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2024年2月26日 (月)

2月26日 名曲100選 協奏曲篇・26 ピアノ協奏曲第4番(ベートーヴェン)

ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番ト長調op.58は1805年から1806年にかけて作曲されました。
従来の協奏曲ではオーケストラは独奏楽器の伴奏に重きが置かれていましたが、この曲ではピアノとオーケストラの対話のような曲作りも取り入れています。そのため、当時はまだ音量の小さかったピアノのために第1楽章ではトランペットとティンパニ無し、第2楽章は弦楽合奏のみとオーケストラの音量を制限したつくりになっています。
第1楽章 Allegro moderato  協奏的ソナタ形式。冒頭にピアノがいきなり主題を演奏して始まります。第3番のピアノ協奏曲では従来の協奏曲のようにオーケストラが第1主題、第2主題を提示した後111小節目になってようやくピアノが出て来る形なのでまるっきり異なる形になっています。続く第5番ではオーケストラの和音の強奏の後、2小節目からピアノのカデンツァが出るという具合に、それぞれの曲に工夫が凝らされています。
第2楽章 Andante con moto 自由な形式。前述のように弦楽合奏とピアノだけの楽章。しかも弦は低音のユニゾンという風変わりな楽章です。
第3楽章 Rondo vivace  ロンド形式。第2楽章とは打って変わって軽快な音楽で始まる楽章。
1回だけ演奏したことがありますが、見た目と違って結構難しい曲でした。

2024年2月25日 (日)

2月25日 名曲100選 舞台芸術のための管弦楽曲篇・25 前奏曲と愛の死

ワーグナーの楽劇「トリズタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死は、「トリスタンとイゾルデ」の前奏曲と楽劇の最後の曲でイゾルデのアリアである「愛の死」を声楽を省いて繋げて演奏する曲です。
「トリスタンとイゾルデ」は中世ケルトの説話を元にワーグナー自身が台本を書いて作曲した楽劇です。
コーンウォールのマルケ王に嫁ぐアイルランドの王女イゾルデを迎えに行った船の舵取りでマルケ王の甥トリスタンはイゾルデの元婚約者を殺した仇で、侍女ブランゲーネに毒薬を用意するように命じます。トリスタンは毒薬の入った杯を飲み、イゾルデも自分も死ぬつもりで飲むが、実はその薬はブランゲーネが媚薬とすり替えたもので、ふたりはたちまち恋に落ちてしまいます。
不実を犯したトリスタンをマルケ王の従臣に襲われ瀕死の重傷を負いイゾルデの腕の中で息を引き取り、イゾルデも遺骸の上に崩れ落ちてしまいます。という内容。
前奏曲は、作品の主要動機がいくつか紹介されていきます。始まってすぐに出て来るFB♭D#G#の和音がトリスタン和音と呼ばれるもので、劇中のあちらこちらで現れてきます。それに続いてチェロによって優しいメロディ「眼差しの動機」が奏でられ、その後も様々な動機が登場してオペラではそのまま第1幕へと入っていきますが、演奏会用の「前奏曲と愛の死」ではチェロとコントラバスの斉奏及び2発のピッチカートの後「イゾルデの愛の死」が始まります。オペラでは最後にイゾルデが死んでしまうかどうか明白にされていないため演出によって異なりますが、最後に登場する愛の死のメロディはワーグナーの音楽の中でも最も劇的なもののひとつでしょう。

2024年2月24日 (土)

2月24日 名曲100選 映画音楽(邦画)篇・25 Shall We ダンス?

