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2019年1月 2日 (水)

パイオニア交響楽団第31回定期演奏会・5

2019年1月6日 PM2:00開演  会場・ティアラ江東
指揮 黒岩英臣
曲目 J.シュトラウスⅡ 喜歌劇「こうもり」序曲、エネスコ ルーマニア狂詩曲第1番
    ワーグナー ジークフリート牧歌、R.シュトラウス 楽劇「ばらの騎士」組曲
今回のメイン曲はリヒャルト・シュトラウスの楽劇「ばらの騎士」組曲です。
この曲は、組曲といっても切れ目無く、ほぼ楽劇のストーリーに沿って編曲されています。
この組曲は、作曲者自身が編んだのか、他の人が編んだ作品なのか定かではありません。曲と曲の繋ぎが時々強引だったり、ちょっと不細工だったりという事を考えると、作曲者自身のものでは無いように思えますし、その説が有力のようです。
曲は、楽劇冒頭のホルンのメロディからはじまり第2幕の銀のばらの献呈場面、オクタヴィアンとソフィーの逢引きが捕まる場面、オックスのワルツ、第3幕の元帥夫人とオクタヴィアン、ソフィーの三重唱、オックスが退場する際のワルツ、そしてオクタヴィアンのモチーフを用いたオリジナルのコーダという順番で演奏されます。
そして何といってもハイライトはワルツ。今回はヨハン・シュトラウスのウィンナ・ワルツを含んだ「こうもり」序曲も演奏しますが、同じワルツでもリズムが少し違うところを見て頂ければ幸いです。
リヒャルト・シュトラウスの曲は、演奏がとても難しく、シュトラウス自身が「私の譜面に書いてある音全てを演奏する必要はない」と言っているほど。名曲が多いにもかかわらず、アマチュア・オーケストラには敷居が高いのは、技術的な難しさと編成の大きさです。その中では、この「ばらの騎士」の組曲は比較的取り組み易い曲です。冒頭から暫くは混沌とした音楽が続きますが、途中からはとてもロマンチックなメロディやワルツが使われ、わかり易くもなっています。
というわけで、練習時には、この混沌とした部分に練習が割かれて最後まで行かなかった事もしばしばありました。指揮者の黒岩先生はワルツが大好きなので、後半のワルツをいかに楽しく聴かせるかに重心が移ったので結局はバランスが取れたようには思います。
難しい曲ではありますが、本番は楽しく演奏する事を心がけて臨みたいと思います。
チケットは先着で差し上げてます。こちらへ。残りは少ないですがまだ間に合います。

2018年12月28日 (金)

パイオニア交響楽団第31回定期演奏会・4

2019年1月6日 PM2:00開演  会場・ティアラ江東
指揮 黒岩英臣
曲目 J.シュトラウスⅡ 喜歌劇「こうもり」序曲、エネスコ ルーマニア狂詩曲第1番
    ワーグナー ジークフリート牧歌、R.シュトラウス 楽劇「ばらの騎士」組曲
さて、第31回定期演奏会の後半1曲目は、ワーグナーのジークフリート牧歌です。
今回の選曲では「バラの騎士」の組曲をやろうという事になったわけですが、この曲20分程度で短い。しかしながら中プロで演奏するには難しいので、他にメイン曲を選ぶと負担が大きすぎる。という事で4曲プログラムとなったわけですが、「こうもり」「ルーマニア狂詩曲」「バラの騎士」の3曲は結構派手な曲なので、少々静かな曲を選ぼうという事で白羽の矢があたったのがワーグナーのジークフリート牧歌でした。
ジークフリート牧歌は、ワーグナーに詳しい方は「ニーベルンクの指環」に登場する素材が散りばめられている事がわかると思いますが、実はジークフリート牧歌の方が先に作曲されており、ここから「指環」に転用されたわけです。
ワーグナーは、リストの娘であり、19世紀最大の指揮者であったハンス・フォン・ビューローの妻でもあったコジマとようやく結婚し、長男ジークフリートが誕生した喜びで、1870年にコジマの誕生日の12月25日にサプライズ・プレゼントとして作曲した曲が、この「ジークフリート牧歌」でした。
ワーグナー邸の台所でチューニングをした楽団員が、曲がり階段に並び、コジマが起きた7時30分から演奏をはじめ、コジマは非常に感激したというエピソードがある、ワーグナーの愛情表現の音楽です。
従って、初演はクラリネットとホルンは2本ですが、フルート、オーボエ、ファゴット、トランペットは1本ずつ。弦楽器も5人で演奏できるように作られています。
これを、今回は大きな編成で演奏します。(勿論管楽器は指定の人数ですが)
なかなかアマチュアオーケストラでは取り上げられることの少ない曲なので、コントラバスは途中多少眠たくなりますが(秘密です)、とても素晴らしい曲です。他の3曲とは全く異なる心が浄化されるような曲です。
チケットは先着で差し上げてます。こちらへ。残りは少ないですがまだ間に合います。

