンドは殆ど表記されていません。譜面を見るとpからいきなりfになったり、その逆だったりという音楽になっています。これについては、譜面に書いてある事を忠実に再現しなければならない、という主義の方もいれば、譜面に書かれていない作曲家の意図を汲み取ってcresc. や dim.を入れるのが正しい、という人もいます。勿論、作曲家モーツァルト自身にはもう尋ねる事はできませんので、どの意見が正しいのかは永遠の謎ですが、黒岩先生のモーツァルトは聴く側に立って、どう演奏すれば心地よいか、心を揺らす事ができるか、などという観点でcresc. dim.を指示されます。
4_2 例えば、序奏の第1小節目Es-durの和音のTuttiのあとの2小節目の2拍目から木管楽器が弱音になって、経過のリズムを演奏するのですが、弦楽器は2小節目の頭は譜面通りだと強いままの2分音符。このまま演奏すれば勿論木管楽器の弱音は全く聴こえません。従って、弦楽器はこの2分音符はdim.するわけです。また、3拍目からヴァイオリンが下行音階で次の小節のTuttiへの繋ぎを行いますが、これも譜面通りだと静かなヴァイオリンの下降音階から、いきなりfでtuttiになって、結構びっくりします。例えば、この繋ぎが上行音階だったら人間の耳には若干cresc.して聴こえるのですが下行音階なのでdim.気味に聴こえるから、繋ぎの音形としてはちょっとびっくりかもしれません。従って、ここも下行しながらヴァイオリンはcresc.をするという事になっています。勿論16小節目あたりにエコー効果のような場所では、いきなり音量を落としますけど。

序奏だけで長くなってしまいましたが、序奏部分だけではなくて主部に入っても、更に他の楽章についても譜面には書かれていないダイナミクスの変化は今回の演奏ではかなり多いと思って頂いて結構だと思います。

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2009年3月21日 (土)

パイオニア交響楽団第19回定期演奏会のご案内 3

イタリア奇想曲の後は、ぐっと編成を小さくしてモーツァルトの交響曲第39番です。
この曲は、今回の演奏会では裏メインと言っても良い曲。ウチのオケでは毎回定期演奏会毎に持ち回りで「演奏会実行委員長」なる人が任命されて、委員長を中心に選曲から指揮者・ソリスト等の人選、演奏会場選びが行われるのですが、選曲は余程の事が無い限り、最低1曲は委員長の希望が優先されます。今回は、実行委員長の希望はメインのシューマンでは無くて、このモーツァルトの39番シンフォニーでした。

私自身も 35番以降のモーツァルト後期交響曲では、この39番が最後に残された曲になります。モーツァルトの後期交響曲は一応2管編成ながら、少しずつ楽器が欠けている、編成が小さくて管楽器のローテーションが稼げない、時間が短くてメインの曲にならない・・・のに難易度が高いので、アマオケではそうそう取り上げられないのが事実。6曲全て制覇できるのは幸運です。と言ったって、制覇というにはおこがましいかな。どの曲も非常に難しいです。

元々長調の曲が殆どのモーツァルトの交響曲(短調は2曲だけ)の中でも、最も明るく優美と言われるのが、この39番の交響曲。有名な40番とジュピターと合わせて3大交響曲と言われていますが『大』の文字が相応しくない美しい曲です。最もこの優美さがどこから来ているのかと言うと、オーボエが無いという非常に珍しい楽器編成だから、などと言うとオーボエ吹きに怒られそうですが・・・

前述したとおり、この曲は2管編成といっても、オーボエが無しでフルートも1本だけ。トランペットも第2・3楽章は登場しません。従って、管楽器の主役はクラリネットとホルン。木管・金管の中で最も甘い響きを奏でる2つの楽器が主役なので、そこから優美さを醸し出しているのかもしれません。

とは言っても、実は曲自体はゆったりした曲ではありません。チェロと殆どユニゾンになるコントラバスにとっては超絶技巧の連続。そんな技術的な難しさをおくびにも出さず優美に低音を奏でて下支えをしてこそ、この曲におけるコントラバスの値打ちがあるというものです。本番に向けて、汗かき、必死の形相を外の出さずしっかりと弾けるように、これから仕上げです。

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2009年3月17日 (火)

パイオニア交響楽団第19回定期演奏会のご案内 2

オープニングの曲は、チャイコフスキーのイタリア奇想曲。

冬が長く、寒さが厳しい地域に住むドイツ人とかロシア人にとってイタリアという国は太陽の国だったようでイタリアに静養とか療養で出かけてその印象を音楽にしている作曲家が少なくない。メンデルスゾーンは交響曲第4番をイタリア旅行中に書き始め、ブラームスはヴァイオリン協奏曲などの名曲をいくつかイタリア滞在中に書いている。このイタリア奇想曲は、チャイコフスキーが不幸な結婚をして精神的に参ってしまい海外を放浪するが、長期滞在したイタリアで体験した陽気さや暖かさに癒され、イタリア民謡なども交え作曲されたのが「イタリア奇想曲」である。

イタリア奇想曲は5つの部分と5つの旋律から構成されています。
第1部 8分の6拍子 ファンファーレ(イタリア騎兵隊の兵舎から聞こえてきたラッパの音が元ネタ)、重厚な第1の旋律が奏でられます。何とこの間、コントラバスは71小節(約3分)お休み。出だしからいきなり長いお休みというのは実はあまり嬉しくない。金管楽器などでは良くある事ですが、楽器が冷えて音程が狂う・・・はずが無いので、そういう理由では無くて、どうせ休むなら途中で疲れた頃に休みたい(我がまま)。登場後しばらくすると伸びやかな第2の旋律(イタリア民謡 美しい娘さんに由来)が始まる。勿論コントラバスは頭打ちばかりだけど、と思っていると第2の旋律が再現される所では超絶技巧のスケール(テンポが速くて指がまわらないだけだが)。それが終わって第1の旋律の断片が現れ、第2部に入る。

第2部 4分の4拍子 飛び跳ねる馬のようなリズムに乗って(これはヴィオラ以下の中低弦楽器のジャンプボウイングで軽快に?演奏されるはず)アメリカっぽいメロディ、それを引き取って弦楽器による第4の旋律である明るいメロディが続きます。第1の旋律が戻ってきてヴィオラによって次の旋律への経過句がスピードを上げながら演奏されて第3部に入ります。

第3部 8分の6拍子 タランテラのリズムにのって第5の旋律が情熱的に演奏されます。タランテラはナポリの舞曲です。ここは鳴り物もたくさん登場し、この曲の最高潮を作り上げます。

第4部 4分の3拍子 第1部の第2の旋律の再現ですが、やっぱり2回目だし、フィナーレも近いので盛り上げまっせ!

第5部 8分の6拍子 またタランテラです。第3部と同じPrestoという速さでスタートします。それがPiu Prestoになり、Prestissimo(速度記号では最速)になり怒涛の勢いで終っちゃいます。

とにかく、技巧的に云々というより、とっても忙しく情熱的な曲です。最後は熱狂の中で終るので演奏者はその「熱狂」に取り付かれて自分を失わないように「熱狂」を演出しなければなりません。勿論冷めた気持ちでは盛り上がれないですが、熱狂の中に理性を失わず弾く事が大事な曲なんです。

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2009年3月16日 (月)

パイオニア交響楽団第19回定期演奏会のご案内 1

このブログもしばらくの間打ち捨てられてしまっていたのですが、そろそろ演奏会も近づいてきて、演奏会ネタを書かないといけないと思い、久々の更新です。

暫く書き込めなかった原因は、年末の第九のあたりから腰を痛め、MRI検査で「軽度の椎間板ヘルニアと脊椎管狭窄症」と診断され毎日のように帰りに医者に寄ってリハビリをしていた事、不況のあおりで仕事の環境が変わって余裕が無かった事、それから DTMではピアノ協奏曲という初の作品に没頭してしまった事が上げられます、が、要するにサボっていたんですけど。

いよいよ4月18日にパイオニア交響楽団の演奏会が行われます。昨年の秋は、合唱団とのジョイントの演奏会だったためオーケストラ単独の演奏会としては1年ぶりです。今回の曲は、演奏会実行委員長がイチオシしていたモーツァルトの交響曲第39番を軸に選曲されました。まず、4月の春真っ盛りの開催である事、世相を考えると明るい曲が良いだろう、シューマンというウチのオケでは演奏した事が無い作曲家にチャレンジしてみよう。という事でシューマンの交響曲第1番「春」。管楽器のローテーションなどを考慮しつつ、明るめの曲という事でチャイコフスキーの「イタリア奇想曲」という事に落ち着きました。

今回の演奏会が行われるのは杉並公会堂。数年前に建て替えられた東京で最も新しいコンサートホールです。私は昨年11月の高校のOBオケ以来2回目。非常にコンパクトで音響も悪くないので安心して弾く事ができます。

ここ暫くはこの演奏会に向けて、の内容で更新していきます。

Pso19th

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2009年1月 1日 (木)

2009年元旦

あけましておめでとうございます。

2008年は、丸ビルの第九演奏会で締めくくらせて頂きました。5Fまで吹き抜けのマルキューブは一杯の人で思いっ切りガシガシ、バリバリ弾かせて頂きました。プロ主体の混成オケなので安心して弾く事ができましたし、滅多に無いチャンスを有効に活用させて頂きました。

最近、MIDI作成のテンポがかなり落ちていて、思うように作品が進まないのですが今年はまた新たな物に挑戦してみようと思っております。
昨年はメンデルスゾーンの交響曲第3番「スコットランド」とベートーヴェンの交響曲第5番「運命」という大曲2曲に合わせて、ショパンのピアノ曲の編曲や、ポピュラー音楽のオケ版を作りました。
今年はまず、ムソルグスキーの「展覧会の絵」を少しずつ作って行きたいと思っています。特殊楽器や特殊奏法がたくさん出てくるので、Midiでうまく表現できるかがちょっと心配です。
また、初めてピアノ協奏曲に挑戦しようと思っております。曲はチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番。残念ながらピアノが弾けないのでこれを打ち込むのは大変な作業で、1年がかりになってしまうかもしれません。

今年も、良い音楽を提供できるように頑張りますので応援お願いします。

演奏活動の方は、4月に1年ぶりの定期演奏会があります。チャイコフスキーの「イタリア奇想曲」、モーツァルトの交響曲第39番、シューマンの交響曲第1番「春」です。その後は11月にも演奏会が決まっています。他には何をやろうかな。

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2008年12月29日 (月)

丸ビルで第九を弾きます

12/31大晦日、夕方 東京駅前の丸ビルのオープンスペースで、東京丸ビルガラコンサート2008が行われます。
そこで、丸の内ジルベスターオーケストラなる即席のオーケストラが第九などを弾きますが、参加することになりました。

今回のオーケストラはプロアマ混合という事で、プロオケでコントラバスを弾いている高校の後輩からお誘いを受けて参加することにしました。
練習は30日と31日の昼間。しかも、コンサートが行われる同じ場所丸ビル1FのMARUCUBEというオープンスペースでの公開練習になります。公開練習は、ベルギーでの演奏会以来。しかも今回は合わせが全て公開練習なので、とてもアマチュアだけでは無理ですな。

曲目は、モーツァルトのピアノ協奏曲第20番(映画アマデウスでも使われた曲)と、ベートーヴェンの第九の第4楽章ほか。
オープンスペースという事で音響は期待できませんので、ひたすらガシガシ弾くしかないですね。

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2008年11月23日 (日)

ヴァンスカ指揮 読売日本交響楽団演奏会

21日(金)サントリーホールに、ヴァンスカ指揮の読売日本交響楽団演奏会に行ってきました。読売日響でコンバスを弾いている高校の後輩から招待券をもらって会社が終わる5時45分に飛び出して6時20分ごろには到着。南北線ができて1本で行けるようになったので、昔は不便だったサントリーホールが一挙に便利になりました。

プログラムはオールベートーヴェンプロ。前半が序曲「コリオラン」と交響曲第4番、後半は序曲「命名祝日」と交響曲第8番。実は、ベートーヴェンの9つのシンフォニーの中で一度も演奏した事が無いのがこの2曲なんです。何故か縁が無いのですが、実際のところ 編成も小さくて時間も30分程度という短い曲なのにかなり技術的に難しいために、アマオケでは敬遠されがち、という事情もあるようです。
ヴァンスカは徹底的にインテンポ(要するに、作曲家の指定が無い限りテンポを動かさないで演奏する)スタイルでの演奏でした。テンポ自体はやや速めですが、特別速いわけではありません。が、インテンポで演奏する難しさというのは、自分の演奏活動の中でも何回も体験しています。

指揮者が「ここは歌え」とか「エスプレッシヴォ」とか言うと、演奏者はそのメロディを気持ちを込めて演奏しようとします。気持ちが込められるという事は、フレーズの中で音の伸び縮みが発生し易いわけですが、アマチュアの場合テンポが伸びてそのまま元に戻らず遅くなったテンポをなかなか取り返せないなどという事はよくあります。が、基本的には独奏ではないのでリズムをやっているセクションなどが困らないように小節、或いはフレーズ内でテンポを取り戻すように演奏しなければなりません。ヴァンスカの場合、その伸び縮みを一切許さないというのが基本的演奏姿勢です。

従って、音楽のヤマ場に向かってテンポを下げるなどという事はしないので、自然とあっさりした演奏になり勝ちです。が、この日のオケはインテンポの中で出来る限り歌おうという気持ちが表れていました。特に前半の4番は緊張感も優美さも味わえたのではないかと思います。ファゴット殺しとも呼ばれるファゴットにとっては難曲のひとつなのですが、ちょっと乱れたところはあったものの全曲を通しては天晴れといえる程着いて行っていたと思います。後半の8番は曲の構成自体も小さいのでインテンポで演奏する緊張感が表現しにくい曲であったためか、4番に比べると少し悪かったかもしれません。

特に、8番の場合、自分が最も好きな場所が第1楽章の最初の4小節なので、それ聴いちゃうとちょっと飽きちゃうところもあるものですから・・・

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2008年11月 5日 (水)

もっと、もっと・・・富士オケの仲間達の演奏会を終えて

11月3日杉並公会堂、高校のOBによる演奏会が終わりました。
我がコントラバス・パートはプロになった後輩2名をはじめ全部で9名。上は50歳を超えた私、下は大学生、立派に歴史を感じさせるパートでした。忙しい中、結局9人全員が揃ったのは当日のステージ・リハーサルという状況。普通であれば、これで纏まりがつくはずが無い、と思うのですが。。。

全員が揃わない事は事前にわかっていたので、ML作って練習時の注意事項や録音を聴いての修正ポイントを(細かくていやがられるかもしれないと思いながらも)流して、できる限りの情報の共有化。指揮者から与えられた課題もML上で話し合ったり全員が一堂に会せない割には盛り上がって来ました。でも、やはりメール上の話。実際に全員で合奏するのとは雲泥の差。不安を持ったまま当日を迎えたわけです。

ステージ・リハーサルで弾いてみると、修正ポイントは概ねクリアされているし、何よりも演奏の方向性がきちんとしている事に驚き。自分自身も手探りで弾いていた部分もあったのですが、思いっ切り弾けそうだ!と確信した瞬間から、自分の中でもっと上の演奏をという願望が頭をもたげてきました。
で、本番は気持ちよく弾かさせて頂きました。実に気持ちよく。後で録音聴いても、音程も表現も満足のいくレベル。OBと言ったって、このために集まってきた人が多くて練習の時初めて会った後輩もいるんですが、一体感が物凄い。不思議でした。

終わってみると、このメンバー、もっともっと出来たんじゃないか、もっと上を追求できたんじゃないかとの思いが強く残っています。自分もそうですが、コントラバスパート自体がもっと出来たと確信しています。次に機会があったら、もっと凄い集団を目指したいな。そんな魅力的なメンバーでした。
自分もこの年になって、さらに上を目指したいなと思える演奏会でした。
これを自分のオケでも活かさなきゃね。

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2008年10月30日 (木)

富士オケの仲間たちの演奏会 その4

チャイコフスキーの交響曲第6番は、一般的に「悲愴」という副題で親しまれている。この悲愴という副題は、チャイコフスキー自身が初演後に Sinfonie Pathetique という副題をつけて出版してくれ、という希望を出しているところから、チャイコフスキーの思惑と全く異なる副題ではないというのが定説になっている。ただし、Pathetiqueを「悲愴」と訳すかどうかは別の問題ではあるが・・・

初演のわずか9日後にチャイコフスキーが死亡している事、チャイコフスキーの死の原因が一応はコレラとされているものの、実際には自殺だったという説もあって非常に謎めいている事から、この曲と結びつけて考えられがちではあるが、実際のところこの曲がチャイコフスキーの死と密接に関わっているかどうかは、謎である。ただ、この曲の出来ばえに対するチャイコフスキーの自身はかなり強いものがあったようで、その前後の言動を考え合わせても、直接彼の死と結びつく作品ではなかったような気がする。

一般的な交響曲は、急-緩-急(メヌエットまたはスケルツォ)-急の4つの楽章で構成されていて、最終楽章は華々しくコーダが演奏され拍手~というわけなのですが、この悲愴はちょっと違っています。第3楽章がまるで最終楽章のような鳴り物たくさん、華々しく終わった後、悲壮感漂う第4楽章があり、最後は弦楽器の重苦しいメロディ、コントラバスのピチカートで消えるように終わるからです。昔は第3楽章が終わると間違って拍手喝采になってしまい、この重苦しい最終楽章を始めるのに苦労する事がたびたびありました。今でも、パラパラと拍手が出てしまう事は多いですね。

多くの指揮者は、それを嫌って第3楽章が終わるとアタッカで(隙間無く)最終楽章を始めてしまいます。今回もそうすると思います。チャイコフスキーという作曲家はどちらかというとメロディ・メーカーです。各楽器が縦糸横糸を編み合わせるようなアンサンブルにはなっていません。よく言われるのがオクターヴ進行。1st Violin、2nd Violinとチェロまたはヴィオラが3オクターヴ同じメロディを弾いてメロディに厚みを持たせるというパターンが多いのが特徴。ブラームスのように1小節の中を1st Violinが4分割して2nd Violinが3分割してアンサンブルするような事はありません。人によっては聞きやすいと思うでしょうし、人によっては単純で面白味がないと思うかもしれませんが、これぞチャイコフスキーというオーケストレーションを聴いて頂ければ幸いです。

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2008年10月27日 (月)

富士オケの仲間たちの演奏会 その3

フランス音楽とフランスの音楽は、どうも違うようだ。
日本の音楽教育がドイツを中心に行われた事もあるのかもしれないが、ドイツ・オーストリアの音楽に比べると、フランスの音楽は日本では馴染みが薄い。
古典派以前の音楽にしても、我々が通常耳にするのは、バッハやヘンデルのドイツバロックや、ヴィヴァルディ、コレルリなどのイタリアバロックが中心で、リュリとかシャルパンティエの音楽はあまり馴染みがない。

ティンパニを2台も使った大編成で完全な標題音楽であるベルリオーズの幻想交響曲も初演されたのがベートーヴェンの死後わずか3年の事。フランスの音楽は、我々が考えるよりずっと進んでいるし、保守的なドイツ音楽と比べて非常に変化に富んだ歴史を歩んできているのである。(個人的には、保守的なドイツ音楽が好きなのですが・・・)
ただし、このベルリオーズもサン=サーンスもビゼーも、ここで言っているフランス音楽とはちょっと違う。

過去フランスの作曲家の音楽はいくつか演奏している。ベルリオーズの幻想、ラコッツィ行進曲、サン=サーンスの交響曲第3番、ヴァイオリン協奏曲第3番、ビゼーのアルルの女・カルメンの組曲、ドリーブのコッペリアなど。ただ、フランス的な曲はと考えると、フォーレの「ペレアスとメルザンド」の組曲とシャブリエのスペインぐらいかな。
そのフォーレとシャブリエは時代的に言うと、ドビュッシー、ラヴェルという印象派音楽への橋渡し世代になる。
今回2曲目に取り上げる ドビュッシーの「小組曲」がフランス印象派の初体験だ。印象派の音楽を何故今までやったことが無かったかというと、まず特殊楽器が多い事。複数のハープや、チェレスタ、サキソフォンなどが代表選手。その他にもコルネットやオフィクレイドなど(他の楽器で代用しますが) ドイツ音楽で育った我々にとって表現が難しい事などがありますね。

小組曲は、原曲はピアノ連弾曲で小舟にて、行列、メヌエット、バレエの4曲からなっている。牧神の午後の音楽などのように曖昧な雰囲気をかもし出す曲の多いドビュッシーの中では、比較的分かり易い曲になっている。もっとも、これをオーケストラに編曲したのはドビュッシー自身ではなく、弟子のビュッセルという作曲家。ただ、ピアノ曲としてはそれ程評価が高くなかったこの曲を有名にしたのは、この弟子による管弦楽編曲版であることには間違い無い様である。

フィンランディア、悲愴というどちらかというと濃い目の音楽の間に挟まれた、軽妙な音楽で聴く人達に一息入れてもらえるかどうか、が、最も重要な点かもしれない。

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2008年10月26日 (日)