「Shall we ダンス?」は1996年に公開されたロマンティック・コメディドラマ映画です。
監督・脚本 周防正行、主演 役所広司、その他草刈民代、原日出子、竹中直人、田口浩正などが出演しています。
社交ダンス教室を舞台にしたドラマで日本アカデミー賞独占をはじめ数々の映画賞を受賞、海外でも高い評価を受け、特にアメリカでは200万人の動員で当時のアニメ映画を除くアメリカでの日本映画の興行収入記録を作りました。また、2004年にはリチャード・ギア、ジェニファー・ロペスらが出演した「Shall We Dance?」がリメイクされました。
音楽は周防監督の従兄周防義和が担当。主題歌は、ミュージカル「王様と私」の「Shall we dance?」を大貫妙子がカバーしたものでした。
日本アカデミー賞では当時の外国作品映画賞以外13部門すべてを受賞しており、これは今でも破られていない記録です。
最優秀作品賞他、主な受賞者は監督賞、脚本賞 周防正行、主演男優賞 役所広司、主演女優賞 草刈民代、助演男優賞 竹中直人、助演女優賞 渡辺えり子となっています。

2024年2月23日 (金)

2月23日 名曲100選 器楽曲篇・25 楽興の時

シューベルトの楽興の時D780は、1823年から28年にかけて作曲された6曲のピアノ曲集です。全曲演奏で30分程です。
第1番ハ長調 Moderato 4分の3 三部形式  装飾音を多く使った変化のある曲調と両手で三連符を弾く静かな中間部からなる
第2番変イ長調 Andantino  8分の6拍子 ロンド形式  シチリアーノのリズムを基本とした穏やかな主部に短調のパートが2度挿入されます。2度目はかなり激情的な音楽になっています。
第3番へ短調 Allegro Moderato  4分の2拍子 三部形式 最も有名な曲でNHKラジオの「音楽の泉」の主題曲として使われるなど、様々なところで使われています。
第4番嬰ハ短調 Moderato  4分の2拍子 三部形式 単調な伴奏で無窮動風の旋律が奏でられます。中間部は伸びやかになっています。
第5番へ短調 Allegro vivace  4分の2拍子 三部形式  行進曲風の主題。転調が多い曲です。
第6番変イ長調 Allegretto  4分の3拍子 三部形式 間奏曲風の音楽。非常に遅いテンポで演奏する事を好むピアニストもいます。

2024年2月22日 (木)

2月22日 名曲100選 海外のポップス篇・25 恋にノータッチ

「恋にノータッチ」(Never Gonna Fall in Love Again)はエリック・カルメンが1976年にリリースした曲でBillboard Hot100で第11位を記録した曲です。
エリック・カルメンは1971年からラズベリーズを結成して数々のヒット曲を出し、1974年解散後ソロ活動を開始し1976年に3曲目のシングルとして発売したのが「恋にノータッチ」でした。
クラシック音楽を学んでいたエリック・カルメンが好きだった作曲家ラフマニノフの交響曲第2番の第3楽章の第1主題のメロディをサビの部分に引用しています。デビューシングルの「オール・バイ・マイセルフ」でもラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を引用していますので、本当にラフマニノフが好きだったのでしょうね。おまけで引用されたラフマニノフの交響曲第2番の第3楽章冒頭部分を「恋にノータッチ」の下に張り付けておきます。

 

2024年2月21日 (水)

2月21日 名曲100選 声楽曲篇・25 マタイ受難曲

宗教曲の最高傑作のひとつと言われるJ.S.バッハの「マタイ受難曲」BWV244は1727年4月にライプツィヒの聖トーマス教会で初演されました。
新約聖書の「マタイによる福音書」26,27章のキリストの受難を出し材にした、聖句、伴奏つきのレチタティーヴォ、アリアとコラールによって構成された作品です。
バッハの死後、長らく忘れられていましたが、1829年にメンデルスゾーンが復活上演を行い、この曲の再評価と同時にバッハの再評価につながりました。
原譜の楽器編成は、フラウト・トラヴェルソ2本、オーボエ2本(1本はオーボエ・ダモーレ持ち替え)、ヴァイオリン2部、ヴィオラ、独奏ヴィオラ・ダ・ガンバ、オルガンと通奏低音、以上の編成を2組というもの。第1オーケストラは更にフルートがブロックフレーテ2本、オーボエがオーボエ・ダ・カッチャにも持ち替えます。通奏低音はチェロ、ヴィオローネ(またはコントラバス)、ファゴットが適宜用いられるというもの。
四声部の合唱と独唱です。
曲は大きく二部に別れ第1部29曲はイエスの捕縛まで、第2部39曲は裁判、十字架への磔刑、イエスの死と墓の封印までを扱っています。3時間弱に及ぶ長大な曲です。

