1月22日 名曲100選 協奏曲篇・21 ヴァイオリン協奏曲(ドヴォルザーク)
ドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲イ短調op.53は1879年、ヴァイオリンの名手ヨアヒムのために作曲されたものです。
ヨアヒムは19世紀後半に活躍したヴァイオリン奏者でハンガリーで生まれ、5歳からヴァイオリンのレッスンを受けその後ウィーン音楽院で修業をし12歳になるとライプツィヒでメンデルスゾーンに師事し、15歳でロンドンでの演奏で成功を収めました。17歳から2年間はゲヴァントハウス管弦楽団に在籍し、その後ヴァイマルでコンサートマスターに就任しリスト、ワーグナーと知り合いましたが、ワーグナーらの音楽と歯車が合わずハノーファーへ移ってシューマン、ブラームスなどと親しくなりました。
ヨアヒムのために作曲されたり、ヨアヒムの助言によって完成したヴァイオリン曲は非常に多く、ブラームスのヴァイオリン協奏曲、ヴァイオリンとチェロのための協奏曲、ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番、シューマンのヴァイオリン協奏曲など名曲の数々があります。
ドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲をヨアヒムはお気に召さなかったのか、一度も演奏する事はありませんでした。
古典的な3楽章構成で、チェロ協奏曲ほどでは無いですがボヘミアの郷愁を感じさせる第1楽章、非常に美しく静謐な第2楽章、民族舞曲を感じさせる第3楽章と、ドヴォルザークらしさを感じさせる曲です。
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