12月11日 名曲100選 協奏曲篇・15 クラリネット協奏曲第1番(ウェーバー)
ウェーバーのクラリネット協奏曲第1番へ短調op.73は、1811年に作曲されました。
ウェーバーは、クラリネットの作品をいくつか作曲しています。協奏曲を3曲、クラリネット五重奏曲とクラリネットとピアノのための協奏的大二重奏曲が代表作です。この内、二重奏曲を除く曲は全て、当時ミュンヘン宮廷管弦楽団のクラリネット奏者ベールマンのために作曲されたものです。
このベールマンは余程の名手だったのか、メンデルスゾーンも彼のためにクラリネットとバセットホルンのためのコンツェルトシュテュックという曲を2曲作曲しています。
クラリネット協奏曲第1番は、1811年4月に初演されたクラリネット小協奏曲を聴いて感動したバイエルン国王マクシミリア1世の依頼で即座に作曲されたもので、初演は1811年6月。当分の間ベールマンに独占演奏権を与えたため出版は1822年と10年以上も後の事になりました。
演奏時間25分ほどの3楽章の曲。第1楽章はドラマティックな序奏から始まり、クラリネットによって演奏される第1主題によって主部に入っていく動きの激しい楽章です。
第2楽章は緩徐楽章。中音域の甘い音色のクラリネットの協奏曲では、この緩徐楽章がどの曲でも素晴らしいですね。
第3楽章は軽快なロンド。クラリネットの機動力を活かした躍動的な楽章です。
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