2024年2月20日 (火)

2月20日 名曲100選 J-pop、歌謡曲篇・25  別れの朝

ペドロ&カプリシャスは、1971年にペドロ梅村をリーダーとしてメジャー・デビューしたアダルト・コンテンポラリーのバンドです。
初代ボーカルに前野曜子を迎えて発売したデビュー・シングルが「別れの朝」でした。
「別れの朝」はオーストリアの歌手ウド・ユルゲンス(「メルシー・シェリー」でユーロビジョン・コンテストで優勝している)が歌った「夕映えのふたり」(Was Ich Dir Sagen Will =直訳すると「君に伝えたいこと」)のメロディになかにし礼が詞をつけた曲です。原詞は「僕が君に伝えたいことはピアノが伝えてくれる」という内容ですが、「別れの朝」は恋人との別れの朝を迎えた女性のせつない心情を歌った曲になっています。
前野曜子は宝塚歌劇団出身の実力派歌手で1973年にはペドロ&カプリシャスを脱退し半年間の渡米の後帰国し活動していました。1979年には映画「蘇る金狼」の主題歌を歌うなど活動していましたが1988年に40歳で亡くなりました。
前野曜子の歌唱力は本家ウド・ユルゲンスの歌を遥かに凌ぐ出来だと思いますし、実際発売してすぐにオリコンで4週連続1位を記録し大ヒットとなりました。参考に原曲も聞けるようにしました。

 

2024年2月19日 (月)

2月19日 名曲100選 協奏曲篇・25 ヴァイオリン協奏曲第1番(プロコフィエフ)

プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調op.19は、1916年から17年にかけて作曲されています。
1917年11月に予定されていた初演はロシア革命のために延期され1923年にパリで初演されましたが、聴衆の評価は散々だったようです。
ところが、翌年プラハの国際現代音楽祭でシゲティが演奏し各国に紹介する事で評価が高まりました。
第1楽章冒頭はヴァイオリンの美しい動機から始まりますが徐々に歪んで原始的な躍動を見せ始め、プロコフィエフならではのメロディとリズムが織りなすいびつな音楽語法が展開されていきます。最後は冒頭の響きとはまるで異なる宇宙の神秘のような音楽が展開されていきます。
第2楽章はスケルツォで落ち着きのない超絶技巧を必要とする楽章。途中「スル・ポンティチェロ」(駒の近くで弾く)と指定されている部分は悪魔的な音楽を作り出しています。
第3楽章は変奏曲風。弦楽器とファゴットが奏でる不気味な印象の導入に乗ってヴァイオリンが半音階の抒情的な旋律を奏でます。
この曲、基本的には2管編成でトロンボーンは無いのですがチューバがあります。この楽章の中間部でなぜチューバが編成されているのかがわかります。クライマックスを築いた後は、第1楽章の動機が現れ、瞑想的に曲を閉じます。

2024年2月18日 (日)