富士オケの仲間たちの演奏会 その2

相変わらず暑い、じゃなくて熱い練習でした。「僕の音楽に着いて来る気が無いのなら、やらなくてよろしい」ちゅうような、相も変わらぬ放言を吐いて、富士オケの伝統を今でも最も濃く持っているのは、やっぱりあなたのようです。

前回40周年では途中参加でしたが、卒業以来(ある程度のブランクはあったにしろ)ずっと楽器を弾き、吹き続けていた人でなければ、ちょっと参加できる内容ではありませんでした。そうなるとなかなか参加者の間口が広がらない。多分吸収力の最も強い高校の3年間楽器をやっていた人は、ある程度リハビリすれば、何とか演奏ができるぐらいになるのではないか、と考えました。それは、自分がやっぱり会社のオケに入る前10年以上の間で、楽器を触ったのがプレ30周年演奏会と言われた演奏会までの6ヶ月間だけの長いブランクがあったのに、復帰できた経験を持っているからです。

そうして間口を広げていけば、1000人以上の卒業生を送り出している富士オケの演奏会の出演者を集めるのにこの前のような苦労はしなくて済むのでは・・・同じ状況だったら、また5年後か10年後の記念演奏会で同じように人集めで苦労してしまうのでは・・・と、密かに考えておりました。そんな中で、記念演奏会でもない今回の演奏会の企画は丁度良いチャンス。楽器から離れている人に呼びかけて、そういう人でも参加できそうな曲も考慮して・・・と、ご理解を頂いて選曲もさせていただいたわけです。

詳しい曲目紹介は、OBで物書きになられているY氏がとても魅力的な文章でプログラムを飾って頂いているので、そちらにお任せするとして、別の切り口で書いておきましょう。

1曲目のフンランディアは、フィンランドの国民的英雄でもあるシベリウスによって書かれた交響詩です。ロシアの圧制から独立を勝ち取らんとするフンランドの愛国心を讃える讃歌で後半に出てくる旋律はフィンランドの第2の国家とも言われている曲です。実は、この曲世界で最も弾き易い交響詩と言われています。シベリウスという作曲家は非常に演奏難易度の高い曲を作るので有名な作曲家です。交響曲第1番、レンミンカイネンなど超難曲のひとつです。が、このフィンランディアに関しては難しい技巧的なフレーズは出てきません。どちらかと言うと旋律とダイナミックスの変化を楽しむ曲です。ダイナミックスは特に前半では数小節ごとにクレッシェンド、ディミヌエンド、スビートピアノ(瞬時に音量を落とす)などが指定されています。特に簡単というわけでは無いのですが、複雑なアンサンブルなどは避けられて単純な作りになっている為、ダイナミックスの効果がこの曲の命の大きな部分になっているわけです。
で、この曲は久々に楽器を演奏する方が参加し易いようにという思い出選ばせて頂きました。

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2008年10月23日 (木)

富士オケの仲間たちの演奏会 その1

私は高校に入るまでは、学校で習う楽器(当時はハーモニカとたて笛だけ、小学校6年の運動会に向けての臨時の鼓笛隊の大太鼓)以外では、クラシックだかフォークだかよくわからない中途半端なギターを演奏できるだけで、中学校も当時のブラバンがあまりに貧弱だったので入らなかったため、本格的に楽器演奏をした事はありませんでした。
ですから、高校のオーケストラこそが私の本格的(?)音楽活動のルーツという事でした。

今から13年前に、都立富士高校管弦楽団創設30周年(実際は29周年?)のOBによる演奏会を最後に、ある事情があってOBが集まって演奏する事はありませんでした。その間に、私の方は会社のオーケストラに入団し年に2回程度の演奏会をこなしてきています。が、それ以外では殆どステージに乗る事はありませんでした。コントラバスという楽器は、楽器がでかくて家に置いておくと邪魔、練習場まで運ぶのが大変、お手軽に弾けない、などの理由からか、大学オケでやっていても社会人になるとやめてしまう人が多く、どこのオケでも団員不足。エキストラで出演しようと思えばいくらでもステージに乗ることができますが、私は全くエキストラ出演をしませんでした。
別に、演奏する事が嫌いなわけでは無いのですが、私の場合、演奏する曲の譜面と指揮者の指示だけを追いかけて演奏する事に満足感を感じない・・・・演奏する曲目を可能な限り深く追いかけて演奏しないと満足できない・・・・音楽についての文献を読むのが好きでないので必然的にその曲を弾きこまないと気がすまない(しかも、ひとりで、では無くオケの中で)という理由が主なものです。
まあ、最近、後何年楽器が弾けるのか、それにしては弾いた事の無い曲がたくさん有る、という事も感じ始め、ポツポツとエキストラ出演することに宗旨がえをしておりますが。。。

一昨年、約10年ぶりに高校を卒業した若いOBの提唱で、40周年のOBオケが開催され、自分のルーツを確かめる機会を与えられました。今のオケの演奏で自分たちが目差している物とはかなり次元の異なる演奏ではありましたが、そこには間違いなく自分の音楽活動の源が存在していました。私が高校を卒業してからすでに30年以上たっており出演しているOBの中には自分の息子や娘であってもおかしくない年齢の人もいます。それは、今の会社のオケでも一緒ですが、そういう人達と接するにしても全く異なる感情が湧き出ます。高校のOBのオケは30年以上後輩でも、自分のすぐ下に入って来た後輩のような感情で接している自分がいました。
そして、しばらく途絶えていたOB間の付き合いが再開され、前回と異なった広い世代から、また演奏会をやろうという話しが起こり、私自身も発起人のひとりとして加わり演奏会を開催する機会が訪れました。

今回は、40周年の時と異なり、OBに郵便物を送りつけるわけでもなくOB有志という形で演奏会をやるという事だったので、人集めにかなり苦労するのでは、という危惧を持っていました。特にコントラバスは前回、人を集めるのに大変苦労した経緯があったので、ことさら心配していました。が、2年前の演奏会は無駄ではなかったようで、その時は参加できなかったけれど・・・という人が結構集まって来ました。多分幅広い世代で「ワイガヤ」的な進め方が功を奏したのではないでしょうか。コントラバスも結局目標人数を上回る9人の参加が決まりました。足りなかったら無理にでもお願いしよう、と思っていた人が数人いるのですが、切り札を使わずにすんだわけです。

その演奏会もいよいよ20日後に迫ってきました。

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2008年10月 6日 (月)

パイオニア ミューズコンサート2008

パイオニア交響楽団とパイオニア合唱団が共演する、パイオニア・ミューズ・コンサート2008が昨日2008年10月5日、川崎のミューザ・シンフォニー・ホールで開催されました。ミューズ・コンサートでの共演はモーツァルトのレクイエム以来久しぶり。川崎ミューザは、関東の公共ホールではトップクラスの評価を得ている(使用料金もトップクラス)ホール。
最近流行のシューボックスタイプではなくワインヤード型のホール。しかもステージとの距離を短くするために1F席を比較的ステージの高さに近くして奥行きを短くした構造のホールで独特の構造です。いわゆる反響板が非常に少ないため壁際は良いのですが壁から離れると響きにくいようです。
ホール自体は良いホールなんでしょうが、演奏していて非常に孤独を感じるホールです。周りの音があまり聞こえない。正月に会社の新年朝礼でホルベルクなどの弦楽合奏を弾いたのですが、その時はコンバス1本だったし、そんなものかと思ったのですが、フルオケでも同じような感じでした。

今回は、合唱団との共演になるメインはグノーの「聖チェチーリアのためのミサ曲」という、多分一生弾く事が無いと思われる曲。指揮の黒岩先生も「グノーって、バッハの平均律を編曲してアヴェ・マリアを作ったわけだけど、あれは素晴らしいアイデアだと思う。この曲は、とても同じ人が作ったとは思えない」などという感想を述べた、はっきり言えば駄作かもしれない曲。指揮者の先生だけでなく、合唱団もオケも音楽づくりには苦労しました。

そんな曲なので、前・中プロは難曲を選曲。何を弾いても難しいメンデルスゾーンの「ルイ・ブラス」と、ブラームスのへそ曲がりオーケストレーションの極致ともいえるハイドンの主題による変奏曲。特に後者はそれぞれの楽器が違う拍子を弾きながらアンサンブルするような(本当は同じ拍子の中で、音符が違う拍子で並んでいる雰囲気)アンサンブルのとても難しい曲でした。それなりに、事故になりかけた部分もありました。今回はコンバスは無事故(だったと思う)。

但し、体力的にはとてもキツイ曲ばかりだったし、ずっと腰痛が治ってなくて厳しかったです。

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2008年5月31日 (土)

スコットランド

といっても、メンデルスゾーンの交響曲第3番の話です。

メンデルスゾーンは5曲の交響曲を書いていますが、この3曲目のシンフォニーはイギリスに招かれた際のスコットランドの印象を書いたと言われています。このときの印象は「フィンガルの洞窟」という曲にもなっています。
今、この曲のMIDIを制作しており、第3楽章まで公開し、最終楽章を打ち込んでいるところです。
メンデルスゾーンの交響曲はこの3番、4番のイタリア、5番の宗教改革の3曲が演奏される機会が多いわけですが、いずれも難曲と言われています。特に、アマチュアのオーケストラでは前期ロマン派の音楽の中ではシューマンと並んで演奏される回数が少ないのでは無いでしょうか。その理由はメンデルスゾーンとシューマンは少し異なっています。

シューマンはオーケストレーションがあまり上手では無く、特に各楽器の特徴を掴む事が苦手だったようです。特に管楽器については、無駄に吹き続けさせられたり、楽器同士の相性が考慮されていないという事があり、折角吹いても音が聞こえない、というような音の整理がついていないフレーズが多々あるという事で、プロの演奏会でも指揮者の指示で音を削る事も多々あるようです。また、限界の音域が登場したりして特に金管楽器にとっては厳しい音楽のようです。そういう理由で、ただでさえ音の整理の下手なアマチュアでは敬遠されがちになっています。メンデルスゾーンは、オーケストレーションは決して下手ではありませんでした。が、彼の音楽は基本的には2管編成なので、ロマン派音楽を表現するためには各楽器の音符の数が非常に多いのが特徴。コントラバスでさえ、細かい音の動きを要求されます。また、基本2管なので、トロンボーン・テューバの無い曲が多い。従って、メインの曲にするにはトロンボーン奏者などの理解が必要、モーツァルトやハイドン、ベートーヴェンの曲のように真ん中のプログラムに持ってくるには、アマにとっては濃厚すぎる。

というわけで、どれほど難しいのかスコアを読むついでにMidiも作ってしまおう、と考えて始めました。
特に、第2楽章と第4楽章は非常に難しい曲です。メロディはそれほど複雑ではないのですが、その後ろでシコシコ弾いている伴奏型に早いテンポのアルペジオが多く、弾くのは一苦労という事がスコアからも読み取れます。
何とか、2週間後に最終楽章を完成させたいのですが、細かい音符が多いのでかなり時間がかかっています。

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2008年4月 9日 (水)

とある演奏会

先日、知り合いがエキストラで参加する演奏会に行かせて頂きました。
場所は、晴海のトリトンスクエアにある第一生命ホール。曲目はベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番とブラームスの交響曲第2番。

第一生命ホールは初めて行くホールですが、キャパ数百人程度の中規模ホール。ステージはベートーヴェンクラスの曲であれば十分な広さですが、客席全体が狭い。このような中規模ホールにありがちな事ですが、オケ全体で大きな音量が出ると音が回ってしまって粒立ちがよろしくない。
最近のホールは残響が長めに設計されているという事もあるのかもしれませんが、演奏する場合は音をくっきり演奏する必要があると思いました。

設立されてまだ数年で、団員数も少なくエキストラが多いオケなので、演奏内容の評価云々はやめておきますが、メインのブラ2はところどころ良い雰囲気のところもあり、弦楽器の個人の技術は低いレベルでは無いと感じました。が、なにぶんエキストラが多いので、アインザッツが合わない箇所が時々あったため気になりました。
自分が演奏する時のために非常に参考になったのが、特に弱音で出てくる場所。これの出だしが合わないと、躊躇している・・・合奏練習不足が露骨にわかってしまうと思いました。
ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番の冒頭はピアノ独奏から入り、それを受けてヴァイオリンが弱音で同じメロディを奏でるのですが、そこの入りがバラバラ。ああ、合奏練習が足りないんだな、と思ってしまいました。弱音の出だしほど気をつけなくては。

コントラバスは5本全員がエキストラでしたが、その割には結構まとまっていたと思いました。ベートーヴェンとブラームスも弾き分けられていたと思いました。

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2008年3月 9日 (日)

第18回定期演奏会 始末記

昨日、第18回定期演奏会は無事終了致しました。
今回の演奏会は、個人的には五弦ベースによる本格デビューという事で、いつもより苦労が多かったです。弦が1本増えるだけで守備範囲が1.25倍になるだけではなく、譜面の読み方も変わってしまうので慣れるまでかなりの時間が必要でした。(今でも早いパッセージで最低弦を弾くことはできていません)

今までは、ヘ音記号の第一下線のE(ミ)の音が最低音で、それより下の音は1オクターヴ上げて弾いていたので自然にそのように読み替える癖がついてしまっており、それを修正する事がまず大変でした。その後は、押さえる指の弦間違え、弾く弦の弦間違えが多く、結局演奏会でも、ピチカートの弦間違え(押さえる方は正しいけれど指ではじく弦が違っている)が時々出てしまいました。そんなことなので、今回の演奏が自分で満足かというと半々かな、という気分です。

演奏会自体は大きな事故も無く、譜面の一段抜かしや、勝手に譜面がめくれてしまった、英雄の始まる前に椅子に置いておいた松脂が、コロコロと転がり落ちて、客席まで行ってしまった・・・などというナンセンスハプニングはありましたが・・・

次回は合唱とのジョイントの演奏会になりますが、前半オケのみ、後半は合唱つきになり、難曲ぞろいとなってしまいました。これから練習が1回休みになりますが、その間に譜面読んでおかないと、ちょっととんでもない事になりそうです。

ご来場頂いた方、メッセージを頂いた方、皆様ありがとうございました。
また、次回もよろしくお願いいたします。

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2008年3月 7日 (金)

第18回定期演奏会 直前情報10

今晩G.P.(ゲネプロ=通し練習)が終わり、いよいよ明日が本番。

エロイカの第4楽章は交響曲として珍しい変奏曲です。
元ネタはバレエ「プロメテウスの創造物」の中の1曲。短い前奏の後、弦楽器のピチカートで演奏される単純な音楽がそれです。こんな単純なメロディを最後には劇的な音楽にしてしまうんですから、やっぱり大作曲家は大したものです。このメロディ、そのほかにピアノのための変奏曲にも転用されています。但し、この英雄交響曲を最後に、このメロディは使っていません。

主題の提示に続いて、チェロ以上の弦楽合奏で4つの変奏が演奏されます。この間はコントラバスは小休止。有名な5つ目の変奏のメロディの裏で主題をピチカートで弾いた後、大きな意味の提示部が終わり、1つ目のフーガ、展開部、2つ目のフーガを経て、この楽章で最も美しい変奏がAndanteで演奏されます。経過句を経てPrestoに入り最後の変奏でフィナーレには怒涛のように向かっていくわけです。

それにしても長い曲です。しかもスケールが大きい。
運命以降の曲に比べると知名度は今ひとつですが、交響曲の大きな転換点の曲であることには間違いありません。

今週の初めに少し腰を痛めてしまい、今では腰の方はだいぶ良くなったのですが、まだ足や首に凝りが残っていて調子は今ひとつなのですが、何とか明日を乗り切りましょう。ピチカートの豆は、また大きくなりました。。。明日まで何とか頑張って潰れないように、指にお願いをして このシリーズは終わりにします。

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2008年3月 5日 (水)

第18回定期演奏会 直前情報8

エロイカの第2楽章は葬送行進曲です。
冒頭はヴァイオリンのアウフタクトで厳かに始まりますが、これにコントラバスの3連符の修飾音付きの音符が悲しげに奏されます。単純なようですが、この修飾音がオン・ザ・ビート(修飾音の最初の音が、小節の頭に弾かれる)だったり、修飾音を前に出したり、長さが長かったり短かったり、微妙に異なるニュアンスで弾くのですが、修飾音なので正確なビートが無いので合わせるのは結構大変。本番もうまく合わせられるかお楽しみです。

葬送行進曲と行っても終止短調の静かな音楽かというと、そんな事はありません。途中フーガがあったり、長調になるところもあります。長調のところは非常に美しい音楽で、クライマックスもこの部分にあります。

長調の部分が終わると、再び短調の葬送の旋律ですが、ここでは長い時間は続かず急に静けさを破る2小節間にわたる経過音が鳴ると、激しい音楽が展開し、それがやがて静かになり音楽を終えます。最後もコントラバスの連符が地獄の底から響いて終わります。

今回の演奏では、この楽章は非常にテンポがゆったりとするはずです。結構、こういう緩徐楽章でテンポが遅いのは難しいのですが、特にフォルテになると弓が足りなくなります。こういう時に、きちんとロングトーンの訓練が出来ていると充実したフォルテをゆっくり弾く事ができるのですが、基礎を怠ると、弓の速度を下げると音量が落ちるのでついつい弓の速度を上げてしまい足りなくなる。無理にゆっくりと圧力をかけて弾くと、無理に圧力をかけている分音が濁ったり、かすれたりするわけです。
そういう意味でも、こういう楽章をゆっくり弾く事は訓練になるわけです。

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2008年3月 4日 (火)

第18回定期演奏会 直前情報7

エロイカの第1楽章はEs-durの主和音2発で始まります。ミ♭(Es)、ソ(G)、シ♭(B)だけの単純な音です。基音のEsは、フルートⅠ、オーボエⅡ、クラリネットⅠ、ファゴットⅠ、Ⅱ、金管全員、ティンパニ、チェロ・バス、GはオーボエⅠ、クラリネットⅡ、BはフルートⅡ、そしてヴァイオリンとヴィオラは和音を弾きます。
実は、これがこの50分にわたる音楽を、いかにきちんと弾けるかを知るのに最高の音だと思います。和音自体の音程云々もそうですが、響き、音の勢いなどをこのわずか2小節で感じとれば、これから演奏される音楽が期待できるのか否かを判断できる程重要であると思います。

第1楽章は非常に長い楽章です。今回は主題部の繰り返しは行いませんが、それでも15分程度はかかるのではないでしょうか。
第1主題は冒頭の単純な和音同様、3小節間この和音を構成する音だけでつくられています。それに続く小節で初めて主和音以外の和音が構成されます。しかし、そんな単純さは全く感じられないわくわくする主題です。そして、この楽章はクレッシェンド、スフォルツァンド、スビト・ピアノ(大きな音から急に小さな音になる)が非常に多いとても変化に富んだ楽章なので、長くても決して飽きることは無いと思います。

これ以上はネタバレになるので書きませんけど、そういう変化を楽しんで頂くのがこの楽章の楽しみ方だと思います。

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2008年3月 3日 (月)

第18回定期演奏会 直前情報6

ベートーヴェンの3つ目の交響曲は、モーツァルト・ハイドンの延長線上だった第1番、第2番のシンフォニーとは全く違う、ベートーヴェンのシンフォニーの世界への第一歩の作品といえるでしょう。「英雄」という副題で、ベートーヴェンがナポレオンに捧げるために作ったが皇帝になったため副題を消したというような逸話が残っていますが、これはどうも眉唾ものらしいです。ベートーヴェンは生涯ナポレオンを尊敬していたという説もあります。

このシンフォニーは演奏時間が50分近くに及ぶ長大な作品(指揮者によっては50分を遥かに超える演奏もあります)で、ベートーヴェンの交響曲の中では第九に次ぐ長い作品になっています。

第1番、第2番との大きな違いは

①第1楽章の序奏が極端に短い(わずか2小節)・・もっとも、これ以降は7番の交響曲以外はいきなり主題または動機が現れます
②第2楽章に優雅な歌曲風楽章ではなく葬送行進曲を置いている(7番も歌曲風では無い、8番はカノンを使用)
③第3楽章に完全なスケルツォを採用。また、ホルン3本という編成。
④第4楽章は、ロンド形式ではなく、変奏曲になっている

ベートーヴェンが自分の作品中でも最も気に入っていた作品のひとつであると伝えられているように、斬新で、かつ、しっかりした構成であり、更に音の強弱の変化が非常に多いのも特徴のひとつ。クレッシェンド、ディミヌエンド、スビートピアノ(突然音が小さくなる)、スフォルツァンドも非常に多い変化に富んだ作品です。

今回の演奏会では、さらに音の強弱に変化を持たせ、クレッシェンドからのスビートピアノやフォルテとフォルティッシモの音の違いをはっきりわかるように練習をしてきましたので、この特徴がはっきりわかって頂ければ幸いです。

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2008年3月 1日 (土)

第18回定期演奏会 直前情報5

スパルタクスの4曲目最後の曲は再び第1組曲に戻って「カディタネーの踊りとスパルタクスの勝利」です。

冒頭から74小節間、E-休-H-休(ミ・シ・)のピチカートが連続します。
その後、1小節の休みをはさんで E-休-休-H(ミ・・シ)のピチカートが40小節続きます。
続いて、E-H-EH-休(ミシミシ・)と (・ミシ・ミシ・・)というパターンが28小節
EHEH(ミシミシ)6が6小節、この後はDIV(2パートに別れる)になって、私が弾く下のパートはEHEH(ミシミシ)のピチカートが更に30小節、ようやく弓で弾く事ができます。

