9月6日 名曲100選 声楽曲篇・1 魔王
今日から毎週水曜日は、名曲100選 声楽曲篇です。
声楽曲は、ドイツ・リートなどの歌曲や合唱曲(オペラなどの舞台作品の合唱曲は除く)、カンタータ、ミサ曲などの宗教曲です。
そのために、わずか1~2分程度のものから1時間を超えるものまで、結構バラバラです。
1曲目は、シューベルトの歌曲「魔王」op.1 D.328です。作品番号1ですが、出版された最初の曲という事で初めて作曲されたわけではありません。
シューベルト18歳の作品で、この曲を聴くとシューベルトも天才だという事がわかると思います。
ゲーテの詩を歌曲としたもので、夜中に高熱を出した息子を抱いて医者めざして父親が馬を飛ばします。息子はうなされ魔王がいると父親に訴えますが、父親は、ただの霧だと言って息子を慰めます。息子の声は次第に甲高くなり、魔王が甘い言葉で誘うが、父親は枯葉の音だと慰めますが息子の容態は次第に悪化し馬を急がせ、ようやく医者の元にたどり着きますが、息子は既に腕の中で息絶えていました。
この曲はバリトンかバスの歌手が歌うものですが、難しい点は、ひとりで子供、父親、魔王とナレーションの4つの声を演じわけること。しかも次第に緊迫感が増していく中、子供は緊張感を高め、魔王は甘い声で誘い、父親は子供を安心させようとするという場面場面も演じ分けなければならない点でしょう。それに合わせて伴奏のピアノも高い表現力が必要な曲です。
オーケストラ伴奏用の編曲もリストやレーガーなどが手掛けています。
« 9月5日 名曲100選 J-pop、歌謡曲篇・1 もう少し | トップページ | 9月7日 名曲100選 海外のポップス篇・1 スーパースター »
« 9月5日 名曲100選 J-pop、歌謡曲篇・1 もう少し | トップページ | 9月7日 名曲100選 海外のポップス篇・1 スーパースター »
コメント