12月20日 名曲100選 声楽曲篇・16 スターバト・マーテル
ロッシーニの「スターバト・マーテル」は1841年に完成されました。
ロッシーニは歌劇の作曲家として一世を風靡している中、1829年37歳の時にに「ウィリアム・テル」を作曲した後オペラ界からの引退を表明し以降は細々と作曲家としての活動をしながら美食家として名を馳せていました。
「スターバト・マーテル」は引退後の数少ない作品のひとつであり、その代表的な作品です。
1831年友人の銀行家アグアドの友人であるスペインの聖職者からの依頼がありましたが、当時はペルゴレージの「スターバト・マーテル」の人気が高くあまり乗り気ではなく、6曲のみを作曲して残りを他の作曲家に代作させて1833年に初演されました。
依頼者の死後、出版されたもののその半分が自作でない事を気にしたロッシーニは全曲完成を決断し1841年に完成させたわけです。
「スターバト・マーテル」は13世紀フランシスコ会で生まれたカトリック教会の聖歌のひとつで、作詩者は不詳。日本では「悲しみの聖母」と略され、わが子イエスが磔刑に処された後、十字架の傍らに立っていた母マリアが受けた悲しみを思う内容で、パレストリーナ、ヴィヴァルディ、ハイドン、ドヴォルザークなど多くの作曲家が取り上げています。
ロッシーニの「スターバト・マーテル」は10曲からなる曲で、ロッシーニらしい旋律の美しさが際立つ作品です。
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