11月11日 名曲100選 協奏曲篇・61 ホルン協奏曲第1番(モーツァルト)
モーツァルトのホルン協奏曲第1番ニ長調K.412/514(386b)は、現在の研究では4つのホルン協奏曲の内、一番最後に作曲されたものと考えられています。
これら4つのホルン協奏曲はモーツァルトの友人でありホルンの名手であったヨーゼフ・ロイトゲープのために作曲されたと考えられています。2番から4番までが変ホ長調ですが、この第1番だけニ長調という調性になっています。これは、ロイトゲープが老齢のため技量が衰えたため半音音を下げて作曲されたと見られています。また、1番は技術的にも最も平易な曲という事も同じ理由だと考えられています。
第1番は緩徐楽章を持たない2楽章の形式になっているのも珍しく、また第2楽章のロンド楽章には初稿と改訂稿の2つの譜面が存在しています。この2つの譜面には編成上の違いもあります。管弦楽の編成はオーボエ2本、ファゴット2本と弦楽合奏ですが、第2楽章は初稿では管楽器なし(未完成だったと思われています)、改訂稿ではファゴットが使われていません。
愛らしくも伸びやかな主題を持つ第1楽章、躍動的な第2楽章と10分に満たない短い曲ですが、モーツァルトらしい明るく楽しい曲です。
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