2018年12月 9日 (日)

パイオニア交響楽団 第31回定期演奏会・2

所属するパイオニア交響楽団の第31回定期演奏会は、何と!まだ松の内の2019年1月6日(日)にティアラ江東 大ホールで行われます。

幕開けの1曲目は、ニューイヤーという事を意識したヨハン・シュトラウス二世の喜歌劇「こうもり」序曲。「こうもり」は数あるウィーン・オペレッタの中でも最高の作品と言われるものでドイツ、オーストリアなどでは大晦日恒例の出し物となっています。
序曲も、大変に素敵な曲でシュトラウスの代表作のひとつと数えられています。
「こうもり」序曲は、オペレッタの中のメロディがふんだんに使われていてとても楽しい曲です。
序奏部の冒頭は飛び跳ねるようなフレーズで始まり、次いでオーボエのメロディで第3幕の三重唱のメロディが奏でられます。第2幕のフィナーレの6時を知らせる鐘の音が響くと第2幕終盤の舞踏会のワルツ、その後には第1幕の三重唱など次々と劇中のメロディが演奏されます。
実は、この曲は昨日12月8日にパイオニア交響楽団が出演した小江戸川越音楽祭で演奏した曲のひとつ。この時の指揮者はいつもトレーナーをお願いしている高橋先生。定期演奏会の指揮の黒岩先生のお弟子さんのひとりではありますが、曲の解釈は随分違っていて比較的オーソドックス。黒岩先生はいつも独特の音楽作りをされるので、短期間の違う指揮者による本番2回というのは結構難しいものだという事を味わいそうです。
とにかく華やかな世界が表現できれば成功と思っています。

2018年12月 8日 (土)

パイオニア交響楽団第31回定期演奏会・1

所属するパイオニア交響楽団の第31回定期演奏会は、何と!まだ松の内の2019年1月6日(日)にティアラ江東 大ホールで行われます。

正月明けは、毎年各オーケストラがニューイヤーコンサートをやったり、毎年ウィーン・ヨハン・シュトラウス管弦楽団が来たり、年末の第九から続く荒稼ぎの時期に、私たちのようなアマオケが演奏会というのも身の程知らずかもしれませんが、昨今のホール事情で、抽選でそこしか取れなかったからなんですけどね。
第30回も正月明けの8日だったので、アンコールでラデツキー行進曲やったりちょっと正月を意識しましたが、今回もウィーンの香りが少し強めのドイツ・オーストリア系の音楽でプログラムを組んでいます。しかも4曲プロ・・・
1曲目 モロ正月向けプロ  ヨハン・シュトラウス二世の喜歌劇「こうもり」序曲
2曲目 第二次大戦前にドイツが併合したオーストリア=ハンガリー帝国の領土だったルーマニアをテーマとした エネスコのルーマニア狂詩曲第1番
休憩はさんで
3曲目 正しくドイツを代表する作曲家 ワーグナーの ジークフリート牧歌
4曲目 これもドイツを代表する作曲家 リヒャルト・シュトラウスの楽劇「ばらの騎士」組曲
です。指揮は黒岩英臣氏
チケットは先着で差し上げてます。こちらへ。

2018年1月 4日 (木)

パイオニア交響楽団第30回定期演奏会のご案内・5

パイオニア交響楽団第30回定期演奏会 
1月8日(祝) 午後2:00開演
新宿文化センター 大ホール
ピアノ 黒岩悠   指揮 黒岩英臣
レハール 喜歌劇「メリー・ウィドウ」より ワルツ「舞踏会の妖精たち」
シューマン ピアノ協奏曲
ラフマニノフ 交響曲第2番

ラフマニノフの交響曲第2番の第3楽章は三部形式の緩徐楽章です。ラフマニノフらしい非常に美しいメロディの楽章になっています。ヴィオラによる三連符をベースに奏でられるヴァイオリンによる流麗なメロディからはじまり、クラリネットのソロによるノクターン風の静かな旋律が次に流れていきます。22小節にわたるこのクラリネットのメロディはクラリネット奏者の醍醐味とも言えましょう。そこに他の木管楽器が重なって冒頭の弦楽器のメロディも加わっていきます。クライマックスではメロディと三連符の綾なす音楽がうねります。
中間部は第1楽章のモットーが変形してあらわれ、クライマックスを形成した後静寂へと進み全休止。再現部ではヴァイオリンのソロが用いられ静かに消え入るように終わります。

