アマチュア・オーケストラのお話 第1回 アマチュア・オーケストラとは
名曲100選が終了して、暫くお休みしていましたが、これからは複数の視点でクラシック音楽の世界を綴っていきたいと思います。
まずは、アマチュア・オーケストラ(以後アマオケ)の実情のご紹介です。
アマオケの対義語はプロ・オケです。
要するにオーケストラ活動を生業としない人たちによるオーケストラです。
では、アマオケの演奏会のステージに乗っている人たちは全員アマチュアかと言えば、そんな事はありません。
多くのアマオケの演奏会の指揮者はプロの指揮者かそれに類する方、コンチェルトをやればソリストは大概はプロの奏者。
オーケストラによっては、足りないパートなどをプロの奏者で補充する事もあります。
またハープ、オルガンや特殊楽器はアマチュアの奏者が殆どいないのでプロにお願いする事が多いです。
もっと難しい事を言えば、学校や音楽教室の音楽の先生も在団している場合もあります。音楽に対してはプロですが、
オーケストラではアマチュアなのです。
プロオケはスポンサーや友の会のような組織からの拠出金や聴衆の入場料で演奏会費用を賄っていますが、アマオケは殆どの費用を団員から集金して賄っています。これがプロオケとアマオケの大きな違いでしょうかね。
そうは言っても、全てのアマオケが全ての費用を団員からの拠出金で賄っているかと言えば、必ずしもそうではありません。
それを語るには、アマオケ自体の成り立ちを説明しないとなりません。と言っても明確な分類があるわけでは無いのですが、大まかに分類してみます。まず中学校・高校・大学の部活動としてもオーケストラがあります。団員は一応その教育機関の生徒や学生。ですが、オーケストラの場合対外競技を行うわけでは無いので、演奏会には手助けとしてその学校のOBOGなどが参加する事もあります。吹奏楽のようなコンクールも無いので明確な規定はありません。
それから自治体が文化事業の一環で援助しているオーケストラ、いわゆる市民オーケストラです。しかしながら自治体名を冠しているオーケストラが全てこのカテゴリーに入るわけではありません。
企業のクラブ活動や文化活動としてのオーケストラ。いわゆる企業オーケストラ。
アマチュア・オーケストラの多くは、上のカテゴリーに属さないもので、大学のOBOGのオーケストラが発展して作っているオーケストラ、一部愛好家が個人的に呼びかけて作られたオーケストラ等々、様々な形態があります。
次回は、各カテゴリーをもう少し掘り下げていきます。





