2月18日 名曲100選 舞台芸術のための管弦楽曲篇・24 歌劇「セヴィリアの理髪師」序曲

ロッシーニの歌劇「セヴィリアの理髪師」は1816年に作曲されたオペラ・ブッファです。
原作はフランスの劇作家ボーマルシェで、モーツァルトの「フィガロの結婚」はこの続編となります。
アルマヴィーヴァ伯爵とロジーナは恋仲、ロジーナの財産を狙って妻にしようと企む後見人のバルトロの悪だくみを、理髪師のフィガロの智恵で邪魔され、伯爵とロジーナはめでたく結婚というお話です。
序曲は、この曲のために作曲されたものではなく、「パルミーラのアウレリアーノ」という別のオペラのために作曲したものを転用しています。
なので、オペラの中の旋律は全く出てきません。
また、この序曲が有名なのはロッシーニ・クレッシェンドです。曲の後半から最後に向かって徐々にクレッシェンドしていくのが非常に分かり易い曲です。実際に譜面を見るとクレッシェンドしっぱなしというわけではありませんが、曲の印象がそのように感じられるので、そう名付けられたのでしょう。

2024年2月17日 (土)

2月17日 名曲100選 映画音楽(邦画)篇・24 RAILWAYS

「Railways 49歳で電車の運転士になった男の物語」は2010年公開の映画です。
大手家電メーカーの経営企画室長筒井は取締役の昇進が内定するなど東京で妻子とともに暮らす成功者。ある日故郷の島根に住む母親が倒れ、親しかった会社の同期が自動車事故で亡くなりました。
久々に帰郷した筒井は、家庭を顧みてこなかった人生を振り返り今後の人生について考え、子供の頃の夢だった「一畑電車の運転士になる」ために会社を退職し一畑電車に中途入社し、夢を叶えたというオリジナル脚本のドラマです。
主演は中井貴一、妻を高島礼子、娘を本仮屋ユイカが演じていました。
主題歌は松任谷由実の「ダンスのように抱き寄せたい」。オリコンでは最高位15位となった松任谷由実の40枚目のシングルです。

この映画の成功を受けて、2011年には富山地方鉄道を舞台にした「RAILWAYS 愛を伝えられない大人たち」、2018年に「かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発」が製作されました。

2024年2月16日 (金)

2月16日 名曲100選 器楽曲篇・24 「芸術家の生活」による交響的変容

レオポルド・ゴドフスキーはポーランドのユダヤ人作曲家、ピアニスト。10歳からコンサートピアニストとして活動しましたが、他の作曲家のピアノ小品に基づくパラフレーズで最もよく知られています。ロマン派の音楽を中心にオーケストラ曲やピアノ曲を焼き直した曲が知られています。
半音階的和声や対位法的な処理などによってピアノ曲を更に昇華させているのが特徴です。技巧的にも大変に難しい曲が多いようです。
ヨハン・シュトラウスのワルツなどもいくつか扱っています。「芸術家の生活」による交響的変容もそのひとつ。華麗なワルツを舞踏音楽としてではなく、音楽的な価値として捕らえた曲です。

2024年2月15日 (木)

2月15日 名曲100選 海外のポップス篇・24 片想いと僕 

「片想いと僕」(I'd Love You to Want Me)はアメリカのシンガー・ソングライター ロボが1972年にリリースした曲です。Billboard Hot100では2週連続2位を記録したロボの最大のヒット曲です。
1971年「僕と君のブー」(Me and You and a Dog Named Boo)が全米5位のヒットになり注目を浴びるようになったロボは、1972年から1973年にかけて「片想いと僕」をはじめ 「君ともさよなら」(Don't Expect Me to be Your Friend)や「帰ってきた君と僕」(It Sure Took a Long, Long Time),「君へのことば」(How Can I Tell Her)などのヒットを重ねています。
非常に素朴で暖かい曲ばかりです。
「片想いと僕」は出会った女性への愛情と、君が僕を求めてくれれば嬉しいという感情を歌った曲です。

2024年2月14日 (水)

