8月17日 名曲100選 海外のロック篇・99 ローズ
100選の海外のロック篇も残すところ2曲。ラス前に選んだのは、ベット・ミドラーの「ローズ」です。
ベット・ミドラーはホノルル出身のロック歌手。1972年に「アメリカが生んだ最後のシンガー/ベット・ミドラー・デビュー」という大仰なタイトルのアルバムでデビューし全米9位のヒットを記録。デビュー・シングルの「踊ろよベイビー」は全米17位、セカンド・シングルはアンドリュー・シスターズのリメイク「ブギ・ウギ・ビューグル・ボーイ」で全米8位になり順調なデビューを飾り、グラミー賞の最優秀新人賞を受賞しました。
元々演劇を学んで舞台女優を目指していた彼女は、シリアスもコメディもこなせる女優として現在も活躍していますが、その最初となったのが1979年の映画「ローズ」の主役でした。
「ローズ」は早逝のロックシンガージャニス・ジョプリンをモデルにした映画。ベトナム戦争中の60年代アメリカを舞台に、酒と麻薬に溺れながらも歌い続けた女性ロック・シンガー「ローズ」の愛と激情の人生を描いています。
主題曲の「ローズ」はカリフォルニア出身の女性シンガー・ソングライター アマンダ・マクブルームの作詞作曲で、当時のプロデューサーたちはこの曲を「退屈」だとか、「讃美歌であってロックンロールではない」と考えて却下しましたが、この映画の音楽担当であり、ジャニス・ジョプリンのプロデューサーでもあったポール・ロスチャイルドはこの曲を強く推し、最終的に主演のベット・ミドラーが気に入って採用されました。
この作品で、ベット・ミドラーはグラミー賞最優秀女性ポップ・ボーカル・パフォーマンスを受賞。作者のマクブルームもゴールデングローブ賞の主題歌賞を受賞しました。
カバーもジュディ・コリンズ、ナナ・ムスーリ、ボニー・タイラー他日本人によるカバーも大変に多い曲で、1991年にはジブリ映画「おもひでぽろぽろ」の主題歌として監督の高畑勲が訳詞をした「愛は花、君はその種子」を都はるみが歌ってカバーし、そのカバーも数多くあります。
曲は静かに始まり、徐々にテンションを上げてクライマックスを迎え、最後はまた静かに終わります。
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