この間、何とミとシのピチカートだけで178小節。1オクターヴ下げて弾けば開放弦(左手は押さえなくても良い)で弾けるので楽なのですが、右指も左指もそうとうな痛みが来ます。
本番までの練習で皮が剥けない事を祈るばかりです。

曲自体は非常に軽快で良いのですが・・・・最後はスパルタカスの勝利が高らかに謳われて、力強く曲を終わります。コントラバス奏者の指はヘロヘロですが。。。。

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2008年2月27日 (水)

第18回定期演奏会 直前情報4

スパルタクスの3曲目は、この1曲だけ第2組曲からの曲で「スパルタクスとフリーギアのアダージョ」というタイトルの曲です。
最初の12小節間はメロディが無くハープと弦楽器を中心とした伴奏だけという構成、チェロによる上行の経過音形に続いてオーボエによる美しい旋律が現れます。それがやがてボリュームを上げて行き、弦楽器に引き継がれます。この間コンバスは、Des(レ♭)の音によるベース音をずっと演奏します。続いて、少しメランコリックなメロディに変わりますが、今度はコンバスは27小節間Gis(ソ♯)のピチカートとベース音。次のメロディはやや勇壮なメロディ、この間コントラバスは11小節間四分音符(44個)C(ド)の音を弾きます。ここまでで、コントラバスは6つの音程しか使用しません。

ようやく弦楽器のユニゾンの経過音に加わったかと思うと、それもわずか4小節で、ベース音に戻ります。クライマックスが終わり、再び最初の美しいフリーギアのメロディ。ハープのようなピチカートのような三連符のアルペジオの掛け合いに参加しヴァイオリンソロの間はお休み。この曲の中で最も目立つのが、最後、コントラバスだけの終止音がありピチカート一発で曲を閉じます。

とても素晴らしい曲なのですが、ちょっと奏者としては物足りない感じですね。この曲で2曲目までのピチカートで痛くなった指を休ませられれば良いのですが、終盤のアルペジオは音域が高いため弦のテンションが高くなっているため指は更に痛くなっていきます。

そして、最後の曲で、指先は悲鳴を上げる事になるわけです。

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2008年2月26日 (火)

第18回定期演奏会 直前情報3

「スパルタカス」の2曲目は「情景とクロタルの踊り」です。

クロタルというのは打楽器の一種で、鉄製のカスタネットと言われるもの。小さな一対のシンバルが棒の先についている楽器です。
まずは、とても美味しい旋律・・・チェロですが、が奏でられます。その間、コントラバスは17小節もの間Hの音(シの音)の全音符を引き続けるのですが・・・

情景が終わると、リズミカルなクロタルの踊りです。コントラバスは八分音符のリズム打ちを繰り返すのですが、これが数小節単位に転調を繰り返すので楽譜は臨時記号のヤマ。そんな事にかまわずクラリネットが旋律を奏でる・・・こっちの苦労も知らずに!やがてクライマックスに入りトランペットが高らかに奏でられます。このあたりでもう転調は終わり。
その後、唯一のコントラバスの見せ場、パートソロがあります。実はこのパートソロ、ピチカートでメロディを奏でるのですが1曲目で指を酷使してすでに痛い。フォルティッシモのピチカートはかなりキツイです。が、ずっとリズム打ちをやっていた鬱憤をここで晴らすしかないわけで、思いっきり弾きます。。。これで、指が1本ダメに・・・まだ恐怖の4曲目があるのに。。

そんな指をあざ笑うように、シ・ファ・のピチカートがだんだんテンポを落としてエンディングに向かっていきます。2曲目の最後まで再び弓を持つことはありません。

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2008年2月24日 (日)

オーケストラ エレティール第37回定期演奏会

今日は、強風吹きすさぶ中、カミさんとオーケストラ・エレティールの演奏会に行ってきました。場所は、ティアラ江東。ここで演奏会を聴くのはまだ江東公会堂という名前だった28年前(勿論改築前です)以来です。実は昨年の春に、ホールの抽選会に行って惨敗したので実際には1年前に行った事は行ったのですが・・・

プログラムは、ヨハン・シュトラウスの喜歌劇「こうもり」序曲、リヒャルト・シュトラウスの交響詩「ドン・ファン」、ブラームスの交響曲第1番。実は、リヒャルト・シュトラウスの曲をアマチュアで聴くのは初めてです。リヒャルト・シュトラウスの曲はワーグナーの後期の曲同様非常に難しい、音符の数は多いし、限界に近い音程は要求するし・・・初演の練習をしていたオーケストラから「演奏不能」とクレームをつけられたシュトラウス(シュトラウスは指揮者としても有名)が、「全部の音をきちんと弾く必要はありません」と言ったという逸話が残るほど演奏が難しい曲。それをアマチュアごときが弾いたものなんか聴けるか!と思っていたのが、一番の理由。
今回ウチのオケでも次回の曲の候補になっていましたが、上記のような技術的な理由で落ちた事もあり、アマチュアのリヒャルト・シュトラウスを聴いて見ようという気になっていました。

細かい事は別として、結構というか かなり良かった。アマオケのリヒャルト・シュトラウスも棄てたもんじゃない。動きの激しい場面だけでなく、静かな場面でもきちんとアンサンブルできていたと思います。

前プロの「こうもり」序曲は、弦楽器の音程と音のばらつきがちょっと目立ったかな。ワルツになったところは問題なく楽しく演奏聴けたんですけど序奏部がパート内でバラバラになる箇所があったのが残念でした。
ブラ1は、聴いた場所のせいかホールのせいか(ホールトーンが柔らかすぎて)第1楽章の緊張感が伝わってきませんでした。これは場所のせいかもしれません。1F後方です。
ティンパニがかなり大きかったです。カミさんは、「変だ」と言っていましたが、私は個人的には面白かったと思います。アマチュアの演奏では、こういうのって結構楽しみなんですよね。ウチのオケもこういう驚きネタ多いので・・・・。ブラームスはアマオケの大好きネタのひとつで、どの曲をとっても弾きがいがあります。しかも、メロディだけでなく、伴奏形までもひとつの楽器で完結させず楽器間の受け渡しになっていることが多いのでアンサンブルのしがいもありますネ。今日の演奏ではアンサンブルは良く整っていたと思いました。ただ、余計な音がちょっと多かったかな。

次はラフマニノフの交響曲第2番だそうです。最近結構人気ありますね。長大ですがとても良い曲。期待しております。

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2008年2月23日 (土)

第18回定期演奏会 直前情報2 

第18回定期演奏会の2曲目は、バレエ「スパルタカス」の抜粋です。
スパルタカスは古代ローマの奴隷の反乱の首謀者で、庶民の英雄とされている人物です・・・というようなストーリーはさて置いて、ハチャトゥリャンのバレエとしては「ガイーヌ」が有名ですが、この「スパルタカス」はブラスバンドでもしばしば演奏される曲です。こういうブラスバンドで演奏される曲の場合コントラバスは概してチューバと殆どユニゾンという場合が多くて、なんだか一所懸命弾いている割には聴こえないという悲しい思いをしますが、この曲では一部そういう箇所があるものの全体的には少ないかな。。。

1曲目は「エギナのヴァリアシオン」という曲です。ヴァリアシオン=ヴァリエーションは、音楽では変奏曲を表しますが、バレエの場合は1人で踊る曲。従って、曲は変奏曲スタイルというわけではありません。
曲自体はどうという事のない、ハチャトゥリャンぽい曲なのですがコントラバスは曲の80%近くがピチカート。しかも80小節もFの音の頭打ち。途中早い分散和音のフォルテのピチカートもあり、まずこの曲であまり鍛えていない指先が痛くなってきます・・・しかし、これは指いじめのプロローグ。本当にマメができます。

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2008年2月18日 (月)

第18回定期演奏会 直前情報1 

パイオニア交響楽団の第18回定期演奏会があと20日足らずになりました。
今回は、ベートーヴェンの交響曲第3番、ワーグナーの歌劇「さまよえるオランダ人」序曲、ハチャトゥリアンのバレエ「スパルタクス」抜粋。
いつものように見所、聴き所を書いてみます。

ワーグナーはプロシア皇帝のルートヴィヒの庇護を受けてから、庶民の苦しみをよそに贅沢三昧の皇帝の浪費家のひとりとして悪者扱いされる事もありますが、音楽についてはそれはさておいて、歌劇を音楽世界の芸術から総合芸術にまで高めた作曲家です。特に「ニーベルンクの指輪」四部作はオペラの最高芸術のひとつと数えられています。

ワーグナーの作品は大きく分けると歌劇時代(リエンチ、オランダ人、タンホイザーなど)、中期のマイスタージンガー、トリスタンを経て、指輪やパルジファルといった作品に分けられると思います。特に後期のものは編成の特殊性(ワグナーチューバとかバストランペット)や難易度の高さからアマチュアで演奏されるのは稀ですが、前期から中期のものはしばしば演奏されます。
その中でも、今回演奏する「さまよえるオランダ人」の序曲は、マイスター、タンホイザーに次いで取り上げられる機会が多い曲です。
曲自体は、オペラの中身を明確に暗示する非常にわかりやすい構成になっています。波間をさまよう船、愛の歌、水夫の歌などオペラの中の旋律がいくつも綾なして登場します。

勿論、ワーグナーの曲ですから金管楽器は嬉々として演奏し、弦楽器はどちらかというとおかずなのですが、だからといって演奏は簡単ではありません。よく、ワーグナーとリヒャルト・シュトラウスの曲は全ての音符を間違いなく弾こうとするな、などと言われますが(勿論アマチュアの話ですよ)特に大きな海のうねりを表現する音形はパーフェクトに弾いてもクリアに聴こえないので、どちらかというと雰囲気を出すためにダイナミックスや勢いを中心に演奏します。だから弦楽器はあまり注目しないでお聴きください。

一箇所だけ、弦楽器に注目して欲しいのは、冒頭の刻み。最高音で勢いよく出てすぐに小さくなり最初のメロディを引き出します。ここで勢いが感じられるか否かでこの曲の半分近くの勝負が決まってしまうほど重要だと思います(コントラバスは休みですcoldsweats01

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2008年2月 7日 (木)

名曲のお話 シンフォニー編17

10月以来の登場です。メンデルスゾーンで止まっていました。
前期ロマン派は、とりあえず終わりましたので、次の時代に入っていきます。が、話をフランスに飛ばしてみます。

フランスではドイツと事情が異なり、交響曲という音楽ジャンルがあまり喜ばれなかったようです。どちらかというと、バレエが盛んでバレエ音楽が非常にウケがよく、また演劇も盛んでそれにつける劇付随音楽という分野も作曲依頼が多かったようです。
そんな理由から、フランスの作曲家で交響曲を書いた作曲家は非常に少ないですね。
時代的にはフランスの本格的交響曲のスタートはベルリオーズの「幻想交響曲」です。
その後、フランク、サン=サーンス、ビゼーなどが交響曲を作っていますが、幻想から生まれた系譜というわけにはいかず、幻想は孤高のシンフォニーという感じでしょうかね。

幻想交響曲は交響曲という名称はついていますが、所謂ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンと引き継いだ交響曲の様式には則っていない、独自の表題音楽です。ある芸術家の生活の挿話、という副題がついていますが、このある芸術派はベルリオーズ自身の事だと言われています。

ベートーヴェンとそれ程変わらない時代という事を考えると非常に大きな編成で、バンダ(舞台裏で演奏する)や、ティンパニ2セット、第5楽章で使用する専用の鐘、オフュクレイド(チューバで代用する事が多い)、2台以上のハープなどなど、拡大型の3管編成です。

第1楽章は夢・情熱というタイトルがついているソナタ形式の楽章。異常なまでの彼女への情熱と夢が語られます。
第2楽章は舞踏会。愛する女性に再会した舞踏会での喜びがワルツで演奏されます。
第3楽章は野の風景。田園地帯の牧歌的な音楽の中で遠くで響く雷鳴、女性への妄想が描かれます。
第4楽章は断頭台への行進。夢の中で愛する女性を殺害し、死刑判決を受け断頭台へ進んでいく様子が描かれています。2台のティンパニが交互に現れ荒々しく演奏されますが、最後にヴァイオリンからコントラバスまで繋がるピチカートで、首が体から離れて転がる様子が現れ、処刑終了のファンファーレが響きます。
第5楽章はワルプルギスの夜の夢。死後の世界、亡霊や化け物が集まっての饗宴。グレゴリオ聖歌の怒りの日の旋律も現れます。弦楽器のコルレーニョで演奏されるのは骸骨でしょうか。

この曲は、やっぱり演奏してとても楽しい曲です。コントラバスは2楽章以外は重要な旋律が結構多く、ヤリガイがある曲でもあります。

第2楽章に、コルネットのオブリガートを挿入した版もあり、私の知っているところでは、チョン・ミュンフンがパリ・バスティーユ管弦楽団を振った録音ではその版が採用されています。いつも聴くものと全く雰囲気が違うので、試しに聴いてみてください。

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2008年1月20日 (日)

西東京フィル ニューイヤーコンサート

今日は、西東京フィルハーモニーのニューイヤーコンサートにエキストラ出演してきました。場所は西東京市保谷にある こもれびホールという中規模ホール。収容人員が800人程度のホールで、シュトラウスのワルツ「春の声」、シューベルトの交響曲第8番「未完成」、ドヴォルザークの交響曲第7番というバラエティに富んだ組み合わせでした。
この3曲の共通点は、どちらかというとアンサンブルより旋律を聞かせる曲。こういう曲は、コントラバスでも随所に旋律が出てきます。(除く ウィンナ・ワルツ)

パイオニアのオケでも、数年前に合唱団とのジョイントのコンサートで、ウィンナ・ワルツを数曲演奏しましたが、ウィンナ・ワルツは概ねコントラバスは頭打ち。だいたい、木管と1stヴァイオリン、チェロが旋律を受け持ち、内声と言われる2nd ヴァイオリンとヴィオラが後打ちの「チャッチャ」を引き受けるという事で、美味しいのは旋律楽器だけ。頭打ちは非常に重要!と言われたって、美味しくないことには変わりありません。

未完成は、ご存知の通り2つの楽章だけしか完成しておらず、その2つの楽章も非常に繊細で神経を使う曲です。第1楽章の冒頭のチェロとコントラバスで演奏される動機は、非常に低い音域で演奏されます。今まで、「未完成」は2回演奏しましたが今回は初めて五弦での演奏になるため、1オクターヴ上げる必要が無いのは良いのですが、まだ一番下の弦が鳴りきりません。特に、ゴ~という音ではなく、繊細なメロディとして鳴らすところまで行っていないのが自分としては非常に残念ではありました。

ドヴォルザークの7番は、私の好きな曲のひとつです。特に第2楽章の素朴な美しさは心が洗われる想いがします・・・が、演奏するには難しい曲です。第3楽章のリズムの取り難さと第4楽章の異常に高い音とやたらに飛ぶ分散和音。しかも、ブラームスやドヴォルザークはコントラバスをかなり酷使します。元々、オケを支える重低音を出すのは得意な楽器なのですが低すぎてはっきりしない音を根音として使うとモヤモヤした感じになってしまいます。ベートーヴェンやモーツァルトは1オクターヴ上をチェロが弾くため本来の意味の支えで済むのですがブラームス、ドヴォルザークはオクターヴ上にあるべきチェロの音が無くてベースが低いところで蠢く事が多いのです。

今回のオケでは、チェロ8本のところをベース4本でしたので非常にキツカッタ。案の定ステリハでは低音が聴こえにくいという指摘を受け、本番では1ランクアップ。とてもくたびれました。

エキストラの分際で、偉そうなことは言えませんが、1回目の練習の時はかなりバラバラでどうなる事かと思いましたが、このオケ比較的音程に対する感覚が良いようなので、アインザッツさえ揃えば、かなり良い演奏を聞かせる事が出きると感じました。音の質も悪くないし・・・

うちのオケに比べるとこじんまりしてはいますが、それはそれで別の良さがあると思います。これからも頑張ってくださいね。

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2008年1月 4日 (金)

2008年 今年やろうと思う事

おけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

年初頭にあたり、今年やろうと思っている事を書きます。
全部できるかどうかは、わかりませんが・・・・

まず、演奏活動の方。現時点では、自分のオケ、エキストラを含めて1月、3月、10月、11月に演奏会に出演する予定です。1月はエキストラなのでご案内はしませんが、ドボルザークの交響曲第7番、シューベルトの未完成など、3月はパイオニアオケでベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」など、10月はパイオニアオケとパイオニア合唱団のジョイントで、グノーの聖チェチーリアのためのミサ曲他、11月は曲目未定です。

ホームページの方は、MIDI素材としてアップしているデーターをMP3でもダウンロードできるようにしようと思っています。
理由は、通信インフラが整備されてきてBGMにMB単位のデーターを使用しても問題無くなって来ているため、MP3に対する要望が多くなってきている事。それからこちらで作成しているGS環境の音を忠実に再現するためにはGMでは不可能な事です。
現在、MIDIのGSとオルゴール音のデーターをMP3に変換する作業をやっております。方法としては、外部音源を使用している事を考えるとリアルタイム録音が最適という考えで実際にMIDI音源で再生したデーターを再度パソコンに入力させてMP3録音させる方法を行っているため、変換ソフト使用などのフルデジタル処理に比べて非常に時間がかかっています。

DTMのデーターとしては、今とりかかっているメンデルスゾーンの交響曲第3番「スコットランド」に加えて久々の協奏曲を考えています。弾けないピアノの協奏曲をやるか、弦楽器の協奏曲をやるかまだ決めていません。ピアノ協奏曲だったらラフマニノフかシューマン、弦楽器の協奏曲だったら、チャイコフスキーのロココかサンサーンスあたり。その合間に製作する小品は全く未定です。アレンジ物も引き続きやっていきます。

どこまで出来るかわかりませんが、今年もよろしくお願いいたします。

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2007年11月27日 (火)

おすすめCD ベートーヴェン/交響曲第2番

ベートーヴェンの交響曲第2番というと、ベートーヴェンの9つの交響曲の中でも比較的穏やかな曲という印象がある。
そうは言っても、第4楽章はベートーヴェンらしく溌剌とした曲想ではあるが、全体のイメージはまだハイドンの延長線上の典型的な古典派のシンフォニーというイメージが強い。

と、思っていたのだが(自分で演奏した時もそう思っていた) ワルター指揮のコロンビア交響楽団は、第1楽章冒頭からそんなイメージを払拭してしまう演奏だった。いまさら、ワルターというご意見もあるかとも思うが、いまさらでは無い新鮮な気持ちがした。そこにあるのは、正しくベートーヴェンの世界であって、ハイドンの明るく前向きのそれらとは明らかに異なるかっちりとした演奏だった。残念ながら第2楽章は、私の持っているテンポやイメージとかけ離れた演奏だったのではあるが、それを差し引いても余りある第1楽章だった。最終楽章も決して気に入らない演奏というわけではなく、かっちりとした音楽ではあったが、ここではもう少し上下の動きが欲しかった。

全体的な印象としては、名盤といわれるだけあって(とは言っても、ワルターの代表的な録音である「田園」は、個人的にはあまり好みではない)ベートーヴェンの第2交響曲はこの一枚を是非と思う。

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2007年10月14日 (日)

アマオケとモーツァルト・ベートーヴェン

最近、大学を出たてのアマチュア演奏家と話をすると、ベートーヴェンやモーツァルトのシンフォニーを全く経験していない人が結構多い事に気がつく。我々が高校・大学の頃は何といっても演奏会で取り上げるのはベートーヴェンは多かった。現に、私は大学卒業までに演奏したシンフォニーの中で最も多かったのはベートーヴェンの3曲だった。
何故、ベートーヴェン、モーツァルトの経験者が少ないのか。高校にしても大学にしても入学してから初めて楽器をさわる人は結構多い。特にヴァイオリン以外の弦楽器は殆どがそうである。そういう初心者にとっては、誤魔化しがきかないが基礎をしっかりやれば演奏できるベートーヴェンは最適な曲のはずである。モーツァルトは逆に学生では難しいかもしれない。モーツァルト独特の明るさや軽やかさを表現するのは難しいかもしれないからである。

そのひとつの理由は、管楽器奏者の多さである。特にフルートやクラリネットは1学年にだいたい2~3人はいる。トランペットもホルンも結構多い。これらの楽器は中学校でブラスバンドを経験している人が多い。金管は、そのままブラスバンドに入る人も多いが、フルートなどはブラバンではあまり目立たない存在なのにオーケストラでは主役である。フルートはどこのアマオケでも欠員が殆ど無いぐらい多い。1学年に2人いるだけでそのオケには8人のフルート奏者がいる。そのフルート奏者全員がステージに乗るためには、3曲のプログラムだとしてもフルート2本の普通の2管編成の曲だけでは賄いきれない。その為に、3管編成の曲を入れる必要が生じる。モーツァルトのシンフォニーの多くのようにフルートが無い曲などプログラムに入れることは言語道断である。トロンボーンの問題もある。モーツァルトのシンフォニーには全くトロンボーンが使われていない。ベートーヴェンも運命と第九に3本、田園に2本使われているのみである。ホルンも英雄で3本、第九で4本使われている以外は2本である。しかも第九はアマオケでは合唱が入るのでなかなか演奏できる機会が無い。

