5月20日 名曲100選 協奏曲篇・38 ヴィヴァルディ 四季
ヴィヴァルディの「四季」は正式名称はヴァイオリン協奏曲集「和声と創意の試み」op.8の中の第1曲から第4曲になります。
ヴィヴァリディ自体はこの曲に「四季」という名称を付けたわけではありませんが、各曲の楽章ごとに短いソネットが書かれていて、そこから春・夏・秋・冬という四季を連想して、そう呼ばれるようになったようです。
・協奏曲集第1番ホ長調RV269「春」
第1楽章 アレグロ あまりにも有名な旋律を主題とした曲。小鳥の声がヴァイオリンのトリルで表現されたり途中で春の嵐が来たりと変化に富んだ曲です。
第2楽章 ラルゴ 伸びやかな旋律で、いかにも春の息吹を感じさせる曲です。
第3楽章 アレグロ 陽気なバグパイプを模した伴奏に伴って奏でられる踊りの音楽です。
・協奏曲集第2番ト短調RV315「夏」
第1楽章 アレゴル・ノン・モルト -アレグロ 想像していた夏と違う物憂げな音楽で始まり、後半は嵐の表現も登場します。
第2楽章 アダージョ ブヨやハエがブンブン音を立て、稲妻と雷鳴が轟いて眠れないような暑さを表現しています。
第3楽章 プレスト いよいよ本当の嵐がやって来ました。激しい音楽で穀物は打倒されていきます。全曲通して夏らしい開放的な雰囲気は全く無く、ヴィヴァルディは夏が嫌いだったんでしょうね。
・協奏曲第3番ヘ長調RV293「秋」
第1楽章 アレグロ 滅茶苦茶明るい踊りの音楽。収穫が終わった農民たちが喜びにあふれて踊りまくります。
第2楽章 アダージョ・モルト お祭り騒ぎでお酒を飲みすぎた人たちは眠りに誘われます。チェンバロのアルペジオに支えられて長い音による旋律が奏でられます。
第3楽章 アレグロ 躍動的な狩の音楽です。
・協奏曲第4番へ短調RV297「冬」
第1楽章 アレグロ・ノン・モルト 刻みによる伴奏は寒さの中で足の冷たさを振り払うために歩き回る厳しい寒さを表現した曲です。リズミカルなメロディも動きを表現したものです。
第2楽章 ラルゴ 大雪の中、暖炉で休息の平和な時間が流れます。この曲集で最も美しいメロディです。
第3楽章 アレグロ 氷の上を滑らないようにゆっくり用心深く歩き、再び厳しい寒さと吹きすさぶ北風が表現されています。
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