2月28日 名曲100選 器楽曲篇・78 さすらい人幻想曲
シューベルトの幻想曲ハ長調op.15,D760は1822年に作曲されたピアノ独奏曲。第2楽章の旋律が自作の歌曲「さすらい人」(D489)から引用されているため、一般的に「さすらい人幻想曲」と呼ばれています。
シューベルトのピアノ曲としては高度な技術が要求されている曲で、シューベルト自身もうまく弾けずに「こんな曲は悪魔にでも弾かせてしまえ」と言ったという逸話があります。
全4楽章ですが切れ目なく演奏されます。
第1楽章は堂々とした祭典風の音楽になっています。
第2楽章は「さすらい人」の旋律が変奏曲形式で展開されていきます。
第3楽章はスケルツォ風の楽章。
第4楽章は第1楽章の主題がフーガ風に回想されて始まります。全曲を通して難易度を高くしているアルペジョが特に難しい楽章です。