それでは、メイン以外でこれらの管楽器をこなせないか、という事である。勿論前プロや中プロと呼ばれる1曲目、2曲目の大編成の曲はかなり多い。が、前プロ(序曲)は短い。中プロでは、まずコンチェルトで大きな編成は少ない(ソロが音量的に負けるので)。他の管弦楽の曲は、大きくなればなるほど、特殊打楽器やハープなどが必要になり費用の問題が発生する。
従って、3年から4年で卒業してしまい、年に1回か2回の演奏会しかできない学生オケでは編成の小さいシンフォニーは取り上げにくいという事情があるのである。
数年間という長いスパンで考えられる社会人オケの方がまだこういう曲は取り上げ易いのである。

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2007年10月 7日 (日)

名曲のお話 シンフォニー編16

前期ロマン派の交響曲で、もうひとり重要な人がいた。メンデルスゾーンである。
彼は実に多彩な才能を持っていた天才であった。若い頃には5ヶ国語が話せるようになった。絵画の腕前も一流。音楽会に残した事蹟も枚挙に暇が無い。まずは、指揮法の創始者といわれている。バッハの楽譜の発掘、ベートーヴェンの価値を再認識させる活動、シューベルトのグレイトの初演。そして、天才の常なのか、わずか38歳で逝去している。しかしメンデルスゾーンは多彩ゆえに これこそメンデルスゾーンというものが無い。ベートーヴェンといえば交響曲、シューベルトはドイツリート、シューマンはピアノ曲・・。メンデルスゾーンの作品の中で最も有名な曲は劇音楽「真夏の夜の夢」の結婚行進曲であろう。とは言っても管弦楽の分野が彼の最も得意な分野かというとそうでもない。協奏曲ではヴァイオリン協奏曲が有名だがその他にこれといった作品は無い。ピアノ曲も春の歌で代表される無言歌は有名ではあるが代表する分野とは言いがたい。歌曲でも「歌の翼に」という代表作はあるがその他は知られていない。あまりに才能に溢れていたので偏りが無く作品を残しているからなのであろう。

メンデルスゾーンはフルオーケストラの交響曲を5曲と弦楽のための交響曲を13曲書いている。ここで話をするのはフルオケの話。メンデルスゾーンの曲は非常に演奏が難しい。と言っても実はやったことが無い。譜面を見る限り弾きこなすのは困難である。メンデルスゾーンで唯一やった曲は「フィンガルの洞窟」。わずか10分程度の曲なのであるが、これが超難しい。交響曲になるとこの3倍以上の時間がかかるので気が遠くなる。従って、演奏会の選曲の段階でメンデルスゾーンが候補になった場合、即座に反対する事にしている。でも、そろそろ潮時かな。1回ぐらいはチャレンジしてみるか。

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2007年10月 2日 (火)

名曲のお話 シンフォニー編15

シューマンは前期ロマン派の作曲家であるが、どちらかといえばピアノ曲と歌曲の作曲家として認識されている。その原因のひとつはシューマンのオーケストレーションにある。シューマンの場合は管楽器と弦楽器のユニゾンが多用され、音に輝きが失われている印象を受けると言われてきている。但し、曲の構成力や和声の展開はさすがに大作曲家と言わせるものがあるので、オーケストレーションが上手では無いという批判だけで、シューマンの管弦楽曲が駄作であるというわけではない。ただ言えるのは、我々アマチュアオケにとっては、上手に聴かせるのが難しい曲ばかりである、という事は言える。

シューマンは4曲の交響曲(更に未完成の曲が1曲ある)を書いている。シューマンはベートーヴェンやシューベルトを尊敬し、交響曲を書きたいという思いは若い頃から持っていた。22歳の時に1曲目の交響曲の作曲に着手したが当時人気ピアニストだったクララ・ヴィークの演奏会で完成していた第1楽章のみを初演したが、クララの影に隠れ評判にならなかった。第2楽章まで完成したが、その後ピアノ曲の作曲が忙しくなり未完成で終わってしまう。その後31歳の時にわずか2ヶ月足らずで第1番となる変ロ長調「春」が作曲され、メンデルスゾーンの指揮するライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団によって初演され好評を得ることができた。この曲は第1楽章冒頭のファンファーレで始まる曲で、実際に「春」を意識して作曲したようである。第2楽章は夢見るような旋律で、第3楽章は短調のやや重いスケルツォと跳ねるようなトリオからなる。第4楽章は、正しく春の躍動感を表現した曲である。

若干問題があるといわれているシューマンの交響曲は、やたらに指揮者によって改訂されて演奏される事が多かったようである。今でこそ、大幅に改訂して演奏はしないが、ダイナミクスなどは指揮者によっては大幅にいじられて楽器間のバランスを取るようにしたりするようである。

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2007年9月23日 (日)

五弦バス その後

五弦バスがやってきてから3ヶ月がたちました。
隣の弦を弾いたりという混乱は続いておりますが、思ったよりはそういう意味の慣れは早かったようです。ただし第5の弦(私の場合は H=シの音でチューニングしているので 以降H線とよびます)は、なかなか使い切れません。やっぱり、4弦時代の1オクターヴ上への読み替えを自然にやってしまう癖が治りきっていないのです。

ところで、私の慣れよりも楽器の話です。昔の楽器よりひとまわりサイズが大きいので、スピーカーボックス同様大きいと低音が鳴り易いという理屈で大きな音が鳴り易いと思っていたのですが、買った当初は以外にショボイ音でした。
昨日、次回演奏会に向けて本番指揮者による初合奏があったのですが、非常によく鳴っている事に気がつきました。何よりも、以前の楽器に使っていた弦と同じ弦を張ったのですが、その弦の特徴である明るく発音が早いという特徴が全く影を潜めていたのですが、昨日は以前の楽器の音色に近く、しかもよく鳴る感じでした。良い楽器はエージングしなくても最初から良い音だ、と言われてはいますが、3ヶ月かかってようやく思った音が出るようになったのですから、やっぱりいくらか弾き込み効果が出てきたのでしょうか。

いずれにしても、まだまだ五弦に慣れきってはいないので、音色が良くなっても使いこなすことが出来るのは自分しか無いということを肝に銘じて精進していかなくては。。

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2007年9月16日 (日)

名曲のお話 シンフォニー編14

なんだかこのテーマ本当に久しぶりです。前に何を書いていたか忘れちゃったので、見かえしたら7月が最後でした。で、シューベルトの続き。シューベルトの交響曲の番号は研究が進むにしたがって番号が入れ替わったりずれたりで、今でもこれといった決め手は無いようです。最近では、未完成が7番、グレートが8番というのが一般的だが、私が学生時代は未完成8番、グレート9番だったし、その前は未完成が7番でグレートは9番だった時代もあった。と、そんな話しは音楽の本質じゃないので置いておくとして。

未完成交響楽、これがシューベルト最後の交響曲では無いし優れた作品であるのに未完成に終わった原因については様々な説がありはっきりとしていない。1,2楽章があまりに長いので次の楽章を完成させる前に他の作曲にとりかかり忘れてしまったなどという説もあれば、あまりに1,2楽章が完璧に出来たので次が書けなかった、1楽章も2楽章も3拍子で、第3楽章もスケルツォなので3拍子になるので3拍子が続きすぎて行き詰ったなどなど。
どっちにしても、名曲である事にかわりないし、2楽章で終わったからこそ有名になったという可能性もある。これが4楽章まであったら、グレートをしのぐ長大な曲になってしまった可能性もあった。
第1楽章はチェロバスによる動機の提示ではじまる。その後高弦のトレモロの上に木管の第1主題が始まる。このチェロバスの動機であるが、実は5弦ベースが必要で、無い場合はチェロと全く同じ音高になってしまいコンバスの存在感が希薄になってしまう。この後、この動機は数回にわたって登場してくるが、腹の底から出てくる歌といっても良いメロディである。
第2楽章は低弦のピチカートに乗って、ヴァイオリンが歌を歌う。天国的に美しいメロディである。

シューベルトの交響曲はベートーヴェンやブラームスなどのものと異なり、縦横の糸が紡がれるような構成美ではなくて得意のリートとその美しい伴奏で構成されている。その典型的な曲がザ・グレードである。ザ・グレートは50分を越える特大のシンフォニーだが、構成が単純なので結構飽きてしまうのではあるが。。。
もう少し展開部が充実していれば、もっと演奏される曲ではないかと思う。

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2007年9月 9日 (日)

エレティール管弦楽団演奏会 と 杉並公会堂

今日は、高校の後輩から招待を受けて 杉並公会堂へエレティール管弦楽団の定期演奏会に行って来ました。このオケは高校の後輩が4人、現在私が所属しているパイオニア交響楽団の団員が4人、かつてエキストラ出演して頂いた方なども数人いらっしゃいます。また、指揮をされた石毛先生は、かつてトレーナーとして3回程ご指導頂いた方です。

曲目は、チャイコフスキーのイタリア奇想曲と交響曲第5番の間に、ビゼーのカルメン組曲からの抜粋というかなり有名どころの曲を並べ、アンコールもチャイコフスキーの弦楽四重奏曲第1番の第2楽章、あの有名なアンダンテ・カンタービレを弦楽合奏に編曲したものでした。
チャイ5は個人的に最も好きなシンフォニー、カルメンは一昨年、一週間の間に定期演奏会と愛地球博の2回の公演を経験した曲なのですが、自分としてはアンコールの「アンダンテ・カンタービレ」を最も思い入れ深く聞かせていただきました。
私の最も好きな邦画は、大林宣彦の尾道三部作のひとつ「転校生」です。(残りの2つは「時をかける少女」と「さびしんぼ」)この中で効果的に使われているのがシューマンの「トロイメライ」、マスネの「タイスの瞑想曲」、「天国と地獄」そして「アンダンテカンタービレ」です。「転校生」自体が大林監督独特の非常にノスタルジックな作品で、冒頭の8mm映写機がカタコトと音を立てながらモノクロのノイズだらけの映像から始まっている場面で「アンダンテ・カンタービレ」が流れて、いきなりグッときてしまったものでした。

ところで、杉並公会堂。建て直す前は大学オケや高校のOBオケの時に何回となく演奏させていただきました。当時は、床がツルツルで、床に楽器を立てるチェロとコントラバスの奏者泣かせでした。通常は、エンドピンといわれる金属などの棒の先端部分が尖っており、それを床に突き刺すか、先端部分に滑り止めのゴムカバーをして滑らないようにして演奏するのですが、杉並だけはそのどちらもダメ。その為に、蒲鉾板にアナをあけて紐を通し椅子に固定して、その蒲鉾板にエンドピンをさして演奏したものでした。
その杉並公会堂も改築され、改築後2度目。1度目は会社の合唱団の演奏会の受付の手伝い、そして今日。
ホールは収容人数も1100人強でアマチュアオケには適当、音響も悪くないのですが、大きな問題点があります。ひとつはエントランスが狭い、ロビーが非常に狭いこと。合唱団の時もお客さんの退出に40分以上の時間を要していましたが、今日の演奏会も退出に非常に時間がかかりました。それから、トイレの数が少ない事。満員近く入った場合、休憩時間は最低20分必要では無いかと思います。演奏する側としてはコンパクトで音も悪くは無いので良いのですが、この退出時間・・実は会場は 午前・午後・夜というコマ単位で借りており、例えば通常は午後の演奏会だと午前と午後を借りる。(1日借りると高くなるから)
だいたい午前は9:00-12:00 午後は13:00-17:00 夜は18:00-21:00というようなコマ設定になっています。
午前午後通して借りる場合は12:00-13:00もそのまま使えます。
その場合、朝9:00-10:00が仕込み、リハーサルが2時間プログラムの場合、10:00-13:00ぐらい、昼食を食べて14:00-16:00が本番なのですが、カーテンコールなどでだいたい16:20ぐらいまで伸びるとすると、17:00完全退出までに40分ぐらいしか無い。お客さんの退出に40分かかってしまっては、全く余裕が無いわけです。

会場自体はコンパクトで音も悪くないので、上記の点がちょっと使いにくいかな。スタッフとお客を1回ずつ経験してそんな事を感じました。

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2007年8月23日 (木)

A.I.O管弦楽団 第1回演奏会

8月18日私の卒業した高校のオーケストラのごく最近卒業した若手OB・OGの第1回目の演奏会に行って来ました。19日早朝から旅に出ていたので、遅くなりましたが感想などをつらつら。全体のOB演奏会は昨年40周年という事で実施されております。

場所は四谷区民ホールという400人程度の小さな小屋。編成は、2管編成(一部ダブルあり)、弦楽器は10型もどき?か12型もどき?。曲は、ワグナーの「マイスタージンガー」前奏曲、ブラームスのハンガリー舞曲1,5,6番、ベートーヴェンの交響曲第7番。

前半は2階席、後半は1階席の2列目で聞いていました。2階席はこの大きな編成だと管楽器がワンワンいって弦も木管も聞き取りにくい。反響した音がグルグル回っている感じでした。1階の前はさすがに弦の直接音が聴こえてくるのである程度バランスは保たれていました。ちょっと、この編成ではこのホールは難しいかも。もう少し小さい編成でないと聞きづらさを感じました。

ます「マイスター」ですが、この曲は高校の入学式で毎年弾いている曲(但し抜粋)なので慣れた感じでしたが、毎年割愛されている中間部分(ここはアンサンブルも難しい)は、ちょっと音程も、アンサンブルも不安定だったと思います。後半からコーダにかけてが出来が良かっただけに惜しい気はしました。

ハンガリー舞曲は良く知られている3曲でしたが、全体的にゆったりめのテンポの中で演奏自体がかなり重たい感じがしました。マイスターとかメインのベト7とは異質の音楽であり、個々の音楽づくりがまだ未熟という感じは否めませんでしたが、年齢から言っても多くを要求するのは無理かな。そうだとすれば、もっと若さを前面に出して乱れても良いから弾むような演奏をした方が、聴く側の心を動かすことができたのではないかと思います。重く感じた原因は、リズムパートの重さが一番だったと思います。そのためにちょっと腰を引いた踊りになってしまった感じでした。もう少し頭打ちが前に向いた演奏をすれば、メロディが多少遅れてもダンスに乱れは出ないので、そのあたりでベートーヴェンを演奏する時とは全く異なった音楽づくりを学んでいく必要があると思います。ダイナミックレンジももう少し広く取った方が良かったかな。まあ、アンコールでよく使われる曲をプログラムの中に組み込む難しさもあったかもしれません。

ベト7は、練習量や第1回という事を考え合わせると思った以上の完成度だったと思います。ハンガリー舞曲やワーグナーなどでテンポのゆったりとした部分で乱れがあったので、第2楽章あたりが厳しいかなと思って聴いていたのですが、全く問題無かったですね。若々しく覇気ある演奏でした。特に最終楽章はオケ全体が良く鳴っていました。ふたつだけ注文をつけるとすると、第1楽章の付点八分音符+十六分音符+八分音符のリズムが甘かった。他の楽章でも同様ですがちょっとリズムに鋭さが無かったです。完全に三連符系になってしまうところもありました。もうひとつは、第1楽章の導入部の弦楽器のスケールは、ちょっと音程悪すぎ。基本なのでもう少し合わせて欲しかったです。

辛口の事も書きましたが、これからの可能性が大きいオケなので期待しています。
もう少し年齢の高い経験豊富なOBの助言や助力が不足部分を補えると思います。

いずれにしても、今後も期待しています。継続してください!

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2007年7月31日 (火)

B級名曲グルメ6  2つのメロディ(グリーグ)

グリーグの管弦楽曲は、一部を除けばその殆どがピアノ曲や歌曲からの転用である。この2つのメロディ 作品53も抒情小品集第1集の第6曲からの転用の ノルウェーの旋律と4つの歌op.21の第1曲目からの編曲の はじめての出会いの2曲からなる弦楽合奏曲である。
1曲目は中間部をもつ5分弱の曲で、明るい北欧らしいメロディから構成されている。弦楽は非常に分厚い編曲がされており重奏部分も多いためややもすると耳につく部分が無い事もないが、弦楽合奏とは思えぬ豊かな音楽である。
2曲目は1曲目とうってかわって、ソロを交えた静かなメロディで有名な過ぎにし春のような構成を持つ4分半程度の曲である。静かでは有るが、この曲もグリーグ特有の分厚い合奏になっており、親しみ易いメロディラインとの融合で原曲の歌曲を損なってはいない。クライマックスは後半も最後に近い部分にもってきており、クライマックスの後は徐々に消え入るように静かに終わっている。

あまり知られている曲ではないが、弦楽合奏の小品としてはカタログに残しておきたい曲である。

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2007年7月22日 (日)

チョン・ミョンフン ベートーヴェン交響曲連続演奏会 1

19日(木) 本当に久しぶりにプロオケの演奏会に行ってきました。
新宿オペラシティのタケミツメモリアルで行われる チョン・ミュンフン指揮東京フィルによる、ベートーヴェン交響曲連続演奏会の初日です。
この演奏会は、19日(木)1番~3番、23日(月)4、5番、25日(水)6,7番、27日(金)8,9番という4日間のプログラム。初日は3曲の上、第9に次いで長い第3番「エロイカ」があるという超ハード(演奏する方も聴くほうも)なプログラムでした。

個人的にチョン・ミョンフンはあまり好きな部類の指揮者ではなかったのですが、この演奏会を聞いてちょっと見方が変わりました。
今までは、プロは緻密で美しく聞かせる、アマチュアはテクニック劣る分長い練習期間の集大成という気迫と汗を感じるという、それぞれの良さがあると思っていましたが、この演奏会は良い意味でプロらしからぬ情熱を感じさせられました。勿論テクニックはプロですからアマチュアとは段違い。こういう演奏をやられてしまうとアマチュアのオケの良さというのは何だろうと改めて考えてしまう、そんな演奏会でした。休憩を除いても2時間10分という長い演奏でしたが飽きさせる事はありませんでした。

私は評論家では無いので、それぞれの曲がどうだったかという事には言及しませんが、個人的には第2番の演奏は自分の2番に対する考えを完全に変えるような演奏だったと思います。ベートーヴェンの中では比較的優雅でしかしながら第4楽章のように比較的テクニックも難しい曲だと思っていましたが、リズミカルでしっかりとしたベートーヴェンらしい音楽に仕上げていました。

23日には、4番5番を聞きに行きますが、特に4番が楽しみです。

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2007年7月10日 (火)

B級名曲グルメ5 イタリア風序曲第1番

シューベルトが1817年に作曲した管弦楽のための演奏会用序曲。
最初はベートーヴェンの第4交響曲を思わせる重たい和音から始まり、長い序奏が現れる。8分程度の曲であるが内3分が序奏部である。

主部に入ると、正しくシューベルトの作品に違い無いが、どこか作風が異なる。特に管楽器の使い方が非常に技巧的であったり、金管楽器が妙に前面に出てきたりシューベルトの交響曲群やロザムンデなどの管弦楽曲とは少し異なり非常に饒舌である。
それもそのはずで、この曲イタリア風と名づけられているのは、イタリアと直接関係があるわけではなく、ロッシーニの音楽を模して作曲したからである。
コーダを聴くと、確かにロッシーニの音楽とシューベルトの「ザ・グレート」が融合したような曲である。あまり聴く機会の多くないシューベルトの本格的な管弦楽曲を聴いてみてはいかがだろうか。

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2007年7月 6日 (金)

名曲のお話 シンフォニー編13

久しぶりの名曲のお話です。

シューベルトの続き、第5番の交響曲はちょっと変わった編成です。フルート1本、オーボエ2本、ファゴット2本、ホルン2本の管楽器と弦楽合奏。こういう編成になった理由は、この曲が特定の目的のために作曲されたからである、とされている。特定の目的というのはいわゆる家庭音楽会。そのためにシューベルトの交響曲の中で最も小さい編成で、トランペットやクラリネットが無いのはその家庭音楽会で演奏する奏者にこれらの楽器の担当がいなかったという事であろう。
曲自体は非常に明るく軽やかな曲である。かなりモーツァルト的な曲で編成がモーツァルトのト短調の交響曲と同じ(モーツァルトの40番は後にクラリネットが加えられた)点も指摘されているが、雰囲気は似たところがある。非常に短い前奏、3楽章にスケルツォではなくメヌエットを使ったetc
但し曲想が40番とは全く異なるので、40番を模したという事はあたらないような気がする。
第1楽章は前述の短い前奏から、エコーのような応答による第1主題、かわいらしい感じの第2主題からなる。
第2楽章は非常に穏やかな主部と、若干の重たさを持った中間部をもつ緩徐楽章。
第3楽章はメヌエットではあるが、スケルツォっぽいイメージをもつ。2楽章同様中間部は若干の重みを持つ。
第4楽章は小編成を感じさせないスケールをもつ曲。この楽章だけはモーツァルトよりベートーヴェンの初期交響曲っぽさを感じさせる。

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2007年7月 5日 (木)

五弦バスがやってきた

とうとう五弦バスを買っちゃいました。
形は今までの楽器と比べて、よりヴィオール属に近いなで肩。
演奏会終了直後で、次の練習までしばらく時間が空く今がチャンスという事で今日お迎えに行ってきました。

