3月5日 名曲100選 声楽曲篇・79 島よ
「島よ」は大中恩が1970年に文化庁芸術祭参加作品としてニッポン放送の委嘱により作曲した混声合唱曲です。
作詩は伊藤海彦です。
島は特定の島を意図したものではなく、人間の、特に男の宿命を全て担っているかのように見える島を描いたものという事です。
単一の楽章による曲ですが、全体的に同音の連続が特徴的な曲です。構成は6つの節に分けられています。
第1節 ピアノの同音の連続音で始まり、広大な海と空に見守られる孤島を表現した音楽です。
第2節 自由に海を泳ぎ、空をはばたく事を夢見るものの、それらは叶わず虚しさが訪れます。
第3節 降りしきる雨に身を削られながらも耐える苛立ちと悲しみを歌った曲。
第4節 空を赤く染めるマグマは海をも煮えたぎらせる太古の記憶を力強く歌っています。
第5節 同音の連続は孤独なホ短調の響きになっています。
第6節 孤島が人間そのものではないかという問いかけは、冒頭から豊かな響きで始まり人間ドラマとして完成されます。
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