2月14日 名曲100選 声楽曲篇・24 ダムサイト幻想

「ダムサイト幻想」は小林純一作詩、中田喜直作曲の混声合唱のための組曲です。
不協和音が多く難しい上に、伴奏にピアノだけではなく複数の打楽器(ティンパニ、タムタム、ビブラフォンなど)が使用されている事もあって、あまり演奏される機会が多く無いのですが、私はたまたまオーケストラ伴奏に編曲された曲を受けて感銘を受けたので取り上げました。(オーケストラ伴奏のものは、中田喜直自身の指揮で新日本フィル、日本プロ合唱団連合の演奏でしたが、現在では入手不可能のようです)
1971年に芸術祭参加作品としてNHK中部本部の委嘱で作曲されたもので、序奏と5つの曲からなる組曲です。
1961年に岐阜県の庄川の上流に荘川村と白川村の一部を水没させて建設された御母衣ダムを歌った曲です。
第1曲 孤独な征服者 ダムを孤独な征服者として歌った曲。地盤が脆弱だったためロックフィル方式の比較的柔らかい景観のダムですが、それでもよそ者として歌われています。
第2曲 黒のオブジェ 湖底に沈んで残っている部落の廃墟を歌っています
第3曲 桜の回想 村にあった樹齢400年以上のアズマヒガンザクラを湖岸に移植して「庄川桜」として残しています。その桜の目で回想される湖底に沈んだ村への情感を歌った曲。途中白川の民謡「小大臣」が出てきます。
第4曲 現代のピラミッド ダム工事の様子を歌った曲。
第5曲 神秘なるダム 完成したダムを歌った曲。最後は御母衣ダムの讃歌となって高らかに歌って終わります。

2024年2月13日 (火)

2月13日 名曲100選 J-pop、歌謡曲篇・24 思秋期

「思秋期」は1977年に発売された岩崎宏美11枚目のシングルです。
岩崎宏美は、この曲でレコード大賞の歌唱賞を受賞しました。
作詞阿久悠、作曲三木たかしで、岩崎宏美初のバラード作品でした。
今でも人気が高く、本人も非常に大事にしている作品のようで別バージョンも後のアルバムに収録されています。
内容は思春期を卒業して大人への歩みを始める時期の女の子の揺れる心を歌った曲です。

2024年2月12日 (月)

2月12日 名曲100選 協奏曲篇・24 スコットランド幻想曲

スコットランド幻想曲op.46はブルッフが1879年から1880年にかけて作曲した曲で正式な題名は「スコットランド民謡の旋律を自由に用いた、管弦楽とハープを伴ったヴァイオリンのための幻想曲」と言います。
サラサーテのために作曲されましたが、初演は作曲のアドバイスをもらったヨアヒムの独奏で行われました。
初演は好評でしたが、暫く演奏機会が減っていました。この作品が世界的に知られるようになったのはハイフェッツが1947年に世界初録音を行い愛奏するようになってからです。
序奏と4つの楽章から出来ています。
序奏は低音のコラール風の旋律から始まって物悲しテーマが独奏ヴァイオリンによって奏でられます。
第1楽章 序奏の最後のフェルマータの後すぐに始まります。前奏があり、スコットランド民謡「森を抜けて、若者よ」による主題が奏でられます。
第2楽章 舞曲風の生き生きとした楽章。バグパイプ風の五度の和音に乗って独奏ヴァイオリンが奏でるのが「粉まみれの粉屋」で、最後に第1楽章の主題が回想され、切れ目なく第3楽章へ進みます。
第3楽章 「ジョニーがいなくてがっかり」を元にした親しみやすいメロディによる緩徐楽章。
第4楽章 スコットランドの非公式な国歌のひとつ「スコットランドの民よ」を変形した主題と、抒情的な主題が華やかに展開されていきます。

2024年2月11日 (日)