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大きさが今までの3/4サイズより大きい 7/8サイズ程度。
ちょこっと練習しましたが、抑えた弦と違う弦を弾いちゃったり、4度低い音程で音階弾いちゃったりと前途多難です。しかも弦長が長いのでポジションが今までより若干広め。
まだ、一番低い弦を Cでチューニングするか、Hでチューニングするか迷っています。
Cでチューニングすると、他の弦同士は4度の関係なのに、この弦だけ3度になって混乱する、チューニングがしにくい、という短所。弦のテンションが強めになるので音ははっきりし易い、また、曲によっては開放弦がかなり使えるという長所があります。
Hでチューニングすると弦同士の4度関係をキープでき、チューニングもハーモニクスでできるという長所はありますが、弦のテンションが低くなるため弦によっては音がはっきりしなくなる、開放弦を使える曲があまりないという短所があります。

曲にあわせてなどと言う器用な事はできないので、楽器と相談して決めようと思っています。
で、五弦を買ったからにはやってみたい曲。。。。①ベートーヴェンの「運命」特に第2楽章のコントラCが弾きたい。②ブラームスの1番のC音の連打、下のCで弾いてみたい。③ベートーヴェンの7番、特に4楽章。④未完成・・・あまり好きな曲ではありませんが、折角だから。

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2007年6月28日 (木)

B級名曲グルメ4 ルクセンブルク伯爵のワルツ

作曲者のレハールは、言わずと知れた20世紀のウィーン風オペレッタの大家。代表作は「メリー・ウィドウ」だがオペレッタだけでも18曲の作品を書いている。父親はドイツ人、母親はハンガリー人でウィーン子では無いが、ウィーン風のどことなく優美でウィットに富んだ作品が多い。

このルクセンブルク伯爵のワルツは、オペレッタの「ルクセンブルク伯爵」の中のワルツ。導入部こそ短調だが、ワルツに入るとメリーウィドウワルツ同様、優美な旋律の連続である。彼の作品の特徴はクライマックスでも優雅さを決して損なわない事。ヨハン・シュトラウスのように次々から新しいワルツの旋律が出てくるというわけでは無いが、それでもウィンナーワルツの特徴を出し、いくつものワルツを合体させた作品である。若干中だるみの感があり、6分という時間がちょっと長く感じられてしまうのは残念である。
また、コーダが極端に短く、ワルツからわずか5小節のコーダがついているのもちょっと唐突の感は否めない。

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2007年6月25日 (月)

第17回定期演奏会 顛末期

演奏会終わりました。ご来場頂いた皆様ありがとうございました。

まだ、録音とか聴いていないので細かい反省などは後でするとして、とにかく今回は珍しく事故も無く終了しました。
ダッタン人の踊り、ハイドンのロンドン、展覧会の絵というポピュラーな曲を配し、挙句の果てにアンコールも威風堂々第1番という超有名曲、ウチの演奏会としては珍しいプログラムと言えるでしょう。
コントラバスの団員内で、アンコールの最後に楽器を回そうかなどという話もありましたが、リハーサルで出来なかったのでちょっと無理かなというのが個人的な判断。結局何か事故があったら、景気付けにやりましょーか、という事でトップ判断という事にしました。展覧会の絵の全休の曲の最中に密かに楽器を回せるか確認してみたところ、椅子にコツン。やめました。

いみじくもレセプションの挨拶で新入団員にして私の高校の先輩のヴァイオリン弾きが「アマオケの中には本番に強いオケが結構あるけれど、このオケは異常」と評したとおり、リハーサルまで冷や冷やものの管楽器ソロも結果的に殆ど問題なし。結構平均年齢が高い分、ステージ慣れした奏者が多く、「本番に燃える」事が空回りせず、逆効果としてアガル事もあまり無いというのが大きな要因かもしれません。それから皆本番好きが多いのかもしれませんね。多分、ここ数週間の練習やゲネプロ、ステージリハーサルを通して、遥かに良い出来だったと思います。

今回は、はっきり言ってコントラバスは比較的楽をさせて頂きました。勿論音程合わせやモチベーションの維持では逆に苦労しましたが・・・。次回の「さまよえるオランダ人」の序曲は超難曲、ベートーヴェンのエロイカも一筋縄ではいかない曲です。1ヶ月の休息を経て、来月後半からリスタートです。

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2007年6月23日 (土)

明日は本番です

いよいよ明日は演奏会本番です。
今日のGP(ゲネプロ)、あまり冷房効いてなかったので汗みどろでした。疲れました。

で、とりあえず形にはなってきましたかね。
うちのオケは会社のスローガーンにあやかって、より多くの人に感動をというテーマで毎回の演奏会に取り組んでいます。プロに比べれば未熟な技術、学生オケに比べれば圧倒的に少ない練習量を補って感動を与える術を指導してくれているのが黒岩英臣先生。今回も、1曲に割く練習時間が少ないプロと異なる、「こんな事を徹底的にやってみよう」という言葉に乗って練習してきました。

今回は、とても親しみを持てる曲を集めたため、普段来ていただけないお客様に来ていただけるという反面、聞き慣れた曲はちょっとやそっとでは、面白い演奏、楽しい演奏にはならないので結構大変だと思います。ボロディンは様々な踊りをお客様に披露できるか、ハイドンはその場跳び(要するに弾むように演奏する、しかし決して走らない-勝手に早くならない-という事です。そして展覧会は、聴いた皆様ひとりひとりの脳裏にどんな絵を焼き付けられるか。それがハルトマンの絵に似ていれば成功ですね。

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2007年6月22日 (金)

コントラバスの不思議(7)

久しぶりですね。このタイトル。

大体、コントラバスというのは弦楽器の中では実は異端児なのです。
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロはヴァイオリン属で基本的には音域が異なるだけ。ところがコントラバスはヴィオール属というヴィオラ・ダ・ガンバなどの仲間。今でこそ形はヴァイオリンに似た形のものもあるのですが、元来の形は丸みを帯びた形ではなくてストンと肩が落ちたようなものでした。
そういうわけで、ヴァイオリン属の他の弦楽器と一緒に合奏をするために色々工夫さされたりしています。そのひとつが五弦なわけです。

もうひとつ不思議なのがソロチューニングというヤツ。これは結構厄介です。普通のコントラバスのチューニングは高い方から ソ-レ-ラ-ミ(-ドかシ)なのですが、これより全ての弦を長2度高くチューニングします。ラ-ミ-シ-ファ♯-ド♯です。何でこんなことをするかというと・・・響きが良いそうです。で、基本的にはソロチューニング用の弦を使います。これで厄介なのが、チューニングを別のものに変えておきながら、演奏するときは、あたかも普通のチューニングであるように演奏します。つまり移調楽器にはや代わり。記譜より短七度低い音を出すわけです。(普通は記譜よりオクターヴ=8度低い)。厄介でしょう。

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2007年6月19日 (火)

音楽小話:大作曲家のお好きなメロディ

クラシック音楽の世界にも、多くの作曲家に愛されたテーマ(作品)は存在する。例えば、18世紀イタリアの作曲家パイジェルロの歌劇「水車屋の娘」の中のアリア「ネル・コル・ピウ(うつろな心)」は変奏曲の題材として非常にたくさんの作曲家に取り上げられている。メジャーなところではパガニーニのヴァイオリン独奏曲<「うつろな心(ネル・コル・ピウ)」の主題による序奏と変奏曲>、テオバルト・ベームのピアノ伴奏つきフルート曲<「ネル・コル・ピウ」による序奏と変奏>、ベートーヴェンのピアノ曲<パイジェッロの歌劇「水車屋の娘」の二重唱「うつろな心」による6つの変奏曲ト長調>、ジュリアーニのギターのための協奏作品<うつろな心による大変奏曲>など、があります。

ところが自分の作曲した曲や主題、モチーフが気に入って様々な形を変えて曲づくりをした作曲家も少なからずいます。その代表的な例としてベートーヴェンがあります。
1800~1801年にかけて作曲された 12のコントルダンスWoO.14の第7番、わずか1分に満たない短い曲ですが、非常に聴きなれたメロディの曲です。この曲をそのまま転用したのが、バレエ「プロメテウスの創造物」の終曲。これも1800~1801年に作曲されています。さらに、この曲を変奏曲のテーマとして転用したのが1802年に作曲されたピアノのための<「プロメテウスの創造物」の主題により15の変奏曲とフーガ 変ホ長調 作品35>。そして、このメロディを使った頂点の曲が 交響曲第3番変ホ長調「英雄」作品55、1803年~1804年にかけて作曲されています。このテーマは第4楽章に使われ、しかも第4楽章は古典的な交響曲には珍しい変奏曲のスタイルを取っています。この4曲まとめて聴いてみるのも面白いかもしれませんね。

ちなみに、この英雄交響曲、最終的には「英雄=実際はボナパルト交響曲」という表題は破棄されているのですが、その原因については、以前は英雄ナポレオンに捧げる曲として書いたが、ナポレオンが皇帝になり諸外国征服の戦争を起したことに絶望してベートーヴェン自身がこの譜面の表紙を破棄したという説が有力だったようですが、最近では、ベートーヴェンのナポレオンに対する尊敬の気持ちは最後まで失われておらず、寧ろそのような英雄に捧げる曲に4回目の使いまわしのテーマを使った事に自分自身で恥じ入って表題を取り下げたという説もあるようです。

ちなみに、さすがに音楽の最高峰の交響曲に使用した後はこのメロディも封印され、二度と使われることはありませんでした。

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2007年6月16日 (土)

第17回定期演奏会 13

展覧会の絵7曲目は リモージュの市場。リモージュは中部フランスの陶磁器の町。市場に集まった女性の機関銃のようなおしゃべりが打楽器とオーケストラのアンサンブルで描写される。この楽章もコントラバスはお休み。それにしても・・・ああ、けたたましい

アタッカ(休みなく)でつながるカタコンベは古代ローマの墓地。キリスト教がローマで公認される前に信仰を守り抜いた信徒たちの洞窟地下の墓地である。ハルトマンは、灯火をたよりにカタコンベを調査する後姿の自画像を描いている。
ファゴット、クラリネット、コントラファゴットと金管楽器、コントラバスのみによる荘重、重厚な音楽で四分音符より短い音は登場してこない。最後にタムタムが厳かに鳴らされる。
続く、プロムナードは死者の言葉による死者との対話という題がつけられており、ハルトマンとの対話を追想するプロムナードとなっている。コントラバスは弱音器をつけて演奏する。
実は、この曲にもひとつコントラバスにとって難点がある。このプロムナードの最後でコントラバスは二部に別れ、下のパートは最後の小節が1拍目に8分音符があって、それで終わるが、上のパートはF♯のポジションのプラジオレットが小節の最後までディミヌエンドしながら存在する。次のババヤガは非常に固い音(フォルティッシモ+スタッカート、その上 ダウン+ダウンのボウイング)を強く弾かなければならないのであるが、プロムナードとババヤガの間もアタッカで繋がるので、弱音器をはずす暇が無い。やむを得ず、最初の1小節は弱音器をつけたまま、固い大きな音を弾かねばならないという矛盾が生ずる。そして次の1小節が休みの間に弱音器をはずすのである。

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2007年6月15日 (金)

第17回定期演奏会 12

「展覧会の絵」の5曲目は、殻をつけたひなどりのバレエ。ゲルベルというボリショイ劇場の指揮者兼作曲家の「トリルビ」ぼいうバレエの衣装デザイン画として書かれた「大きな卵の殻の上部から両手と頭を、下から両足を出した踊り手」の絵。
フルートとオーボエ、クラリネット、弦のピチカートの掛け合いによるユーモラスな鳥の鳴き声と踊りから始まり、中間部ではヴァイオリンの不安定なトリルにチェレスタ、ハープも加わる。最後は、ズッコケ。この曲もコントラバスは全休だが、安心して聴いていられる曲ではない。

6曲目は、サミュエル・ゴールデンベルグとシュムイレ。金持ちと貧しい二人のユダヤ人を対象的に表したもので、2枚のスケッチからなる。金持ちのユダヤ人を木管と弦のユニゾンで、大げさに尊大に表現し、ミュートをつけた小型のトランペットが貧しく虐待されるユダヤ人を描いている。実は、この曲は「展覧会の絵」の中のコントラバスの最難関曲のひとつ。なにしろ音域が高い。テナー記号(またはオクターヴ記号)が登場する。
コールアングレ、クラリネット、バスクラ、ファゴットの木管楽器とヴァイオリンからコントラバスまでがわずか1オクターヴという音域のユニゾンで演奏するのである。ヴァイオリンの一番低い線G線の1オクラーヴ下がコントラバスの一番高い線G線なのだから、コントラバスがヴァイオリンと1オクターヴ違いで弾くという事は、G線の音域より高い音しか出てこないという事である。左手のポジション(音程を決めるために弦を押さえる場所)の関係で、他の弦も使うが、その一番高い線の開放弦の音(何も押さえない音)から1オクターヴ半上のシ♭まで出てくる。チェロと同じ実音で弾かなければならない。
コントラバス同様、トランペットも難関中の難関曲である。
やがて、この二人が激しく絡み合いながら、最後は金持ちが圧倒してしまうのである。

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2007年6月14日 (木)

第17回定期演奏会 11

3曲目はチュイルリー。これはパリのチュイルリー公園での娘と子供たちのスケッチである。コントラバスは全休なのでお客様と一緒に聞かせていただこう。
この曲は三部形式で、主要部は木管の軽快なリズム、中間部は弦楽器の伸びやかな合奏になっている。軽やかさを売りにする楽曲なのだが、演奏者は真剣そのもの。その対比をご覧くださいな。

4曲目のビドロ。言語ではビコウォという発音が近い。ポーランド語で家畜の牛の意味であるが、虐げられた群れという別の意味もある。ハルトマンはポーランドレジスタンスの処刑の絵を描いており、ムソルグスキーの音楽も遠くから牛車が近づき再び遠ざかるという表向きの音楽に、抑圧された民衆が隠れていると言われている。チェロバスとファゴットの牛車の歩みの上にチューバが重たい引きずるようなメロディを奏でる。但し、このチューバのソロは非常に音域が高いため、通常はユーフォニウムで吹くようである。
コントラバスは弱音器をつけて二部に分かれて、八分音符を刻む。引きずるような歩みであるが決してテンポを乱してはいけない。やがて、牛車が近づくと弱音器をはずしてクレッシェンドをしていく。この弱音器はずしがミソである。楽譜には poco a poco senza sordと書かれている。 少しずつ弱音器をはずしなさい という事であるが、これはゆっくりはずせという意味では無い。各奏者がバラバラに外していくという意味である。ここで、我々はあるルールを作ってそのルールの元に順番に外すことにしている。これで音が薄くなる事をできるだけ避けるように工夫した。その後は、逆もある。バラバラに嵌めていくのである。そして牛車は遠ざかっていく。最後にはコントラバスの半分によるピチカートが1小節残る。

続くプロムナードは短調になり木管楽器-木管、弦に受け継がれチェロバスとハープのハーモニクスの音で終わる。

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2007年6月13日 (水)

第17回定期演奏会 10

これも、10回目ですね。結構しつこいっていわれそうですが。

展覧会の絵、2曲目の古城。ハルトマンは古城の絵にスコモローヒ(ロシアの詩人兼音楽師)の影を描いたそうです。16世紀モスクワ大公が自治都市のノヴゴロドを制圧して、その血の文化を担っていたスコモローヒを多数モスクワに連行したという史実を暗示していると言う説もある。
この曲は、終止暗い曲である。弦楽器はずっとミュートをつけて演奏する。まずは、低弦のチェロバスと第2ファゴットのオルゲルプンクトに乗って、第1ファゴットがテーマを演奏する。それにヴィオラが加わり独奏楽器がサキソフォンに変わる。やがて第2ヴァイオリンが加わり、その後で第1ヴァイオリンに旋律が移行する。クラリネット、オーボエ、フルートと次第に高い音の木管が加わり暫くは木管と弦によるメロディの繰り返しがある。そして再びサキソフォンのメロディに戻り音楽も次第に消えかかったところでサックスがひとうなりして終わる。

続くプロムナードは再びトランペットのソロではじまり、2拍遅れでチェロバスとファゴット、コンゴラファゴット、バスクラが加わっていき、2小節目からTuttiになる。このプロムナードは終止形をとっておらず、最後にプロムナードの断片をハープとヴィオラ、チェロ、ホルンが演奏して、次の曲に休み無く(間はあけるが)入る。

ここでひとつ問題なのは、「古城」でつけたミュートをどこではずすかである。ヴィオラ、ヴァイオリンは、「古城」が終わってからしばらく音が出るまでに時間があるので問題は無いが、問題はチェロ・バスである。チェロは最後の方まで伸ばしで音が残るので、はっきり言って諦めるしかない(適当にはずすしかない)。コンバスは最後のピチカートを弾いてから「古城」が終わるまで1小節以上あるのだが、ここはチェロとサックスが小さな音でロングトーンを鳴らしているので、ガサガサといいう音は禁物。プロムナードの頭2拍がトランペットのみだがフォルテなのでその2拍にかけるしか無いのである。もしミュート落下などの事故があったら、「あら、やっぱり」などと思って頂ければ、と思う。

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2007年6月12日 (火)

第17回定期演奏会 9

展覧会の絵の1曲目(プロムナードは曲数に勘定しないため)は、グノーム-地底の小人。ヨーロッパ各地に民話で地中の財宝を守るこびとの妖精。ハルトマンはグノームの形をしたくるみ割りのデザイン画を残している。

地底の不気味な雰囲気を表す動機がクラリネット以下の木管とヴィオラ以下の弦楽器で奏せられる。原曲では、フェルマータを多用しているが、ラヴェル版ではフェルマータを減らして不気味な中にも躍動感を表現している。我々の演奏では、この動機の6つの8分音符がなかなか粒立って聴こえてこない。ここを難しくしているのは、音域の狭さである。この動機の6つ音は全ての楽器の同じ音のTUTTIで演奏する。弦楽器は、ヴィオラ、チェロの上とチェロの下、コントラバスが同じ音で演奏する。管楽器もファゴット1とクラリネットがヴィオラグループと同じ高さ、バスクラとファゴット2、コントラファゴットがコントラバスと同じ高さ、要するにわずか1オクターヴの同じメロディを多くの楽器が合奏するためにモゴモゴ状態に聞こえやすいのである。この曲の中間部は、チェレスタが出てきて、高弦がポルタメントで不気味なスケールを演奏する(しかも頂点はフラジオ)。
また、地底の動機の後、2つめの中間部は管楽器で演奏される重々しい音楽。そしてコントラバスまでポルタメントを演奏する中、重々しい音楽が頂点をむかえる。その後コントラバスは指がつってしまう長いトリルがあり、エンディングへ向かう。とにかくこの曲は、流れがよどんだ中でポルタメント、トリルなどの特殊奏法がちりばめられており、筋力を使う曲である。

次のプロムナードはホルンのソロで静かに演奏される。ヴァイオリンが最後に登場するだけであとはずっと管楽器だけで演奏される。この間にコントラバスは1回目の小休止である。

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2007年6月11日 (月)

第17回定期演奏会 8

展覧会の絵、開幕です。

まず、最初の絵に行く通路をそぞろ歩き。有名なトランペットのソロで始まる最初のプロムナードです。
4分の5拍子と4分の6拍子の組み合わせを基本とするこのメロディは要するに11拍からなるわけです。最初はトランペットのソロ、続く11拍は、4本のホルン、2本のトランペット、バストロとチューバのアンサンブルに同じトランペットのソロメロディが乗っかります。金管楽器郡の組み合わせで更に4小節進行すると弦と木管に受け継がれ4小節、その後は全楽器群が1小節だけ集合。2分の3拍子のつなぎ目の後は4分の6拍子で最後まで演奏されます。
この曲は変ロ長調で書かれていますが、細かな転調が繰り返され調性が安定しませんが、最後は変ロ長調の和音で終わります。

この曲は、トランペットのソロが脚光を浴びますが、実はアンサンブルが非常に難しい曲です。ちょっと間違うと気持ち悪くなる和音進行が随所に使われているため、左右の耳をおっ立てて演奏しないとなりません。トランペット以外は簡単そうに思えるかもしれませんが、本当は結構神経を使う曲なんです。コントラバスも途中からの登場ですが、最初の音がちょっと有り得ないGes(G flat)という音です。だいたい、コントラバスの最初の音と最後の音は根音(各調性の基本となる音、基音ともいう)の場合が多いのですが、Gesという音が根音になるGes dur(変ト長調)は♭が6つというあまりお目にかかれない調性なので最初の音がこのGesという音になる事は非常に少ない。平均律でいうと、Ges=Fis(F sharp)で、このF sharpが根音になる調性も♯が6つ。どっちにしても、このソ♭≒ファ♯を最初に弾く事はあまり無い。
という非常に音程の取りにくい音からのスタートなのです。
ま、気にしない人は気にしないでしょうが、私はとっても気になってしまうのです。まずは、この音が正しく出せるかどうか、一発目の課題です。

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2007年6月10日 (日)

