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2025年10月25日 (土)

アマチュア・オーケストラのお話 第6回 アマオケの収支 その3

演奏会の費用について、前回は演奏に身近な部分をご紹介しましたが、このほかにも多くの費用が発生します。
演奏会に直接関係する費用で、忘れてはいけない費用に楽譜代があります。
クラシックのコンサートで取り上げる多くの作曲家の著作権が消滅していて作曲家への著作権の支払いが発生する事はあまり多くはありません。日本の著作権法では、作曲家が死去した翌年から70年間が著作権保護期間になるので(かつては50年でした2018年に著作権法が改訂され70年になりました)、著作権料の発生や作曲家の許諾は必要ない場合が多いのですが、20世紀半ば以降に亡くなった作曲家の作品の場合、著作権が発生する事になります。さらに作曲家の著作権が切れていても、楽譜には著作権がありますから結局費用が発生するわけです。このあたりは著作権法の世界なので、詳述はしません。

そして、演奏とは直接関係ない費用もあります。
まずは、チラシやポスターなどの印刷費。今はネットプリントなどで安く請け負う所があるので、それ程の多額の費用にはなりません。また印刷物の中で最も高額なのはプログラム。折りや綴じが発生するためチラシなどに比べて高くなります。アマチュアの演奏会の場合、全席自由席が殆どのため(指定席にするとチケット作成の費用がかなり高額になります)お客さんがどれぐらい入るかわからないですが、プログラム足りなくなるとみっともないので、普段のお客さんの数より多めに作らざるを得ない事も費用が高くなる原因です。それでもネットプリントで頼めば数万円で済みます。
チケットも印刷費がかかります。最近はスマホとQRコードを使うチケットレスも増えていて、基本的には料金はかかりません。(QRコードリーダーを借りる場合有料とか、販売代行の場合は手数料が発生します)

さらに、演奏会場の裏方の人件費。これは無料でお願いする事もありますが、半日拘束になる場合もあるので大体数千円のお礼を出す事が多いようです。裏方は、ホールにお願いすると莫大な費用になるので、だいたい友人とか家族にお願いする事が多いようです。
具体的にやることは、チケットのもぎり(電子チケットの確認も)、プログラムの手渡し、出演者への花束などの受付、ドア番(演奏中に人が出入りしないようにする仕事)、当日券を販売する場合はその窓口、ステージマネージャー(演奏会の進行管理)などです。

2025年10月14日 (火)

アマチュア・オーケストラのお話 第5回 アマオケの収支 その2

常設のオーケストラではなくて、1回の演奏会のために結成されたオーケストラの会計は、演奏会会計のみですが、それ以外のオーケストラの場合、多くは一般会計と演奏会会計に分けて管理しているという事は前回述べさせていただきました。
そこで、今回は演奏会会計についてお話致します。
演奏会会計は、演奏会に直接かかわる収支になります。団によっては、一般会計から不足分を補填したり、余剰分を一般会計に戻したりという事を柔軟にしている団もありますが、一応建前での演奏会会計をご説明します。
まず収入です。
収入の殆どは団員からあつめる演奏会参加費です。参加費は演奏会にかかる費用が一般会計に比べて流動的なのでその都度金額が変化します。
企業や自治体が主催または協賛するオーケストラについては協賛金が頂ける事もあります。また有料コンサートの場合、チケットの売上金額も収入となりますが、数千円から万単位の料金のプロオケに比べると1,000円から2,000円が相場なので大した金額にはなりません。
一般的なオーケストラの通常の参加費は20,000円~30,000円というのが相場のようです。
支出は、金額の多くを占めるのが演奏会場の費用。
演奏会場は、自治体の公民館、公会堂、文化ホールなど公共のホールや、都内で言えばサントリーホールやオーチャードホールを代表とする企業が運営するホールがありますが、観客の収容人員が600人程度の小さなホールを除けば企業運営のホールは普通のアマオケには手が出ません。
アマチュアのフルのオーケストラの場合、収容人数が少ないホールは、オーケストラがステージに乗り切らない事が多いので、結局1,000人以上の収容人数の大ホールを借りるしかありません。
演奏会用のホールは殆どのホールが午前・午後・夜間の3コマに分けて管理されています。演奏会自体は2時間程度なのですが、セッティングと片付け、ステージ・リハーサル(ステージの音響を確認しながらの最終練習)が必要なため、2コマが必要になります。
都内の公共団体のホールも、ピンからキリまであって、2コマ借りるだけで50万円を超えるホールもあれば、10万円代で借りられるホールもあります。どのホールが借りられるかも、演奏会の支出に大きく関係してきます。さらに、付帯設備の料金がプラスでかかります。
会場費の基本料金には、ステージと客席を借りる料金と通常の照明、冷暖房費などは含まれていますが、それ以外の料金、椅子、演奏者の座席を嵩上げする山台、譜面台などは別料金。ピアノ協奏曲をやればピアノのレンタル料も別途になりますし、調律も有料です。
これらの料金もホールによって設定料金が大きく異なり、オーケストラの人数や並び方でも大きく変動します。
次に大きな費用は、指揮者への謝礼やコンチェルトをやれば独奏者への謝礼、その他特殊な楽器(ハープやオルガンなど)はプロの方にお願いする事になるので謝礼が発生します。これも人によって数倍の開きが生じます。
・・・続く・・・

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