2月11日 名曲100選 舞台芸術のための管弦楽曲篇・23 歌劇「イーゴリ公」序曲

ロシア五人組のひとりボロディンは中世ロシアの叙事詩「イーゴリ遠征物語」を題材に1185年のキエフ大公国のイーゴリ・スヴャトスラヴィチによる遊牧民ポロヴェッツ人(韃靼人)に対する遠征を描いたオペラを作曲しました。と言っても科学者としても有名で多忙なボロディンは、結局このオペラを完成することなく亡くなってしまい、リムスキー=コルサコフとグラズノフによって完成させたものです。
曲中の「ポロヴェッツ人の踊り」は非常に有名ですが、序曲はあまり知られていません。
数年前に、この序曲を演奏する機会がありました。実は、ボロディンの作品は「中央アジアの草原にて」と「ポロヴェッツ人の踊り」の演奏経験があって3曲目。前2曲はコントラバスは物凄く単調な曲。ポロヴェッツ人の踊りは、頭打ちのリズムと和音の根音の伸ばしばかりだし、中央アジアの草原にては私の経験したクラシック作品ではダントツの簡単さ。なので序曲も同じようなものだと高を括っていたのですが全然そんな事は無くて、難しいところも結構ありました。多分オーケストレーションはリムスキー=コルサコフかグラズノフのどちらかだったのでしょうね。
なかなか勇壮な曲で、もっと人気が出ても良さそうなんですが。

2024年2月10日 (土)

2月10日 名曲100選 映画音楽(邦画)篇・23 蘇る金狼のテーマ 

映画「蘇る金狼」は1979年に公開された、村川透監督の作品。くそ真面目で実直なサラリーマン朝倉哲也は、実は裏の顔を持つ野心家で、銃の扱いに長け、ボクシングジムで鍛錬を重ね、密かに会社の乗っ取りを企てていました。経理部長の愛人永井京子に近づき麻薬とセックスで彼女を篭絡して様々な情報を得ますが、政財界のフィクサー鈴本に知られると事となり、乗っ取りを断念し、強奪した株券を売り渡しその資金で京子と共に海外逃亡を図ります。朝倉に利用されただけで捨てられると勘違いした京子は、朝倉の腹を刺し、朝倉は咄嗟に京子を絞殺。致命傷によろめきながら国際便に搭乗した朝倉は静かに力尽きます。
原作は日本のハードボイルド小説の先駆者大藪春彦。大藪春彦には「野獣死すべし」などに登場する伊達邦彦というシリーズキャラがありますが、この作品の朝倉は単体のキャラになっています。
主題歌は「蘇る金狼のテーマ」で作詞浅野裕子、作曲ケーシー・ランキンで、歌は前野曜子が歌っていました。

2024年2月 9日 (金)

2月9日 名曲100選 器楽曲篇・23 へ調のメロディ

「へ調のメロディ」は、アントン・ルービンシュタインが1852年に作曲した「2つのメロディ」op.3の1曲目です。
甘美なメロディで、ルービンシュタインの作品中最も知られている曲です。もう1曲は変ロ長調ですが、あんまり聞きませんね。
譜面を見ると、2拍子のブンチャブンチャのリズムの中にメロディが紛れているという感じで、メロディラインがハッキリわからないし譜面通り演奏するだけでは伴奏はワンパターンで面白く無いのですが、一流の演奏者はアルペジオを交えたりしながら変化をつけて演奏しています。
チェロとピアノなどにアレンジされて演奏する事もあります。

2024年2月 8日 (木)

2月8日 名曲100選 海外のポップス篇・23 愛のセレブレイション

ロバータ・フラックは大学でクラシック音楽や声楽を学び、卒業後音楽教師やナイトクラブのピアノ奏者などをしながらキャリアを積み1969年32歳の時にアルバム「First Take」でデビューしました。
デビューアルバムに収録されていた「愛は面影の中に」が1971年11月公開のクリント・イーストウッド初監督映画「恐怖のメロディ」で使用され1972年1月にシングルカットされ大ヒット。Billboard年間チャートの1位となり第15回グラミー賞の最優秀レコード賞と最優秀楽曲賞を受賞しました。また、翌年には「やさしく歌って」が全米1位となりグラミー賞の前年受賞した2部門と最優秀女性ボーカルの3部門で受賞。2年連続の最優秀レコード賞は初めてで、その後U2が2001年、2002年に連続受賞したのが2例目でした。
「愛のセレブレイション」(Tonight, I Celebrate My Love)は1983年に発表されたロバータ・フラックとピーボ・ブライソンのデュエット曲。
Billboard16位を記録し、日本では複数のCMソングに使われました。