第17回定期演奏会 7

いよいよ、このシリーズもメインの「展覧会の絵」に突入します。
「展覧会の絵」は、原曲はムソルグスキーのピアノ曲。1874年に催された親友のハルトマンという画家の追悼展覧会で、絵と絵の間をそぞろ歩きながらながら見た印象を作曲したものです。ムソルグスキーはロシア五人組の作曲家のひとり。斬新なメロディや構成の曲を作曲していますが、極度のアル中で生活も荒んでおり未完成の作品も多い。完成していてもオーケストレーションが適当な曲もあり、彼の作品は他の人の補作や編曲で日の目を見ている物も少なくありません。

「展覧会の絵」はその中でもメロディ・題材・構成どれを取っても後世の音楽家にアレンジの意欲を与えるに十分な作品であり、様々なアレンジが存在しています。特に1970~80年代には、クラシック音楽以外の分野でも様々なアレンジをされて当時最も有名なクラシック曲のひとつでした。EL&P(エマーソン・レイク&パーマー)による展覧会の絵は、あの額縁の中が白紙になっているジャケットと共に大流行。その後、日本の電子音楽の第一人者冨田勲によるシンセサイザーの演奏、天才ギタリスト山下和仁のギターソロ版など様々な演奏が発表されています。

オーケストラ版のアレンジもかなりの種類があります。そして、その多くのアレンジが荒削りだったムソルグスキーの原典版を改訂した、リムスキー=コルサコフによるピアノ版をベースにしています。オーケストラアレンジでは、リムスキー=コルサコフが弟子のトゥシュマロフと共作したもの、「キエフの大門」にオルガンを含む大規模なストコフスキー版、アシュケナージ版などがありますが、ラヴェルによる編曲版が、展覧会の絵の管弦楽版の代名詞と言えるほど多くの人に愛されています。絵画を表すにぴったりの色彩豊かで、劇的なオーケストレーションがその魅力だと思います。

ラヴェル版の編成は、フルート(ピッコロ含む)、オーボエ、コールアングレ、クラリネット、バスクラリネット、ファゴット、コントラファゴットの3管編成、ホルン4、トランペット3、トロンボーン3、チューバに加えてアルト・サクソフォンとユーフォニウムまたは小さいチューバ、ハープ2本と弦楽合奏及びチェレスタ。打楽器は、ティンパニ、大太鼓、小太鼓、シンバル、トライアングル、サスペンデッドシンバル、シロフォン、グロッケン、ムチ、銅鑼、鐘、ラチェットです。

詳細は次から書いていきます。

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2007年6月 7日 (木)

第17回定期演奏会 6

ようやくハイドンも最終楽章です。ハイドンには珍しいソナタ形式の終楽章です。
104曲の交響曲を書いたハイドンの最後の楽章、実にハイドンらしい曲です。といっても、本来のハイドンの、という意味では無く、非常にスケールが大きく躍動感に満ち満ちた ハイドンのイメージにぴったりという意味です。モーツァルトにしてもベートーヴェンにしても最後の交響曲というのは非常にスケールの大きな曲ですが、この曲は全体的に明るくスケールが大きいけれど、どっしりした曲というものとは正反対の曲です。最後の交響曲と言っても彼はこの曲を書いてから14年も生きるのですから老いの晩年のにおいは全くありません。

10小節以上続くオルゲルプンクト(低音の持続音)にのって現れる主題はメロディックではありませんが、躍動的、滑らかな印象の第2主題との対象はこの楽章のスケールをより大きなものに感じさせます。非常にコンパクトな編成の中で最大限のダイナミックスさを演出し、最後まで勢いを失わずに曲を締めくくります。

この楽章は 躍動的な主題と、押さえ気味の2つの主題をうまく演出しながら勢いを失わないで最後までたどりつく事。それができれば、弾いた!という満足感が得られる。そんな曲です。

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2007年6月 5日 (火)

第17回定期演奏会 5

ハイドンの「ロンドン」の第3楽章は、とっても明るく、とっても軽やかで、とっても可愛らしいトリオをともなったメヌエットです。こういう舞曲から派生した楽章は、交響曲だからといって「しっかり弾こう」などと思ってはいけません。踊りなんですから。ガッシリ弾いちゃった日には、踊りもベタ足を引きずりながらになっちまう。
しかもテンポは遅くは無いですから、しっかり弾こうと思うと遅れる。こういう楽章は遅れてしまうと命取りです。

「ロンドン」のメヌエットのコントラバスもそういう危険を孕んでいる箇所があります。主題の後の展開形。基音をオクターヴジャンプで弾く場面があります。こういうのって、コントラバス遅れ易いんですよね。その上、きちんと弾こうと思うと絶対遅れる。遅れると次の小節の頭の音と、3拍めから始まるヴァイオリンのメロディの間が詰まってしまう。そうすると全体のリズムが狂う。従って、ここは跳ぶように弾かなければなりません。が、基音(レ-レ)ですからきちんと音が出なければならない。コンバスの弦と弦の間隔は1㎝以上あります。普通だとコントラバスのこの部分(レ-レ)のオクターヴは小指でG線(1番高い線)を押さえ、人差し指でA線(3番目の線)を押さえて1弦とばしで弾きますが、この場合そんなことで遅れてはいけません。技術の未熟なアマチュアとしては、単純に高い方のレは同じようにG線を弾きますが、低い方のレは隣のDの線、いわゆる開放弦を弾くようにします。

そんな工夫をしながら弾きますが決して気難しい楽章では無いので、聴く方はお気楽にお願いします。

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2007年5月29日 (火)

第17回定期演奏会 3

ハイドンの交響曲第104番「ロンドン」。第1楽章は、ベートーヴェンを彷彿とさせる重厚な導入部からはじまる。ニ長調の平行調であるニ短調で書かれた導入部は短調でありながら堂々としている。始めの2小節は主音と属音の2つの音のみを使用しフォルテで演奏される。3小節目に入り対照的にピアノに音量を落とし低音と高音の弱々しいがしっかりとしたリズムを刻むメロディになる。再びフォルテになり同じようなパターンが繰り返され、ニ長調の第1主題が始まる。主音のレの音に乗っかり演奏される第1主題は流れるようなしかし冗漫でないしっかりとしたリズムで演奏される。第2主題はホルンの持続低音に乗せて演奏される。形式は単純なソナタ形式でコーダも短い。

コントラバスにとっては、ニ長調という調性は比較的演奏しやすい。従ってそれ程苦労する楽章では無いのだが途中分散和音の早いパッセージがありここでちょっとインチキポジションを使う。多分他の人は真面目にポジション移動で演奏するんだろうな。どんなインチキをするかは・・・見ないでくださいな。ともかく始めの楽章としてはとても素敵な楽章ではある。

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2007年5月27日 (日)

第17回定期演奏会 2

日曜ですが、先週のダウンロード数が極端に少なかったのでランキングはお休み。ちなみにトップはチャイコの1812年と威風堂々第1番が同数でした。

パイオニア交響楽団第17回定期演奏会のプレ企画第2弾です。
昨日、本番指揮をしてくださる黒岩英臣氏の直前練習がスタート。本番モードに突入です。
今日は、中プロのハイドン/交響曲第104番のお話。
ハイドンの交響曲は「びっくり」と呼ばれる94番や、「軍隊」と呼ばれる100番が有名ですがなにしろ104曲も交響曲を書いた人です。色々な曲があります。私は個人的には92番の「オックスフォード」という曲が最もお気に入りです。

104曲も交響曲があっても、アマチュアオケでハイドンが取り上げられるのは決して多くありません。その理由としては①編成が小さいのでオケの管楽器奏者が全員演奏会に出演するためのローテーション上問題がある②前プロや中プロに組み込むには結構長い曲が多いし、結構難しい。③管楽器を説得して演奏会に組み込むには知られた曲が少ない(どうせだったらモーツァルトの方が良さそう)などなど。
で、パイオニアのオケでも初めて取り上げる事になります。(私は、昔100番と104番はやっていますが)

ハイドンの曲はモーツァルトのシンフォニーとかなり趣が異なり、かなり壮大で重厚な雰囲気の曲が多く、どちらかといえばベートーヴェンに近い曲が多いですね。特にこの104番「ロンドン」は、長めの前奏を持ち、後の交響曲への試金石になるような壮大な曲です。楽章ごとの説明は次回以降にまわしますが、このあたりの曲がベートーヴェンにかなり大きな影響を与えた曲で、「交響曲の父」ハイドンの面目躍如となる曲だと思います。

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2007年5月21日 (月)

第17回定期演奏会 1

そろそろ、演奏会1ヶ月前になりました。
そこでちんたらと、演奏会へ向けての記事を掲載はじめましょうかね。

今回の演奏曲目は
ボロディン 歌劇「イゴーリ公」より ダッタン人の踊り
ハイドン 交響曲第104番「ロンドン」
ムソルグスキー(ラヴェル編曲) 組曲「展覧会の絵」 です。

まずは、ダッタン人の踊り。
この曲ではまずコントラバスは弦楽器として扱われていません。同じ四分音符が延々と続いたりします。
譜面は、わずか10分の曲なのに14ページ。展覧会の絵より多いページ数です。それ程黒丸(四分音符より短い音符)が多いのかというと・・・多い。但し、このパート譜はチェロと共通の譜面。3段組で、1段目と2段目がチェロ・・黒丸ばかり。3段目がコントラバス・・・白丸ばかり。要するにチェロのパート部分に場所をとられてしまいページ数が増えているのです。多分、コントラバスのパート譜だけならば3ページぐらいで終わり。但し、チェロが書いてあるおかげで助かる事も事実。チェロが書いてなければどこ弾いているのかわからなくなってしまいますので。。。

という事で、この曲演奏よりも譜めくりが忙しい曲。殆どが打楽器的頭打ち。挙句の果てには2つの弦をダウンボウで引き続けるバーバリズムのような雰囲気の部分まであります。
曲自体は、中央アジアっぽい雰囲気が満載の曲で、激しい踊りのリズムあり、優雅なメロディありと変化に富んではいますが、ひたすら頭打ちをしているコントラバスをご注目ください!(って注目してもらえるわけは無いか!)

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2007年5月14日 (月)

B級名曲グルメ3 カレリア序曲

シベリウスの管弦楽作品の中でも、フィンランディアは別格としても次に有名な曲に「カレリア」組曲という曲がある。これは、劇付随音楽「カレリア」の中から3曲を選んで改編し組曲としたものであるが、この組曲とは別に、同じ「カレリア」の序曲を改編したものが、カレリア序曲である。

曲の長さは7分程度であるが、序曲と言っても使われているテーマは3曲といっても内ひとつは1つ目のテーマの派生。最初から終わりまで殆ど単一のテーマがあまり変奏されずに演奏され続ける。途中に、組曲にも入っている「行進曲風に」のメロディが出てくるが、後は同じテーマがちょっとずつ形を変え(といってもほんの少し、楽器のミックスが変わったりほんの少し転調したという程度)ているのであるが、これで7分なので、聴いていてかなり飽きる。シベリウスらしいメロディではあるが、こう何回も出てくるとちょっと、という感じ。展開はいつ来るのか、と思いながら聴いているうちにコーダに来てしまうのである。

付け加えるならば曲全体の長さから考えると結尾部は結構長い。

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2007年5月 1日 (火)

B級名曲グルメ2 バッカナール(イベール)

イベールは、20世紀フランスの作曲家。ドビュッシーの印象主義と新古典主義を融合させた作曲家で、「寄港地」などの作品で知られている。バッカナールは1956年に作曲された曲で、バッカナールとは、古代ギリシャの酒の神バッカスを祀る放埓なお祭りである。

イベールの作品はどこか捕らえどころがなく、作品自体も大味な作品が多いと感じる。同じフランスの作曲家でもドビュッシーやフォーレといった緻密さは感じられない。
このバッカナールも、バーバリズムばりの激しいリズムの曲なのであるがそのリズムがひと段落したあたりから集中力が失われてしまうような感じがする。同じフランスの作曲家でも、サンサーンスの「サムソンとデリラ」の中のバッカナールは音楽的な緊張感が持続されており、この曲のような散漫な印象派全く無い。
とは言っても、この曲の冒頭三分の一は激しいリズムとはずむようなメロディがぐいぐい引っ張って行く強烈な印象が残る曲ではある。

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2007年4月26日 (木)

B級名曲グルメ1 夏の徹夜祭

新・シリーズとして、B級名曲グルメなる企画をスタートさせます。
自分の演奏会の選曲をする時に、前プロとかアンコールに使えるちょっとした曲を探すのは結構大変。
そんな時のためにも、短いけれどちょっと美味しい(時には不味い)作品をとりあげて紹介しちゃおうというのが趣旨です。原則的には、演奏会でもあまり取り上げられる事がない管弦楽の曲を取り上げていきます。

一回目は、アルヴェーンのスウェーデン狂詩曲第1番「夏の徹夜祭」。アルヴェーンは19世紀から20世紀前半にかけて活躍したスウェーデンの国民的作曲家。日本では殆ど知られていませんがノルウェーのグリーグ、フィンランドのシベリウス、デンマークのニールセンと並び称せられる作曲家で、音楽的には非常に真面目な民族色豊かな曲を書く作曲家だったそうです。そこで、この「夏の徹夜祭」は、その作風が今までの彼とは異なり描写音楽的な非常に明解な曲で、国民からは驚嘆の声で迎えられたそうです。
  Taegt_2

曲は約11分程度。大きく分けると3つの部分からなります。初めの弾むような音楽は、徹夜祭に集まってくる人の様子が生き生きと描かれています。この曲を知らない人でも、このメロディは聴いたことがあるのではないかと思います。やがて喧騒と喧嘩、そして2つ目の非常に情緒的な部分は夜明けの情景を描いたものです。コールアングレによるメロディはやがて弦合奏に受け継がれ、夜が明けます。最後の部分は一転してお祭り、みんながフォークダンスを踊り賑やかに曲を閉じます。
この曲についてもっと詳しく知りたい方は NORDIC FORESTというサイトを覗いてみてください。

私個人的にはこの曲は 大変好きなB級グルメです。

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2007年4月20日 (金)

名曲のお話 シンフォニー編12

久しぶりに音楽のお話です。シンフォニー編はベートーヴェンからハイドンまで遡ったので、これからベートーヴェン以降のお話になります。まずは、ベートーヴェンを尊敬して止まなかったシューベルトのお話。

シューベルトは、ベートーヴェンの死後わずか1年で無くなった作曲家ですが、年齢は27も離れていました。シューベルト、ビゼー、メンデルスゾーンは若くして亡くなった天才作曲家ですがその中でもシューベルトはわずか32年の生涯で、ドイツリートの王と言われるほど多くの素晴らしい歌曲を残した事で知られています。
シューベルトは非常に貧しい学校の教師であった事とウィーン体制のこの時代に彼の目指したロマン主義が受け入れられなかったことなどから、大規模な曲を作曲しても殆ど発表の場がありませんでした。それゆえに、シューベルトの交響曲は先輩のベートーヴェンに比べるとかなり規模が小さい曲が多く、それゆえに繊細な曲が多いのが特徴です。彼は、未完成のものやスケッチのみのもの合わせて10曲の交響曲を描いていますが、生きている間に演奏されたのはわずか3曲。うち1曲はD.849の曲でこれは作曲された記録はあるが未だに発見されていない曲です。(どうやらこの曲は「ザ・グレート」と同一曲という説が最近は主流のようです)

比較的演奏されるのは、これらの内の4曲。第4番「悲劇的」。この曲は長大な序奏(第1楽章の5分の2ぐらいの時間をしめる)を持つ曲。おそらくこの序奏の重々しい悲壮感漂うメロディと最終楽章の息がつまるような展開からシューベルトがつけた副題だと思いますが、メロディが全てというようなシューベルトの管弦楽作品にあってちょっと特殊な曲のような気がします。特に第3楽章はメヌエットではありますがスケルツォ風の雰囲気を持つとらえどころの無い曲です。

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2006年12月25日 (月)

名曲のお話 シンフォニー編10

モーツァルトの39番から41番までの交響曲は、モーツァルト最後の傑作交響曲として三大交響曲などと言われる。何が三大なのかはわからないが、ともかく結果的にはモーツァルトの交響曲の集大成となった事には間違いが無い。諸説はあるが、モーツァルトの交響曲は完全な木管2管編成の曲(fl,ob,cl,fg各2本)は少なく31番「パリ」と35番「ハフナー」の2曲だけである。といってもハフナーは当初はクラリネットが無く後に追加されて完全な木管2管になったのではあるが。そして、この最後の3つの曲も完全な2管編成ではない。39番はオーボエが無しという珍しい編成でフルートも1本、40番はフルートが1本足らず、41番はフルートが1本でクラリネットも無い。それを感じさせない大きな曲なのである。

第39番はモーツァルトには珍しく長い序奏がある曲であるが、ご他聞にもれず特に最終楽章はかなりの難曲である。曲全体の雄大さはモーツァルトの交響曲の中でも群を抜いていると思う。この曲が一番好きだ、という人がかなり多いのも肯ける。特に演奏する側に多いようである。もうひとつの特徴は何となく続きがあるのではないか?という終わり方かな?

第40番はモーツァルトたった2曲の短調の交響曲のひとつ、特に日本人は大好きな人が多いし、第1楽章の旋律は様々なジャンルの音楽に取り上げられている。シルヴィ・バルタンが歌った「哀しみのシンフォニー」というのはこの第1楽章の旋律に所々歌詞をつけた歌であるし、「愛よ永遠に」というのも同じ第1楽章のメロディをポップスオーケストラが演奏するときに使うタイトルである。この曲は、はっきり言って全ての楽章が難しい。

第41番は「ジュピター」という標題がついている非常に大きな流れを持つ曲である。結構トランペットが重労働らしい。40番のように特にメロディックな曲では無いが、4楽章の雄大なフーガといい非常に大きく大きく作っている曲である。

そんなこんなでモーツァルトを駆け足で抜けてしまったが、決して嫌いというわけではなく、この天才が作曲した交響曲をあまり詳しく語るのには、私の力不足というところです。
すまんこってすm(_ _;)m

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2006年12月 8日 (金)

名曲のお話 シンフォニー編9

モーツァルトの交響曲はその殆どが長調である。短調の曲は、映画「アマデウス」の冒頭で演奏される25番と、有名な40番の2曲のみで、どちらもト短調である。元々、モーツァルトのオーケストラ作品はその90%以上が長調で書かれている。これは、モーツァルトという作曲家の性格とか音楽への姿勢とも言われているが、当時の楽器事情にも起因している。モーツァルト当時のホルンはナチュラルホルンが主流で、現在のようにバルブが無いため短調に必要な音を1本のホルンで全て吹くことが出来なかった。従って、自然と長調の曲が多くなるのである。第25番はそのための当時では稀なホルン4本という編成で、G管とB♭管各2本、第40番は各1本という変則的な編成になっている。

私は、モーツァルトの交響曲の中では後期の作品にあたる35番~38番あたりが好きである。(37番はM.ハイドン作、序奏のみモーツァルトの作)瑞々しい明るさと、肩の凝らない軽快さを持ち合わせ、それでいてしっとりしたところはしっとりと淀みの無い構成で作曲されていると思う。特に、第36番の「リンツ」は序奏を持つしっかりとした構成で重厚さもありながら全体的にモーツァルトらしい軽妙な印象は変わらない。といっても、聴くときはそれで良いが演奏は非常に難しい、特に35番のハフナーは難曲中の難曲と言われている。

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2006年12月 3日 (日)

ロボ

1970年代の前半、「僕と君のブー」(Me and You and Dog named Boo)という全米第5位になった曲を引っさげてデビューしたフォークシンガーのロボ(Lobo)。ごく短い間に数々のヒット曲を残して1970年代の後半には第一線を退いた彼は、片思いの切なさを素直な声と聞きやすいメロディで私の青春時代の記憶に残る一人のシンガーでした。

私が彼を知ったのは、「片思いと僕」(I'd Love You to Want Me)というヒット曲。その後、「君ともさようなら」(Don't Expect Me to Be Your Friend)、It shure took a long time、How can I tell her(両方とも邦題を忘れました)など数々のヒット曲を放ち、その全てが気に入ったためベスト盤のLPを購入しました。未だに、物置に眠っています。

歌詞も今となっては完全には思い出せませんが、甘く切ないけれどとても優しい歌詞だったという記憶があります。現在ではベスト盤以外のCDは手に入れられないようなので、とても残念です。Lobo1 Lobo2

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2006年11月30日 (木)

名曲のお話 シンフォニー編 8

ついついベートーヴェンを熱く語って長くなってしまったのでちょっとピッチを上げましょう。

モーツァルトの曲は、アマチュアではなかなか聴かせられないという人がいる。確かにひとつひとつの音に隙がなく、アマチュア的な脚色や熱っぽく演奏する事で観客を感動させるのは難しいとは思うが、アマチュアでもそれなりに愉しませてくれる演奏ができるのではと、最近思い始めている。私は、若い頃はあまりモーツァルトの曲が好きになれなかったのだが、年と共にモーツァルトの音楽に惹かれてきており、今では好きな作曲家の一人である。モーツァルトの研究家というのは他の作曲家に比べて極端に多く、謎とされている彼の死と同じように、彼の性格・彼の音楽・彼の生活に色々な考察が加えられている。例えば、映画でもサリエリが驚く場面があったように、モーツァルトの譜面には書き直しが全く無かったと言われていたが、最近それは全くの間違い、という証拠とやらが出てきている。そういった中で、モーツァルトの思想とか生き様とかいう世界から程遠いと言われてきた彼の作品も実はその奥底に全く違うものが隠されているのかもしれない。

