5月31日 名曲100選 映画音楽(邦画)篇・91 道化師のソネット
「道化師のソネット」は1980年に公開された映画「翔べイカロスの翼」の主題歌です。
「翔べイカロスの翼」は、大学卒業後写真家を目指していたがなかなか芽が出ず、命がけの芸に生きるサーカス団員を取材するうちに、彼らの世界を内側から撮りたいという思いに駆られ、キグレサーカスに入団した栗原徹の実話を草鹿宏が書いた同名のノンフィクション作品を原作とした映画。栗原徹は熱意と努力でピエロを目指しパントマイムやアクロバットの技術を身に着け、綱渡りにも挑戦し、ピエロのクリちゃんとして人気者になりましたが、水戸の興行で20代の若さで事故死してしまいました。
「翔べイカロスの翼」は栗原にパントマイムを教えたヨネヤマ・ママコが常識に挑むかのように短い生涯を駆け抜けた栗原を、蝋で固めた翼によって自由に飛べるようになったが太陽に近づきすぎて蝋が解け翼を失い墜落死してしまうというギリシャ神話のイカロスに例えた事によります。
主題歌は、主演として栗原を演じたさだまさしの「道化師のソネット」。映画自体はインディーズだったためヒット作品とはなりませんでしたが、主題歌はオリコン最高位2位(1位は海援隊の「贈る言葉」)の大ヒット曲となりました。
ソネットは14行からなるヨーロッパの定型詩で、さだが詩を完成させたところ偶然14行になったため、タイトルにソネットをつけたそうです。





















