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2024年9月23日 (月)

9月23日 名曲100選 協奏曲篇・54 ヴァイオリン協奏曲(チャイコフスキー)

チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲ニ長調op.35は1878年に作曲されています。
この曲が現在のようにヴァイオリン協奏曲の傑作のひとつに数えられるようになったのは1人のヴァイオリニストの功績が大きくかかわっています。
ラロのスペイン交響曲を研究して着想され作曲したものの、パトロンのメック夫人はあまり興味を示さず、当時のロシアを代表するヴァイオリニストのレオポルド・アウアーは、この曲を演奏不可能と評して初演を拒絶しました。
結局初演はロシア人ヴァイオリニストのアドルフ・ブロツキーの独奏、リヒター指揮ウィーンフィルハーモニーの演奏で行われましたが、指揮者も楽団もこの曲を理解せず初演は大失敗。そのため聴衆も批評家もこの曲をひどく批判しました。
それでも初演を行ったブロツキーは酷評をものともせず機会あるごとにこの曲を取り上げ、次第に真価が理解されるようになりました。やがてアウアーもこの曲を取り上げるようになり、弟子のジンバリスト、ハイフェッツ、エルマンなどにもこの曲を教え、彼らが名演を繰り広げる事で、4大ヴァイオリン協奏曲と呼ばれるようになりました。
曲は35分程度の長さの3楽章の構成です。
第1楽章は第1ヴァイオリンによって静かに奏でられる導入部から始まります。やがて第1主題の断片が現れ、ヴァイオリンソロがゆったりと第1主題を演奏していきます。第2主題も独奏ヴァイオリンによって提示される抒情的なメロディです。華やかな展開部の終わりにカデンツァが置かれ、その後再現部が現れクライマックスへと進んでいきます。
第2楽章は管楽器による序奏に続いて哀愁に満ちた第1主題が独奏ヴァイオリンによって歌われます。第2主題もやや動きがあるものの静謐な音楽です。第1主題に戻った後、オーケストラが第3楽章の主題の断片を演奏してそのまま第3楽章へ入っていきます。
第3楽章は活発なロシアの民俗舞曲トレパークに基づくリズミカルな第1主題が独奏ヴァイオリンによって提示されますが、突如テンポを落として引き摺るような第2主題が提示されますが、それも長く続かずテンポを取り戻します。
その後ゆるやかな音楽を経て、再現部になり、最後は第1主題による華やかで熱狂的なフィナーレを迎えます。

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