41曲プラスαあると言われているモーツァルトの交響曲だが、残念ながら私はその三分の一も知らない。演奏した事のある曲も35番、36番、38番、40番、41番の5曲。その他に知っているといえる曲は17番、25番、31番、39番ぐらいかな。17番は2楽章がNHK FMのクラシック音楽の時間のテーマ曲として使われていた(高校時代ですが)ので知っている、25番は勿論、映画「アマデウス」、31番は演奏会の曲決めの時に「パリ」か「ハフナー」(フル2管の曲)しか選択肢が無かったので聴いた、39番は勿論後期3大シンフォニーですから。。。という程度である。従って、次回はモーツァルトの知っている曲の範囲でのお話になると思う。

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2006年11月27日 (月)

コントラバスの不思議(6)

コントラバスは弦楽器である。管弦楽の楽器編成表などを見ても「弦五部」とか書かれている。弦五部というのは勿論、1st&2ndヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとコントラバスなのだから、コントラバスは弦楽器である。また、スコアを見ると最下段に記されている弦楽器の一番下に書いてあるので、やはり弦楽器である。弦楽合奏曲(チャイコ、ドヴォルザーク、バーバー等々)でも、コントラバスパートがあるのでやはり弦楽器である。そして、基本的な楽器の仕様(木で出来ている筐体に弦が張ってあって、それを弓か指を使って振動させて音を出す)も弦楽器である。

ところが、室内楽の弦楽五重奏になると、ヴァイオリンとヴィオラが各2本とチェロ(時々、ヴィオラ1本とチェロ2本のものもある)という編成であり、コントラバスは入っていない。
弦楽六重奏もヴァイオリン、ヴィオラ、チェロが各2本である。弦楽八重奏は弦楽四重奏×2組という編成である。という事はコントラバスは特殊な弦楽器なのであろうか。

ここにコントラバスの特殊性がある。管弦楽の曲にコントラバスは欠かせない。ここまでの低音が出せ、持続音が出せる楽器の中では運動性は高い方である。コントラファゴットやテューバにはこの運動機能は無い。コントラバスの無いオーケストラは土台の無い家と喩えられるぐらいである。但し、それはオーケストラという木管・金管・弦楽器など雑多な種類の複雑な音色が交じり合い融合させなければならない場合に必要なのであって、同種族の合奏の場合は無くても特に不都合は無いと言うことなのである。寧ろ、極端に発音が鈍く、ずば抜けて音域の低い(チェロの中音域がコントラバスの場合音程と音色が非常に不安定な領域になる)楽器は逆に融和しにくいということらしい。

それでも、弦分奏(弦楽器だけで合奏する練習方法、全楽器が集まってする練習はTuttiとか合奏、総奏とかいう)に参加させられるので、やっぱり弦楽器だろう。但し、曲によっては弦分奏になると極端に開店休業の時間が長くなるのではあるが。。。

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2006年11月14日 (火)

アンコールについて

アンコールは、元来コンサートで聴衆が素晴らしい演奏をもう一度聴いてみたいという要求を満たすために始まった。これが今のように、アンコール用に別の曲を準備するようになったのは今世紀に入ってからである。

私は、いつもメイン曲が終わると非常な不安に駆られる。拍手が即座に止んでしまい、用意したアンコールが出来なかったらどうするんだろう。。。今までにそんな事は無い。というのも今ではお客様がプログラムに書いていないアンコールをプログラムに有るように期待しているからである。どうせなら、メインの曲の後に、アンコール と書いておけば良いのに(笑)

アンコール曲はどのように決めるのだろう。私の関係してきたオケの場合で考えると、
①メイン曲と関わりのある曲(同じ作曲家の曲など)。これはブラームスのシンフォニーのアンコールにハンガリー舞曲をやったり、ドヴォルザークのシンフォニーの時にスラヴ舞曲をやったり、チャイコフスキーのメインには「くるみ割り」「眠れる森の美女」のワルツなどというのが典型的なパターン
②プログラム曲で使われなかった楽器が出てこない曲。これは当たり前で、アンコールのみに、ハープを登場させるというような無駄はできない。
③2つのコンサートの練習を並行してやっている場合、他のコンサート用に練習している曲をアンコールとする場合もある
④全く関係ない曲 なんで、これがアンコールなんだという曲。例えばマーラーのシンフォニーのアンコールにヨハン・シュトラウスのポルカをやるなどという暴挙は無いだろうが

アンコールを全くやらない場合もある。これも私の経験から言うと
①レクイエムなど、拍手喝采&ブラボー が相応しくないメイン曲
②第九の後。こりゃ、最高峰の音楽の後、軽~い曲で終わりというのは無いでしょうね
③プログラム曲の練習で手一杯で、アンコールの練習まで手が回らない場合
④絶対にアンコールをやらない主義の指揮者の場合

ただ、アンコールは練習が少ない割には、演奏者も緊張感が取れその日の一番良い演奏になったりする事もある。良いんだか悪いんだかネ

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2006年11月12日 (日)

名曲のお話 シンフォニー編 7

ベートーヴェンの交響曲第7番と第8番は、「運命」「田園」と「第九」に挟まれて、イマイチ一般的には地味な扱いを受けているが、やはり5番、6番の後、非常に魅力的な作品だと思う。第7番と第8番は性格がまるで異なる曲である。第7番が「動」であれば第8番は「静」であろう。但し、第8番は「静」ではあるが、決しておとなしい曲ではない。

第7番は、リストが「リズムの聖化」と言ったように、全楽章躍動感溢れるリズムで表現されている。緩徐楽章である第2楽章でさえ、四分音符,八分,八分,四分,四分というリズムが楽章を支配しているのである。ベートーヴェンの曲中最長の序奏を持つ第1楽章は、序奏の後半にオーボエとフルートで奏せられるタン・タ・タンという付点八分音符+十六分音符+八分音符のリズムによって支配され、第2楽章は2小節の管楽器の導入の後、チェロ・バスで演奏される先程書いた タン・タ・タ・ター・ターのリズムに乗ったオブリガートと後半のフーガから構成される。第3楽章はタ・タラ・タ・タラ・タ・タタタ・タタタ・タタタ・タ(何のこっちゃ)とトリオのタ~ラタのリズム、最終楽章は、主題こそ異なるがリズム的にはタッカ・タッカまたはタン・タカ・タンの推進力で最後まで突っ走る。まあ、読んでいてもさっぱりわからないと思うが、それぐらいリズミカルなシンフォニーなのである。私の場合、この第7交響曲には思い入れがある。高校1年でコントラバスを始めて最初の演奏会のメイン曲がこの曲であった。弓を持ってわずか6ヶ月。まだ、普通のボウイングさえも安定しないのに、このリズムがきちんと表現できるわけもなく、あっという間に本番が終わってしまった。いつか、きちんとこの曲を演奏したいと思っていた夢は、大学4年の時に叶えられた。今でも、過去何十回とやっている演奏会の中で、一番出来が良かったと思える演奏でリベンジを果たす事ができたのである。
ちなみに、この7番、TVドラマの「のだめカンタービレ」の主題に使われているので、これから暫くブームになるかな?

第8番は、30分程度の短い曲で、古典に戻ったような曲である。勿論、中身を良く見ると1番や2番とは大きく異なっており、特に最終楽章はそれまで無かった、転調の連続という古典を逸脱した手法で書かれたりしており、やはり8番目の曲なのであるが。
第8番の第1楽章は、第7番と正反対にいきなりtuttiで第1主題が演奏される典型的なソナタ形式である。第2楽章は、ベートーヴェンがメトロノームを発明したメルツェル氏を讃えて作曲した合唱曲「タ・タ・タ・カノン(親愛なるメルツェルさん)」を主題にした曲で、メトロノームのカチカチカチというリズムを刻む音が木管楽器によって演奏されてスタートする。第3楽章は、5番以降使われていたスケルツォから、メヌエット風な楽章に戻して作曲されてある。第4楽章もいきなりあわただしい主題からはじまり、展開部では短いフレーズ毎に転調をくりかえす。ここの転調しているところの分散和音と主題の三連符が、コントラバスにとってこの曲を難曲にしているのである。この曲は聴くのは好きだが弾きたくない曲である。

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2006年11月 7日 (火)

コントラバスの不思議(5)

先日某私立中学・高校の文化祭でマンドリンクラブ(マンクラ)の演奏を聴いた。
マンクラと言っても、全員がマンドリンを弾くわけではない。数種類のマンドリンにギター、コントラバスなどが加わる。
この演奏を見て驚いたのがコントラバスの忙しさである。ずっと弾きつづけている。しかも曲目がJ-popなのでテンポはかなり速い。達者なものである。コントラバス奏者としての基本はできていない。ポジショニングは出鱈目である。が、音程が著しく悪いわけではない。

コントラバスは、エレキベース登場以来、ウッド・ベースとも呼ばれ、クラシックだけではなく、アコースティックなあらゆる音楽に使われる。マンクラも然りであるが、ブラスバンド、ジャズバンド、フォークなど色々なジャンルで使われる。木製の弦楽器としては一番広いジャンルで使われているのである。その理由は、音域にある。コントラバスの音域をカヴァーできるのは、鍵盤楽器以外ではコントラファゴットとチューバ、トロンボーンぐらいである。

特に、クラシックとジャズは双璧である。クラシックは弓で弾くアルコ奏法と、指ではじくピチカート奏法を併用するが、ジャズは殆どの場合ピチカート奏法である。楽器は違いは無いが、弦はジャズ向きとかクラシック向きというものはあるようである。ブラスバンドの補助的コントラバスは別として、その他のジャンルではそのジャンルにあった弾きかたで演奏される広い用途の楽器なのである。

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2006年11月 5日 (日)

富士高校管弦楽部(FPO)40周年記念演奏会終了

私の音楽活動の原点でもある都立富士高校管弦楽部(Fuji Philharmonic Orchestra=略してFPO)の40周年記念演奏会が昨日無事終了しました。私は第8代ですので、その間に30年以上のクラブとしての活動があり、その間に大きな変化があった事は間違いのない事実です。もちろん、どこのアマオケでも60歳を超える団員から学生まで年齢的な隔たりは40歳以上という事は当たり前の事です。私の所属するパイオニア交響楽団も同じです。

今回の40周年企画に参加して、同じ世代を越えた集まりではあるが、大きな違いを肌で感じた。それは、時代は異なるが共有している何かがあるという事。10年ほど前にある動きがあって、伝統は途切れかけているが、わずかでも繋がっているという事をつくづく感じた2ヶ月間だった。

但し、非常に難しい問題だとは思うが、高校を卒業した後様々な道を歩み、ある者は更に上のステップを目指しプロになり、ある者は楽器から離れた。これら全員が参加でき満足を得られる物を作るのは、もう無理だと思う。今回の演奏会は、「現役に負けない」とか、「高いレベル」を求められてきた。そうだとすれば、もう同窓会的な感覚で参加できるレベルではない。プロまたはそれに近い活動をしている者を中心に、そのレベルを要求されるとすれば、自然に参加できるレベルが絞られていく。確かに、同窓会的な感覚でみんなが参加して演奏会を開いても観客を感動させるのは難しいだろう。ただ、現在音楽の世界で大活躍している者だけがFPOの伝統を築いてきたわけでは無い。自分も、アマチュアで演奏を続けているがあくまでも趣味の延長。そんな私でも、FPOの伝統の一角を繋いで来た(といっても私の場合はまだ創世記だが)自負もある。

私程度の人間が参加していける催しなのか、より高いレベルを追い求める催しなのか、もうそれを共存させたイベントは不可能かもしれない。

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2006年11月 3日 (金)

もうすぐ演奏会part2の3

ブラームスの4つの交響曲で、一番最初に体験したのが、コンサートのメインとなる第1番である。といっても、第2番、第3番は数年前、第4番がつい先々週という事に比べると、第1番は高校2年の時以来、遥か33年前のことである。高校3年のブラ1は、高校の文化祭で体育館での演奏、しかもコンバス2本コントラファゴットなしという、まともとは言えない演奏だったので、リベンジを狙っていたのだが、なかなか果たす事ができなかった。ブラームスがこのシンフォニーを書き出してから完成まで21年もの時間を費やした事を考えると、自分なりにこの曲は33年前から現在まで、気持ちの中で熟成されてきたのである。

第1楽章冒頭のティンパニとユニゾンのドの八分音符の連続が、この曲でのコントラバスの重要性を物語っている。ブラームスのシンフォニーは全てコントラバスに非常に重要な役割を与えられているが、特に第1番の冒頭は譜面だけ見ると簡単だが21年の重みを表現しなければならない。ベートーヴェンの第10交響曲と呼ばれたり、「運命」や「第九」との類似点が取り沙汰されたりするが、間違いなくブラームスの交響曲である。ところどころに罠が仕掛けられておりアンサンブルを難しくしている。第2楽章はブラームス屈指の美しいメロディである。ブラームスの他のシンフォニーの緩徐楽章は憂いを含んだメロディが有名な第3番など単純に美しいメロディでは片付けられない深いものがあるが、ブラ1のそれは美しい。後半はヴァイオリンソロが加わり更に天国的な美を奏でる。

第3楽章はメヌエットでもスケルツォでもない独特の楽章である。トリオのメロディが戻ってきてゆったりと流れる中、そのまま第4楽章の緊張感あふれる序奏がはじまる。序奏の後は有名なホルンのメロディ、トロンボーンのコラールの後、第9もどきといわれる第1主題が始まる。序奏と第1主題の間が長いのもこの曲の特徴である。

コーダもブラームスの中では最も劇的である。ここでは初めに出てきたトロンボーンのコラールが形を変えて登場し高らかに終結する。ブラームスのシンフォニー中最も長い曲だが全く飽きる事が無い名曲だと、個人的には思っている。この33年間に熟成されたこの曲への思い入れを明日はぶつけて行きたいと思っている。

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もうすぐ演奏会part2の2

11/4の演奏会、2曲目はサン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」。この曲は5年程前に所沢のミューズで演奏した曲だが、はっきり言って非常に合わせにくい曲だと思う。

構成は2楽章構成で、各楽章が前半と後半からなる。2楽章構成といっても、第1楽章の前半はソナタ形式、後半は緩徐楽章、第2楽章の前半はスケルツォを含む三部形式、後半は勇壮なソナタ形式という、通常の4楽章からなる交響曲と考えても間違いでは無さそうである。但し、循環形式をとっておりはじめの主題が最後まで形を変えて登場してくる。

その初めの主題が、8分の6拍子で十六分休符を頭に持っているため、副主題や対旋律と頭拍が合わない。これがエコーのような効果をもっており非常に合わせにくくしている。
オルガンは両楽章の後半に登場する。4手のためのピアノも出てくる非常に大きな編成の曲である。

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2006年10月31日 (火)

もうすぐ演奏会part2の1

今週の土曜日は、私の母校都立富士高校のオーケストラ部40周年記念オーケストラの演奏会。はじめは私のような年よりは遠慮しておこうと思っていたのですが、コントラバスのメンバー集まらず出演する事になった。

演奏曲目は、芥川也寸志/交響管弦楽のための音楽、サン=サーンス/交響曲第3番、ブラームス/交響曲第1番というかなりハードなプログラム。年寄りにとって一番心配なのは最後までエネルギーが持続するかという点である。

交響管弦楽のための音楽は、芥川也寸志の代表作のひとつ。バーバリズムとロマンチシズムを受け継いだ傑作である。技術的には難しくはないのだが、なにしろこういう音楽はあまり経験が無いだけに、普通に弾いたのでは面白くないのだが、どう弾けばよいか中々体が表現してくれない。第1楽章はひたすら伴奏、第2楽章はリズム楽器というのがコンバスに与えられた使命。その使命をどのように表現するかが勝負であろう。

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2006年10月21日 (土)

もうすぐ演奏会part1の3

いよいよ明後日に迫って来た本番。明日はGP(ゲネプロ)・・・準本番です。といっても、普通の練習とあまり変わりませんが。。。

メイン曲のブラームス交響曲第4番は、ブラームス最後の交響曲。長い時間をかけて、ベートーヴェンの幻と戦いながら書き上げた1番、最も素直な曲?である2番、ベートーヴェンの幻から脱する事ができてロマン派時代の古典派を確立した第3番の後、円熟した構成力とブラームスらしい緻密さを如何なく発揮した曲である。どちらかというと玄人好みの曲ではあるが、アンサンブルの難しい曲である。最終楽章には珍しいパッサカリアを配している。たった7つの付点2分音符によって管楽器が奏でる主題が、次第に変奏されていく様は見事である。

久しぶりのちょいシブの曲だが、中プロのドボコンとの愛称は抜群だと思う。

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2006年10月18日 (水)

もうすぐ演奏会part1の2

チェロ協奏曲は意外に名曲が多くない。エルガー、ハイドン、シューマンなどの作曲家が手がけているが、ベートーヴェン、モーツァルトなどスーパー作曲家に作品が無く、世のチェリストは非常に残念な思いをしているかもしれない。むしろ、ブルッフのコル・ニドライやチャイコフスキーのロココの主題による変奏曲などの純協奏曲ではない協奏的作品に秀作が多くある。

そんな中で、ドヴォルザークのチェロ協奏曲は別格の曲である。
一部分はアメリカ渡航中に書かれた曲であるが、ドヴォルザークらしさと国民楽派の作曲家らしさ、そして時代を反映した傑作である。

今回のソリストにお迎えした江口氏は、東京都交響楽団のチェリストであるが、ソリストとしても活躍されお姉さまとともに数々のCDも出されている。卓越した技術力と、非常に謙虚な姿勢(下手糞な当アマチュア・オケに合わせて弾いてくれる)は、初めて合わせたときに素晴らしい音楽家だと感嘆の声を上げざるを得なかった。そう感じたのは私だけではなかったようで、パイオニアのオケ団員は悉く彼のファンとなったようだ。

そんな素晴らしいソリストと、黒岩先生に引っ張られてどこまでドヴォルザークの世界を表現できるか、お楽しみに。。。

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2006年10月16日 (月)

もうすぐ演奏会part1の1

来週の日曜22日はパイオニア交響楽団第16回定期演奏会である。まあ、今回はブルックナー第3番-チャイコ第4番-幻想-復活と続いてきた最近の演奏会と比較すれば、取り組みやすい曲なので、逆に言えば余計に完成度を上げなければならない。

で、まず1曲目のイベール作曲「モーツァルトのためのオマージュ」。モーツァルト年である今年、選曲時にモーツァルトの曲をという話もあったが、一ひねりした結果選ばれた曲である。イベールは19世紀から20世紀にかけて活躍したフランスの作曲家。「寄港地」という曲が有名であるがそれ以外はあまり知られていない。

この曲も、モーツァルトのためのオマージュという題名の割には、途中にやたらに転調があったりおよそモーツァルトっぽくない曲である。モーツァルトの曲が所々に使われているという話ではあるが、誰もわからない。

展開部に入ったところに低弦の分散和音らしき非常に演奏が困難な場所があるが、転調が繰り返されるので余計に厄介である。モーツァルトらしさは最初と最後ぐらいであろうか。とにかく木管楽器も異常に難しい曲で、あまり聞き応えが無いので、アマチュアが取り上げるにはかなり厳しい曲だと思われる。

従って、完成度は今イチ。でも、OK。そんな曲かな?