第4楽章はソナタ形式の総括的な楽章です。第1主題はメロディよりもリズムによるエネルギッシュさを感じる旋律で管楽器による行進曲風の部分を挟んで主題が繰り返され、ホ長調からニ長調に転調。第2主題は甘美なメロディですが力強さを併せ持つものです。途中第3楽章の旋律がわずかに浮かび上がりますが、すぐに元に戻っていきます。展開部は第1主題を変形してクライマックスに向けて、高揚していきます。第2主題が雄大に演奏されてコーダへと突入。第1主題のリズムを中心にラフマニノフ終止で終わります。

全ての楽章に優美なメロディが散りばめられていますが、それを単なる優美さのみでなくて、様々なスタイルで表現していくのがラフマニノフらしい曲です。

チケットプレゼント受付中 こちら です。

2018年1月 2日 (火)

パイオニア交響楽団第30回定期演奏会のご案内・4

パイオニア交響楽団第30回定期演奏会 
1月8日(祝) 午後2:00開演
新宿文化センター 大ホール
ピアノ 黒岩悠   指揮 黒岩英臣
レハール 喜歌劇「メリー・ウィドウ」より ワルツ「舞踏会の妖精たち」
シューマン ピアノ協奏曲
ラフマニノフ 交響曲第2番

ラフマニノフの交響曲第2番は1時間弱という長大な曲です。チャイコフスキーの系統を引く音楽であるという事は間違いありませんが、ユニゾンによるメロディの厚みを特徴とするチャイコフスキーと違って、メロディの裏では、様々な楽器が色々な事をやらされるので、合奏が非常に難しい曲です。特に弦楽器の内声(2nd violinとviola)の動きに気をつけて聞いてみると、その真価というか工夫というか、ちょっとゴチャゴチャしすぎというか・・・面白さがわかると思います。

第1楽章は、チェロとコントラバスによる全曲を通して使われるモットーから始まります。そして大きなうねりの繰り返しとなる長い序奏部があります。ここでは弦楽器と木管楽器が少しずつずれながら動機を演奏して序奏内でのクライマックスを作っていきます。

第1主題は木管の導入の後にヴァイオリンで演奏されますが非常に短い主題です。しかも主題の途中に2回もリタルダンドがあるという変わった主題提示です。目立たないですが、この提示部の間35小節の間ずっとヴィオラが刻みを弾いているのですが(コントラバスは変拍子的なピチカートで体力的には楽です)ホントご苦労さまです。それが終わると直ぐに、テンポを上げていきなり低音楽器から今までと全く無関係な三連符をともなうフレーズが静けさを破ります。その後はこの三連符を重要なファクターとして動きのあるパートを過ぎて、第1楽章の最も美しいメロディが出てクライマックスを形成して主題部を終わります。

展開部はヴァイオリンのソロのモットー動機の変形メロディが出て、クラリネットへと受け継がれていきます。クライマックスを形成して再現部に入り第1主題、第2主題、序奏でのヴァイオリンの動機が展開され、コーダは第1主題の断片によって暗い短調のまま閉じられます。

第2楽章はスケルツォ楽章でA-B-A-C-A-B-A-codaという構成になっています。
Aの部分はグレゴリオ聖歌の「怒りの日」に由来する主題をホルンが奏でるリズミカルな部分になります。
クラリネットのソロからテンポを落としBの部分に入ります。ここは一転してメロディックな部分になります。
Aの部分に戻った後は、スケルツォの終止があり、Cの中間部に入ります。ここでは全く曲調が変わり落ち着きの無い音楽に入ります。多分この部分がこの曲できちんと聞かせるのが一番難しい部分でしょう。
行進曲風になって、またスケルツォに戻ります。コーダでは金管のコラール風の旋律が表れて静かに楽章を閉じます。

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2017年12月25日 (月)

パイオニア交響楽団第30回定期演奏会のご案内・2

パイオニア交響楽団第30回定期演奏会 
1月8日(祝) 午後2:00開演
新宿文化センター 大ホール
ピアノ 黒岩悠   指揮 黒岩英臣

演奏会2曲目の演目はシューマンのピアノ協奏曲です。

シューマンは、ピアニストを目指していましたが練習のし過ぎで指を痛め、ピアニストの道を断念。その後作曲家や評論家として活躍しました。
 シューマンはある一定の年に、同じ
ジャンルの曲を集中的に作曲すると言う性癖を持っていました。後年精神を病んでしまったわけですが、こういう偏執っぽい性格はその予兆だったのかもしれません。

