3月24日 名曲100選 舞台芸術のための管弦楽曲篇・29 マンフレッド序曲
「マンフレッド」op.115は、1852年に初演されたシューマン作曲の劇付随音楽です。序曲と15の場面から構成されていますが、劇音楽自体はあまり演奏される機会が無く、序曲のみ頻繁に演奏されています。
序曲はソナタ形式で作曲されています。冒頭1小節はトロンボーンを除く全楽器による和音の三連打で始まります。その後オーボエに悲痛な旋律により序奏が始まります。やがてテンポを上げながらトランペットの合図で第1主題に入ります。第1主題もヴァイオリンの中心に厳しく激しいメロディになっています。その後転調を重ねますが音楽の厳しさは損なわれず最後まで悲痛な音楽のままという展開で、静かに曲を閉じます。
ちょっとこの曲は暗すぎて胸が苦しくなるような曲です。
バイロンの詩集「マンフレッド」は非常に難解な「喪失」とか「忘却」、「喪失」の最高形態の「死」に立ち向かう万能の力を得たマンフレッドの姿を描いたものでチャイコフスキーは、この題材でマンフレッド交響曲を作曲していますが聞き比べるのも一考だと思います。
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