11月27日 名曲100選 協奏曲篇・13 ラ・チ・ダレム変奏曲
ショパンの「ラ・チ・ダレム変奏曲」(正式名称 モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」の「お手をどうぞ」による変奏曲)変ロ長調op.2は、1827年、ショパンが初めて作曲した管弦楽付きの作品として完成しました。
1829年8月11日にウィーンでショパン自身のピアノで初演され、あっという間に人気曲となりました。この曲を知ったシューマンが「新音楽時報」で「諸君、帽子を脱ぎたまえ!天才だ」と絶賛した事は知られています。
編成はホルン以外の金管楽器を欠く2管編成と独奏ピアノ、弦五部。
「お手をどうぞ」はモーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」第1幕第3場のドン・ジョヴァンニとツェルリーナの二重唱「お手をどうぞ」(La cidarem la mano)を主題とした6つの変奏からなる曲。
長い序奏は主題の動機を用いたチェロからはじまり、ピアノの装飾的な音に受け継がれ、ピアノの短いカデンツァのあと、ピアノソロによって主題が提示されます。
第1変奏は3連符、第2変奏は32分音符で表現されていきます。第3変奏はピアノのみで、第4変奏は跳躍音型、第5変奏は Adagioのゆったりとしたテンポの変奏です、第6変奏は華やかなポロネーズになります。
この「お手をどうぞ」は多くの作曲家が好んで変奏曲などに使っている素材です。ベートーヴェンの「オーボエ2本、イングリッシュホルンのための12の変奏曲」、パガニーに「お手をどうぞによる小変奏曲」、リストの「ドン・ジョヴァンニの回想」などが有名なところです。
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