 1840年は「リーダークライス」「ミルテの花」「女の愛と生涯」「詩人の恋」というシューマンの代表的な歌曲の殆どを作曲し、歌曲の年と言われています。また、1842年は室内楽の年と言われ、3曲の弦楽四重奏曲、ピアノ五重奏曲、ピアノ四重奏曲作曲されました。その間の1841年は管弦楽の年と言われ、交響曲第1番、第4番と序曲、スケルツォとフィナーレ、ピアノと管弦楽のための幻想曲などを作曲しています。このピアノと管弦楽のための幻想曲に手を加え、第2、第3楽章を付け加えて1845年に完成させたのが、ピアノ協奏曲です。

 ドイツ・ロマン派の時代は、サラサーテやヨアヒム、アウアーといったヴァイオリンのヴィルトーゾがいて彼らのためにという事でヴァイオリン協奏曲の名曲が多く誕生しています。メンデルスゾーン、ブラームス、ブルッフなどの名曲があります。ところがピアノ協奏曲の方はというと、古典派のベートーヴェン以降ドイツ系の名曲が殆どありません。ドイツの周辺国ではリスト、ショパンといった名ピアニストはいますが、彼ら自身作曲家としても有名なため単なるヴィルトーゾとは違う存在です。

 という事で、このシューマンのピアノ協奏曲はドイツ・ロマン派を代表するピアノ協奏曲になります。

 

 元々、第1楽章は幻想曲として作曲されたため、通常のピアノ協奏曲と構成は異なっています。
 第1楽章は短い序奏があります。イ短調の曲にもかかわらず、最初に強奏される音は属音のミの音。それに続いてピアノがソロで短い序奏を奏で、オーボエによって第1主題が演奏されます。
 展開部は自由な形式になっていて、再現部のカデンツァもシューマン自身が作曲しています。コーダは冒頭の第1主題の動機ドーシラが表れて、イ短調の和音で閉じます。

 第2楽章は間奏曲と題された静かな曲でクライマックスらしきものはなく、第1楽章の動機が短調から長調に変化して第3楽章に休み無く入っていきます。

 第3楽章はリズムが主体の華やかな楽章。シューマンらしく凝ったつくりになっているので、ピアノとオーケストラの掛け合いがとっても難しい楽章です。 

先着10組をご招待。こちら

 

 

2017年5月 3日 (水)

パイオニア交響楽団第29回定期演奏会・1

パイオニア交響楽団第29回定期演奏会
2017年5月20日 14:00 開演 新宿文化センター
指揮 黒岩英臣

今回は、ズッペの「軽騎兵」序曲、チャイコフスキーの「眠りの森の美女」、ドヴォルザークの交響曲第8番という超有名曲ではないけれど、それなりに知られている曲の集まりになりました。

第1曲目は、ズッペの喜歌劇「軽騎兵」序曲です。
ズッペのオペレッタは、大正時代の浅草オペラで上演された「ボッカチオ」が脚光を浴びていた時代もありましたが、近年は殆ど上演されません。
僅かながら今回演奏する「軽騎兵」や「詩人と農夫」の序曲が演奏される機会があるぐらいでしょうか。

「軽騎兵」序曲は、高校1年の時の演奏会の前プロで演奏した曲です。つまり楽器を始めて半年の演奏会でメイン曲のベートーヴェンの交響曲第7番と共に演奏したわけです。生まれて初めての演奏会にしては、とってもレアな曲だったようです。

但し、この曲は、序曲自体に明確なストーリー性を持たせた曲のため、非常にわかりやすい曲です。冒頭のファンファーレから始まり、これから戦いに向かうという序奏と戦いの描写、そこへ軽やかに軽騎兵が飛び込んで行く。やがて戦いも終盤になり、死者への弔いの音楽へと変わって行きます。そして、軽騎兵は戦場から引き上げ、勝利の讃歌を高らかに謳って終わる、という音楽です。

演奏上のキモは、やっぱり金管楽器の活躍、軽騎兵の軽い足取りの表現と重い弔いの音楽の表現の違いをテンポ以外の音色や奏法でいかにうまく表現できるかでしょう。

ちなみに軽騎兵とは、小型のアラブ馬に乗り剣を拐帯し、主に斥候や奇襲などを行った兵士の事だそうです。

2017年4月23日 (日)