2024年2月 7日 (水)

2月7日 名曲100選 声楽曲篇・23 スターバト・マーテル(ドヴォルザーク)

ドヴォルザークの「スターバト・マーテル」op.58は1877年に完成しました。
ドヴォルザークは30歳頃にようやく名前を知られる作曲家として認知されるようになり、1873年にアルト歌手のアンナ・チェルマーコヴァーと結婚し翌年に長男が誕生し、その後数年間で3人の子供に恵まれました。1875年には交響曲第3番や第4番などで応募していたオーストリア政府奨学金の審査に合格し、これからという時に9月に誕生した長女が僅か2日後に死亡。これがきっかけとなって翌年「スターバト・マーテル」の作曲を思い立ちスケッチを仕上げました。しかし他の仕事が多忙でそのままになっていたところ、1877年8月に11か月だった次女が劇薬を誤飲して亡くなり、更に9月には3歳の長男も天然痘で亡くなり、わずかの間に3人の子供を失うという悲劇に見舞われました。
そこで、悲しみを乗り越えようとする意志から棚上げしていた「スターバト・マーテル」の作曲を再開し1877年11月に完成したわけです。
「スターバト・マーテル」は日本語訳で「悲しみの聖母」と訳されるように、わが子イエスが磔刑に処された際十字架の傍らに立っていたマリアが受けた悲しみを思う内容の曲で、ドヴォルザークの他、ヴィヴァルディ、ペルゴレージ、ハイドン、ロッシーニ、シマノフスキ、プーランクなど様々な時代の様々な作曲家によって作曲されています。
ドヴォルザークのこの曲は、全10曲から構成されている75分程度の曲です。編成はソプラノ、アルト、テノール、バスの独唱と混声合唱、2管編成のオーケストラとオルガンです。

2024年2月 6日 (火)

2月6日 名曲100選 J-pop、歌謡曲篇・23 ひまわり娘

今日は、1970年代のコッテコテのアイドル曲を1曲。
伊藤咲子の「ひまわり娘」です。
1973年日本テレビの「スター誕生!」で優勝した伊藤咲子が1974年に発売したデビュー曲。作詞は阿久悠、作曲はイスラエル人のシュキ・レヴィ。
伊藤咲子は当時のアイドルの中ではキュートという感じではありませんでしたが、何だか元気になる雰囲気を持っている歌手でした。歌は当時のアイドル歌手の中では抜群に上手でしたね。残念ながら作曲者が日本人では無かったので、レコード大賞の新人賞にはノミネートすらしてもらえませんでしたが・・・
素直な愛情を歌った歌で、彼女のキャラにぴったりの歌でした。

2024年2月 5日 (月)

2月5日 名曲100選 協奏曲篇・23 ヴァイオリンとチェロのための協奏曲(ブラームス)

ブラームスのヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲イ短調op.102は1887年に作曲されました。
ブラームスが作曲した最後の管弦楽作品で、独奏者にとっては非常に難曲として知られています。
元々は友人のチェリスト ロベルト・ハウスマンの依頼でチェロ協奏曲を構想していたものをヴァイオリンとチェロに変更してヴァイオリニストのヨーゼル・ヨアヒムの助言も合わせて作曲されたものです。
元々数十年来の友人だったブラームスとヨアヒムは、当時は仲たがいをしていて、その和解のためにヴァイオリンも合わせた作品に変更したという説もあるようですが、真偽のほどは不明です。
全3楽章からなる曲で、急緩急の古典的な構成になっています。
この曲、1回演奏したことがあるのですが、個人的にはイマイチ印象が薄くて・・というか私の中ではブラームスの協奏曲はヴァイオリン協奏曲以外印象に残っていないので、細かい楽章解説などは止めておきますが、とにかく特にチェロにとっては難曲中の難曲だったように覚えています。