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2006年10月 3日 (火)

名曲のお話 シンフォニー編 6

ベートーヴェンといえば、「運命」「田園」そして「第九」であろう。
特に、「運命」の冒頭でユニゾンで演奏される「運命の動機」は知らない人がいないといってもよいフレーズである。クラシックだけでなく、ビートルズも歌った「ロール・オーヴァー・ベートーヴェン」でも冒頭に弦楽合奏で「運命の動機」が演奏される。

交響曲第5番ハ短調「運命」と交響曲第6番ヘ長調「田園」は同じ日に初演された対をなす交響曲である。すでに、病に侵され耳が殆ど聞こえなくなっていたベートーヴェンの運命に対する厳しさと、田舎の風景、出来事による安らぎを実に巧みに描いている。

「運命」は以前にも述べたがコントラバスにとっては美味しい曲なのであるが、第1楽章と第3楽章のスケルツォはハ短調、第3楽章のトリオと第4楽章はハ長調という調性のおかげで五弦ベースでないと真の演奏ができないので、四弦ベース所有者にとってはあまり美味しくないのである。

「田園」は5つの楽章からなる曲である。第1楽章は、田園に来た喜びを奏でる叙情的な曲、第2楽章は田園の風景を鳥の鳴き声などを交えて表現する具象的な曲、第3楽章はお祭りと踊り、第4楽章は嵐、第5楽章は嵐が去った喜びを表している。第3楽章から第5楽章は連続して演奏される。
但し、この曲はコントラバスにとっては美味しくない。というのも、第4楽章の嵐のシーンでコントラバスとチェロはずっと雷を表現するために4連符、5連符を弾くのであるが、これがテンポが早くポジション移動をする際に親指を引きずりながら移動するので指がこすれて摩擦で熱くなるほどなのである。

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2006年9月28日 (木)

コントラバスの不思議(4)

五弦ベースというのをご存知かな。
現代のクラシック音楽で使用される撥弦楽器(弦を擦って音を出す楽器)は全て弦が4本張ってある。コントラバスも同様に普通は4本である。但し、チェロ以上の楽器の弦のチューニングは五度間隔になっているが、コントラバスだけは四度チューニングである。(エレキベースと同じ、ギターの下4本の弦の2オクターヴ下)

但し、コントラバスには五弦ベースというものがある。通常の四弦のベースの一番低い音の弦(ミの音)より更に低い弦が追加で張ってあるコントラバスである。ヴァイオリンにもヴィオラ、チェロにも五弦の楽器は無い。では、何故コントラバスだけ五弦があるのか。その原因はチェロにある。古典派以前の器楽曲では、コントラバスはチェロの1オクターヴ下を補完していた。コントラバスは記譜より1オクターヴ下の音が出るので、チェロとコントラバスは基本的には同じ譜面を演奏する事になる。古典派以降になると、楽器の発達とともにチェロには通奏低音以上のものが求められるようになってくる。細かいメロディやオブリガードが要求されるようになってくる。そうすると細かいメロディが苦手なコントラバスは次第にチェロと若干異なる譜面になってくるのではあるが。。。

コントラバスがチェロの完全に1オクターヴ下を演奏するとなると、ひとつ障害がある。チェロの最低音は「ド」の音であるので、コントラバスの最低音「ミ」より低いミ♭、レ、レ♭、ドの音が演奏できないのである。そこで、コントラバスの最低音「ミ」より低い音が出る弦を作ってしまったのである。

ところが、もうひとつややこしいのは、この最低弦の更に低い弦で必要とされるのは「ド」の音である。しかしながらこの弦を「ド」でチューニングすると次の弦との間隔が「3度」になってしまい、「4度」と混在して非常にひきづらい。従って、この5つ目の弦は人によって「使わない「シ」の音でチューニングする人と、3度の「ド」でチューニングする人の2通りがある。

ちなみに、私の楽器は四弦で、五弦は弾いたことがない。

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2006年9月27日 (水)

名曲のお話 シンフォニー編 5

ベートーヴェンの交響曲の世界は3番からといわれている。編成自体も従来の交響曲よりも大きく、ホルン3本という発展的な2管編成になっている。

この曲はブルジョア革命のヒーロー、フランスのナポレオンを讃えて書き始めたために「英雄」というタイトルを本人がつけたが、その後ナポレオンは独裁者に変身しオーストリア、ドイツにも侵攻してきた。それに絶望したベートーヴェンは譜面から「英雄」の文字を消し去ったといわれている。

曲自体も、従来のソナタ形式の第1楽章-緩徐楽章-メヌエット-ソナタ形式またはロンド形式という交響曲の形式を大きく踏み越えた構成になっている。第1楽章は短い和音2発の前奏から主題提示部にはいるソナタ形式であるが、第2楽章には葬送行進曲を入れている。コントラバスの装飾音に続き弦楽器が厳かに葬送行進曲を奏でるところからスタートしている。第3楽章はスケルツォで、中間部にはホルン3本のアンサンブルによるメロディが使われている。最終楽章は、変奏曲風の楽章になっており、ベートーヴェン自身の「プロメテウスの創造物」というバレエ音楽の序曲のテーマからの変奏になっている。冒頭の、途切れ途切れのメロディが主題で、その後の本当のメロディらしき旋律が変奏後のテーマとして曲を支配していく。技術的にも難しい曲で、ベートーヴェンの作品の中でも、なかなか良い演奏に恵まれない曲である。

第4番の交響曲は、打って変わって古典の形式を踏襲している曲で、ベートーヴェンの交響曲の中では最も地味な扱いをされている曲であるが、演奏の難易度はベートーヴェンの全交響曲の中でも屈指の曲である。

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2006年9月19日 (火)

コントラバスの不思議(3)

毛で弦をこすって音を出すといっても、毛の摩擦力が弱いとスカスカの音になってしまう。特に新しい毛の場合しばらくは音が出しにくい。(かなり引き込んだ毛も音が出しにくいが、これはいつまで弾いていても改善されないので論外!早く毛を帰るべし)。
松脂というものをご存知だろうか。松脂、英語ではロジン、といえばわかると思うが、野球でピッチャーがマウンド上で使っている滑り止めと同じ、「滑り止め」である。スポーツで見る松脂は粉状になっているが、楽器用の松脂は固体である。ヴァイオリンやヴィオラの松脂は固体だが粘り気があまり無くサラサラしている。コントラバスの松脂はサラサラしているものもあるが、多くのベーシストは粘り気のあるものを使っている。ヴァイオリンなどに比べると弦が太いため、より摩擦力が必要だからである。

特に、アマチュア奏者は松脂に頼る傾向が強いようである。昔は、ベーシスト間の間で、「ヤニ貸してくれ」というと「松脂を忘れたので貸してくれ」ということであり、「ヤニをくれ」というのは「タバコを恵んでくれ」という事だった(T▽T)
なぜ、アマチュアが松脂に頼るかといえば、単純に毛替えを頻繁に行う財力が無いからというのはホントかどうか。。。。

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2006年9月15日 (金)

名曲のお話 シンフォニー編 4

ベートーヴェンの1作目の交響曲は、ハイドン、モーツァルトと続く古典派交響曲の延長線と言われている。曲を追うごとに様々な試みをしていったベートーヴェンでも最初の大作は先人の作品から大きく逸脱する事は無かった。
しかしながら、さすがのベートーヴェンである。第1楽章冒頭の導入部のはじめの和音に属和音を使用している。要するに、属和音から主和音という終止形で始まっているのである。これ以外は、従来の交響曲の枠からはみ出た特徴は無い。

2番目の交響曲から、ベートーヴェンは徐々に自分の交響曲の世界を創造しはじめる。完全とはいえないまでも内面を表現しはじめる。この交響曲はベートーヴェンの9つの交響曲の中でも有数の地味な存在と思われているが、非常に玄人好みの曲である。偶数番号の曲の特徴である優雅さが前面に出ている曲と思われがちではあるが、実際のところテクニック的には非常に難しい曲となっている。最終楽章は、曲がやたらに停止するアンサンブルが難しい曲なのである。

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2006年9月12日 (火)

コントラバスの不思議(2)

弦楽器の大切な道具のひとつに「弓」がある。もちろん弓が無くても楽器だけで音を出す事ができる。ギターのように弦を指ではじくピチカート奏法がそれである。しかしながら、ピチカート奏法では持続音を出す事ができない。指で弦をはじいた瞬間は大きな音も出せるが極端に早く減衰してしまう。そこで、持続音を出すための道具が「弓」なのである。

弓の主たる構成パーツは、「つる」と「毛」である。[つる」に「毛」を張って「毛」の部分で、楽器の弦を擦り摩擦で音を出すのである。みなさんは、「つる」と「毛」の値段はどちらが高いと思いますか?私は、実際に楽器を始めるまでは「つる」は木、「毛」は馬のシッポの毛だから、当然毛の方が高いと思っていた。が、実際は、「つる」は「毛」の数十倍以上の価格なのである。

「つる」は、木製であるが何の木でも良いわけではない。必要なのは、「毛」を張っても折れない丈夫さ、演奏する時に力をうまく弦に伝えるために、よくしなること。そうでありながら片手で扱うのであるから軽いこと。そういう事でよく使われるのが「ヘルナン材」であったが、この木が手に入りにくいため価格はかなり高価になる。比較的安価なのが「ブラジル材」・・・但しこの木は、へたりが早い。最近は、手に入りにくい木材より、カーボン製の弓が増えているようだ。

「毛」は、馬のシッポの毛であることは前述したが、一般的な白い毛は、白馬の毛ではない。漂白したものなのである。毛で弦をこすって音をだすのであるが、この毛自体も使っていくうちに、引っ掛かりが悪くなっていく。次第に音質が劣化し、擦っても音がでなくなってうぃまう。そのためにちょくちょく毛替えの必要が生じる。プロの方などは数週間に1回変える方もいるようである。アマチュアの場合、5000円程度する毛替えを年中するわけにはいかないが、それでも半年使うと音がでにくくなるので、基本的には数ヶ月で替えている。

そして、この弓はかなり高価なものである。おそらくプロの方々が使われている弓は、私の楽器と同等の値段のものもある。それぐらい高価なものなのである。

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2006年9月11日 (月)

名曲のお話 シンフォニー編 3

思い出の1曲という題で話を始めたが、もう少し範囲を広げて話をするために、名曲のお話というタイトルに変更して続ける。

ベートーヴェンが続いたので、もう少しベートーヴェンのシンフォニーについて書いてみる。ご存知のとおりベートーヴェンは生涯で9曲の交響曲を書いた。その後の作曲家から見えれば決して少ない数ではないが、それ以前では約110曲書いたハイドンや40曲以上のモーツァルトに比べるとかなり少ない数である。交響曲に対する姿勢が違うのである。モーツァルトやハイドンにとってはシンフォニーは管弦楽曲の1ジャンルであるが、ベートーヴェンにとっては、シンフォニーは管弦楽曲の最高峰なのである。彼にとっては、シンフォニーとコンチェルト、そしてオペラは彼の感性の翠を集めた音楽だったのである。

前置きが長くなったが、私はベートーヴェンは4番と8番以外の曲の演奏経験がある。ベートーヴェンの奇数番号のシンフォニーは力強く勇壮で、偶数番号は華麗或いは明るい曲といわれている。アマチュアのオーケストラではどちらかと言えば奇数番号の曲が取り上げられる回数が多いのも、演奏会栄えするという意味と、難易度(奇数番号の曲は難易度が低いとはいわないが、勢いで演奏できる場合もある。)の点でうなずける。

次回は、第1番の交響曲=いきなり始まる古典派からロマン派への兆し の話をしようと思う。

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2006年9月 8日 (金)

コントラバスの不思議(1)の補足

何故、コントラバス奏者は予備の弦を持ち歩いていないか。

その答えは、切れにくいからである。何故か・・・太いから (T▽T)アハハ! ヴァイオリン奏者やヴィオラ奏者などは、しばしば演奏中に弦が切れる。練習の時は、立ち上がって弦を換えに行くことができるが、演奏会では前の方で弾いている人の弦が切れた場合、立ち上がって舞台袖や楽屋に換えに行くと大変目立ち、演奏の妨げになる。従って、ルールとしては、弦が切れた人の後ろに座っている奏者が前の奏者と楽器を交換、その奏者はまた後ろの奏者と交換・・・を繰り返し、最後尾の奏者が予備の楽器を舞台袖から持ってくるか、弦を交換して登場して、しばらくその楽器を弾くらしい。

コントラバスは演奏中に突然弦が切れる事などほとんど無いので、そういうことはしない。もし演奏中に切れた場合は、多分怪我をすると思われる。また、弦の価格もヴァイオリンなどに比べると非常に高価なので、怪我と金銭面で二重の泣きが入ってしまうのである。

ちなみに弦の材質は、金属かナイロン糸に金属を巻いたもの、表面は鍍金処理されており錆びにくくなっている。但し、古楽器さながらのガット弦というものも存在する。羊の皮らしい。

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2006年9月 6日 (水)

コントラバスの不思議(1)

コントラバスはヴァイオリンやヴィオラ・チェロと同じ弦楽器ではあるが、他の楽器とは大きく異なる事が多い。だいたい、作曲家によってはコントラバスは弦楽器というよりは打楽器のような扱いをする不届き者もいる。

コントラバスが他の弦楽器と異なるポイントは①弦のチューニング(他が5度なのにコンバスは4度)②ジャーマン弓とフレンチ弓の2種類の弓がある③電車で運ぶとき運賃をとられる場合がある④他の弦楽器は楽譜の音=実際の音であるば、楽譜に書いてある音程と異なる音程(1オクターヴ低い)になる、などというものである。

従って、左手(音程を決める)の指使いも全く異なるし右手の弓の使い方も違う。それゆえに、たとえばヴァイオリン奏者は少し練習すればヴィオラやチェロがある程度弾けるが、コントラバス奏者は、ヴァイオリンを弾こうと思っても初心者に近いレベルになってしまうのである。

アマチュアコントラバス奏者の持ち物は、楽器・弓以外には①チューナー②松脂③ミュート(弱音器)④タオル(楽器用)⑤譜面⑥鉛筆などである。私はこのほかに、演奏用の老眼鏡とバス椅子もどきを持っているが。。。他の弦楽器奏者が持っていてコントラバス奏者が持っていないものは、予備の弦がある。

これらの話は追々していこうと思っている。

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2006年9月 4日 (月)

2つのブラームス(本編)

昨日この題名で、全然違う内容を書いてしまったので今日は本編を書こう。

ブラームスは生涯で4つの交響曲を書いている。そのどれを取っても非常に完成度の高い曲であり、難易度のもそこそこ、アンサンブルが非常に重要であることから、アマチュア・オーケストラでは非常に高い頻度で取り上げられる。編成もオーソドックスな2管編成のため無理をして人集めの必要がない。但し、トロンボーンは特定の楽章しか出てこなかったりチューバは2番しか出てこないが。。。

私も、ベートーヴェンの交響曲はまだ演奏経験の無い曲が2曲残っているが、ブラームスは今回の第4番で全曲制覇となる。しかも、今回はわずか2週間後に第1番の演奏会も控えており、結構頭の中ではブラームスが飛び交っている。

個人的には、ブラームスの交響曲は1番-2番-4番-3番の順で好きであるが、どちらにしても、純粋な管弦楽曲が交響曲を合わせても7曲しか無いブラームスの作品はどれも素晴らしい作品であり、それらを1度に2曲練習できるのは非常に楽しい事ではある。

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2006年9月 3日 (日)

2つのブラームス

今日、出身の高校の管弦楽部創部40周年の記念オーケストラの練習に2回目の出席をした。今日の合奏指導は高校のOBでもあり、私のコントラバスの後輩(8年後輩)でもあるT氏であった。私も、高校を卒業後何年かにわたり後輩の指導をしてきたが、T氏の代の指導は直接指導を行った最後になった代であった。

T氏は、W大学を卒業後、どうしても音楽の道に行きたいという事で、音大に入り勉強しなおしたものの、音大卒業後もすぐには就職できず非常に厳しい生活を送っていた。ようやく数年前に、Y交響楽団のオーディションに合格し、プロ楽団員として正式に活動できることになった。

高校入学当時は、突出したセンスがあったわけではないが、クラブ活動と個人の練習で音楽的素養を磨き今日に至ったのであろう。今日、楽器を持って練習場に入り、準備をはじめようとした時に、向こうから声をかけられて(向こうはプロ、こちらはズブのアマチュアなのに)非常に嬉しく思ったと同時に、指揮指導ぶりを見て「人間、強い意志と努力があれば夢叶えられるのだなあ」と改めて思ったものである。

いずれにしても、今後の活躍を期待したい。

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2006年8月29日 (火)

思い出の1曲 シンフォニー編

昨日のプロローグで触れたとおり、個人的に最もヤリガイのあったシンフォニーはベートーヴェンの第九である。勿論、第4楽章が目立つのではあるが、さすがにベートーヴェンの音楽の集大成ともいえる作品であり全ての楽章が実に良くできている。緊張感溢れる第1楽章、天国的な美しさの第2楽章、オーケストレーションが抜群のスケルツォ、どの楽章をとっても隙のない音楽である。隙がないゆえにちょっと肩が凝るのだが。。。

実は、私にとっては、あの第4楽章のレシタティーヴォの後に苦難が訪れるのである。左手に中指から小指にかけてが関節炎気味で普段でも少々痛みがある時がある私にとって、喜びのテーマが低弦から高弦へ、やがて管楽器によって奏せられた後、合唱が開始、テーマから展開部に移行して後合唱が一旦終わり、大合奏に移行した後延々とフーガのように演奏する場面で必ず指が吊ってしまう。これって練習不足?と思いつつも、結局本番も指が吊ってしまった。

そんな苦しい事もあるが、やはりヤリガイ№1のシンフォニーは第九である。

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2006年8月28日 (月)

思い出の1曲 プロローグ

33年にわたるコントラバスとの付き合いで、様々な曲と出会った。勿論、1曲との付き合いは、長くても10ヶ月程短いものでは、たった一回。もう忘れてしまったものもあれば、何回も演奏した曲もある。もう一度お付き合いしたい曲もあるし、二度と顔も見たくない曲もある。ここでは、そんな音楽たちを紹介していこうと思っている。

数ある演奏曲目で一番ヤリガイのあった曲は、と尋ねられたら躊躇い無く、ベートーヴェンの交響曲第9番を上げる。何ていったって、曲は長いが手を抜けない。第4楽章には、有名なレシタティーヴォ(語りかけ)がある。メインテーマをコントラバスが提示する。こんな曲は他にはない。レシタティーヴォでは完全に主役をつとめる。第1楽章、第2楽章、第3楽章の主題の断片を他の楽器が演奏する。それらの主題を「ちがう、そんな調べではない・・・喜びの歌とはこういう曲なのだ~」と言って「友よ、一緒に喜びの歌を奏でようではないか」とあの有名な「晴れたる青空ただよう雲よ♪」のメロディを奏でるのである。

プロローグの癖に長くなってしまった。まるでベートーヴェンの第7交響曲のようである。一番難しかった曲は。。。(今までそれ程難しい曲は演奏した事が無いので。。。)シベリウスの交響曲第1番。もう二度とやりたくない曲、シューベルトのザ・グレート。長くおなじメロディの繰り返しでとても単調だった。一番楽しかった曲、オルフのカルミナ・ブラーナ。。。

次からはもっと細かくお話していきましょう。

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2006年8月27日 (日)

本日も練習日

今日は、別のオーケストラの練習に初めて顔を出しました。私が演奏活動を始めた高校の管弦楽部創立40周年記念の演奏会で、演目はブラームスの交響曲第1番、サン=サーンスの交響曲第3番「オルガン」、芥川也寸志の交響管弦楽のための音楽です。

ブラームスの1番は、高校2年の時に外部での演奏会が行われていなかった時代の最後の演奏会。当時は文化祭で音響効果ゼロの体育館でのみの演奏でした。高校2年といえばクラブの中心的な学年で部長やらコンサートマスターなども全て2年生。とはいっても、私のような高校に入学してはじめて楽器を手にした者は、わずか1年で中心として演奏会を運営していったのですから、今考えれば恐ろしい事です。サン=サーンスは、8年前に今のオーケストラで演奏した曲で、非常に好きな曲のひとつ。奇しくもMidiを作っている曲です。

勿論、今回は30周年の演奏会をやってから10年ぶりになるもので、寄せ集めのオーケストラには変わりありません。しかも、創部以来長く指導をしてきた秋山先生の指導を受けていない卒業生も多くいますので、多分30周年に比べて音楽的な纏まりを作るのは難しいのではないかと感じます。今日の練習はタクトが別の卒業生だったため、はっきりした事はわかりませんが、やはりそんな感じがしますし、30周年に比べると音楽に向かう方向が「寄せ集め」に近いという感想を持ちました。これから2ヶ月少々でそれが克服できるのか、上は50代から下は10代の世代ギャップをもった寄せ集めオケに注目です。

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2006年8月26日 (土)

本日は練習日

今日は所属するオーケストラの練習に行って来ました。今回の演奏会は、メインがブラームスの交響曲第4番、前プロがイベール作曲のモーツァルトのためのオマージュ、中プロがドヴォルザークのチェロ協奏曲です。今日はブラ4の第4楽章-第1楽章-第3楽章というハードな楽章の練習。

ブラームスは後期ロマン派に属する時代の作曲家ですが、新古典主義と言われるいわゆるベートーヴェンの時代の形式美を追求した作曲家です。シューマンとの親交や、ワーグナーとの確執などが有名です。ブラームスは主にピアノ曲と声楽曲に作品を多く残し、管弦楽曲は僅かしか作曲されていません。4つの交響曲と悲劇的序曲、大学祝典序曲、ハイドンの主題による変奏曲がそれですが、どの曲をとっても全て傑作で現在でも頻繁に演奏されています。

中でも、その集大成といえるのがこの交響曲第4番で、ベートーヴェンに近づきたいと思い考えに考えを重ねて長い年月を経て作曲された第1番の交響曲への回帰が見られます。といっても只回帰しているわけではなく、そこには第2番、第3番を経て確立されたブラームスの緻密なアンサンブルの世界が展開され、聴く人を惹きつける作品になっています。

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2006年8月25日 (金)

明日のMidiアップデート

ベーシストの休日の明日の更新は、サン=サーンス作曲の交響曲第3番「オルガンつき」の第1楽章の第1部です。この交響曲は、いくつかの特徴があります。標題にあるとおり「オルガン」がある事・・・但し、鍵盤楽器としてはオルガンだけでなく第2部にはピアノも登場します。それから、2楽章4部構成をとっています。といっても、実際のところは4楽章と同様の構成になっており、1楽章第1部が早いテンポのパートで第2部が緩徐パート、第2楽章の第1部はスケルツォ、第2部が早いテンポ、という古典的な構成です。

まずは第1楽章の第1部をアップしますが、この曲の特徴は主題となる旋律が十六分音符1つ分遅れて演奏される事です。いわゆる伴奏は、オン・ザ・ビートで演奏されるのですから、聴いていてこのズレが大きな距離感を生んでいるわけです。そしてこの旋律こそが4つのパートを支配するテーマとなっているわけです。

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