パイオニア交響楽団第29回定期演奏会ご招待

私の所属するパイオニア交響楽団の演奏会のご案内です。

パイオニア交響楽団第29回定期演奏会
日時 2017年5月20日(土) 14:00開演
会場 新宿文化センター 大ホール
指揮 黒岩英臣
曲目 ズッペ 喜歌劇「軽騎兵」序曲
    チャイコフスキー バレエ組曲「眠りの森の美女」
    ドヴォルザーク 交響曲第8番ト短調
全席自由席 1,500円
※先着10組をご招待致します。応募はhttp://www.bassmidi.com/bassist/now.html から。

軽騎兵序曲は、私個人としては楽器を始めた高校1年の初めての演奏会の前プロ。実に40数年ぶりの演奏。短い序曲の中に物語があるという交響詩っぽい序曲です。
眠りの森の美女は、チャイコフスキー三大バレエの中で最後に残された、今回唯一の初演奏の曲。
ドヴォルザークは「新世界より」と並ぶ人気の高い曲で、イギリスの出版社によって出版されたため「イギリス」という標題で呼ばれていた時代もありましたが、ドヴォルザークの交響曲の中では最もチェコの雰囲気を強く持つ曲です。

2016年6月28日 (火)

パイオニア交響楽団第28回定期演奏会のご案内・2

7月17日にティアラ江東大ホールでパイオニア交響楽団第28回定期演奏会が開催されます。
前半が ボロディンの歌劇「イゴーリ公」序曲、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲、後半がブリテンのシンプル・シンフォニーとバーンスタインの「ウェストサイド・ストーリー」のシンフォニック・ダンスです。

ベートーヴェン、メンデルスゾーン、ブラームスのヴァイオリン協奏曲が3大ヴァイオリン協奏曲と呼ばれていますが、その3曲に負けずとも劣らない人気を誇るのが、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲です。

同じチャイコフスキーのピアノ協奏曲がニコライ・ルービンシュタインに演奏不能と言われたのと同様に、このヴァイオリン協奏曲も当時ロシア最高のヴァイオリニストだったアウアーに「演奏不能」と言われて初演を拒否しました。これを救ったのがヴァイオリニストのアドルフ・ブロッキーでした。

ブロッキーの初演は、初演を指揮したリヒターも演奏したウィーン・フィルもこのロシア臭い曲に理解を示さなかった為に散々な出来でした。それでも、ブロッキーは、この曲をあちこちの演奏会で取り上げ続け、やがてチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は、ヴァイオリン協奏曲史上最も人気ある曲のひとつとなりました。ブロッキーがいなければ、この曲は忘却の彼方だったのでしょう。

第1楽章は1st ヴァイオリンの弱奏による導入主題からはじまり、第1主題の断片が演奏された後、独奏ヴァイオリンが第1主題をカデンツァ風に奏でるところから始まります。第2主題は叙情的な旋律で、展開部はオーケストラの強奏ではじまり最後にカデンツァが演奏されます。再現部も静かに始まり、やがて次第に高まっていきチャイコフスキーらしく力強く終結します。

第2楽章は弦楽器は弱音器をつけて演奏します。憂いを含んだ旋律で終始します。最後は第3楽章の第1主題の断片を演奏し、そのまま切れ目無く第3楽章に突入します。実は、ここで演奏上の問題点があります。
この第3楽章の断片は最後は低弦のみが残って演奏するのですが、終楽章は冒頭からこの断片を使った勢いのある導入部になるのですが、弱音器ははずす必要があります。ヴァイオリンの弱音器と異なり、コントラバスの弱音器はどんなに急いでも外すのに1秒以上かかるので、つまり第2楽章と第3楽章の間では弱音器は外せないという事・・・・という事で、我々コントラバス軍団は2楽章最後の休符の時に半分、第3楽章の導入部が終わったところで半分という具合に、分けて外す事にするわけです。

第3楽章はロシアの舞曲トレパークに基づく音楽。非常に快活で激しい音楽です。

ヴァイオリン協奏曲の場合、オーケストラが最も気を使うのが音量です。プロの奏者でソロを弾くようなヴァイオリニストは、オーケストラのヴァイオリン奏者の2倍以上の音量は平気で出せますが、それでもオーケストラのヴァイオリンは10人以上。弦楽器全部を合わせると30人近い人数になるので、さすがにアマチュアのオーケストラが大きな音で演奏すれば、ソロは掻き消されてしまいます。
楽譜にフォルテ!と書いてあっても、ソロが主役の場所と、オーケストラのみの場所では全く音量を変えなければならないわけです。

アマチュアのオーケストラの場合、そこをキチンと弾き分けて演奏できるかが音楽を理解して演奏しているか否かを見極めるポイントになるでしょうね。

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