2024年2月 4日 (日)

2月4日 名曲100選 舞台芸術のための管弦楽曲篇・22 ラコッツィ行進曲

ベルリオーズの劇的物語「ファウストの劫罰」はゲーテの「ファウスト」から着想を得てベルリオーズなどが台本を書いた作品です。
従来は演奏会形式で行われていましたが、昨今は欧米ではオペラ形式で演奏される事も増えてきたそうです。
この中では、歌が無いオーケストラのみの曲の中で「ラコッツィ行進曲」、「妖精の踊り」と「鬼火のメヌエット」が特に有名で単独でも演奏されます。
「ラコッツィ行進曲」は実際はベルリオーズのオリジナルではなく、作曲者不詳の17世紀末期のハンガリー民謡で、ベルリオーズがファウストの劫罰に引用して知られるようになった曲です。
ファンファーレの後、ラコッツィ行進曲のメロディが始まります。

2024年2月 3日 (土)

2月3日 名曲100選 映画音楽(邦画) 篇・22 最愛

「最愛」は映画「容疑者Xの献身」の主題歌です。
「容疑者Xの献身」は、東野圭吾原作の推理小説で、ガリレオシリーズの第3弾であり初の長編小説。2003年から「オール讀物」に連載され2005年に文藝春秋から出版されました。
第6回本格ミステリ大賞、第134回直木賞を受賞し、本格ミステリ・ベスト10 2006、このミステリーがすごい!2006、2005年週刊文春ミステリベスト10で1位を獲得し、5冠と称される傑作です。また、東野圭吾作品の読者アンケートなどでは、殆どの企画で第1位となっています。
映画化は2008年10月。テレビドラマの「ガリレオシリーズ」と同じキャスト・スタッフで作られています。
主題歌は、ガリレオこと物理学者湯川学(福山雅治)とのコンビで謎を解いていく刑事内海薫訳の柴咲コウがKOH+名義で歌った「最愛」です。

2024年2月 2日 (金)

2月2日 名曲100選 器楽曲篇・22 ため息

リストのピアノ曲「ため息」は、3つの演奏会用練習曲S.144の3曲目の曲です。
「悲しみ」「軽やかさ」「ため息」の3曲で、練習曲とは言っても、機械的な技巧のみを要求するのではなく、甘美な詩情に溢れた曲集で、演奏会などでも好んで演奏されます。
「ため息」(Un Sospiro)はアルペジオと両手で旋律を歌い継いでいく練習曲で、後半にはタールベルクの3本の手(19世紀のピアニスト・作曲家のジギスモント・タールベルクが用いたピアノ技法。右手・左手の単独演奏に加え両手の主に親指を組み合わせて3本の手があるかのような演奏を行う技法)が用いられている。

2024年2月 1日 (木)

2月1日 名曲100選 海外のポップス篇・22 渚の想い出

「渚の想い出」(Tous Les Bateaux, Tous Les Oiseux)は、フランスのシャンソン歌手ミシェル・ポルナレフが1969年に発売した曲です。
日本では1971年に「シェリーは口づけ」でブレイクし実質的な日本デビューとなり、その後「哀しみの終わるとき」「愛の願い」が順調にヒットを重ねて1972年に発売されたのが「渚の想い出」です。
冒頭に、波の音が収録されているために、こういうタイトルになったのでしょうが、タイトルを直訳すると「すべての舟、すべての鳥」です。歌詞は愛する人にすべての舟、すべての鳥、すべての太陽、全てのバラ・・・というようにあらゆるものを君に捧げるというラブ・ソング。想い出でも何でもありません。。。まあ、冒頭の海の雰囲気も内容とは関係なくて紛らわしいですが、海鳥の声や船の汽笛が聞こえるので全く意味が無いわけでもありませんが・・・

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