8月18日 名曲100選 室内楽曲篇・99 弦楽四重奏曲第2番(ボロディン)
ボロディンの弦楽四重奏曲第2番ニ長調は1881年に作曲されました。
ボロディンが妻のエカテリーナに愛を告白した20周年の記念として夫人に献呈されました。
化学者、医者としても活躍していたボロディンは、その忙しさから自ら「日曜作曲家」と称する程作曲に関しては遅筆として有名でした。
歌劇「イゴーリ公」は1869年から書き始め1987年で亡くなった時点ではまだ未完でしたし、交響曲第1番は6年、第2番は7年と大作の完成には長い期間を要していますが、この弦楽四重奏曲第2番は、完成目標の期限があったからか1年で書き上げました。
この曲が知られるようになった最大の要因は第3楽章のノクターンの存在です。とても美しいメロディのロマンティックな楽章ですが、この曲全体が美しいメロディに溢れていますので、是非全曲を聞いてもらいたいものです。
第1楽章は冒頭からいきなり民俗的な美しいメロディの第1主題が登場します。第2主題は速めのテンポでやや活発になりますが、透明感は失われません。
第2楽章はスケルツォ楽章ですが、三部形式ではなくソナタ形式になっています。
第3楽章はノクターン。三部形式、ソナタ形式に変奏曲が折衷された楽章です。弦楽合奏や、管弦楽など様々な形式に編曲されています。第2主題は動きが速くなって提示されますが、直ぐに第1主題が絡んで来ます。
第4楽章は、打って変わって途切れ途切れに第1主題の断片がゆっくりと演奏される序奏に続いて、テンポを速めて主部に入ります。この楽章は断片の組み合わせや展開を楽しみながら、最後はテンポを緩めながらコーダを演奏します。
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