8月12日 名曲100選 映画音楽(洋画)篇・98 風と共に去りぬ
「風と共に去りぬ」(Gone with the Wind)は1936年に出版されたマーガレット・ミッチェルの長編時代小説を原作とした南北戦争の時代を描いた超大作。映画の公開は1939年、上演時間は3時間42分にもなる大作でした。
奴隷制が残るアメリカ南部のジョージア州タラの農園主の娘スカーレット・オハラの波乱の半生を描いた作品です。
最愛の男性アシュレーが従姉妹のメラニーと結婚し、その当てつけでメラニーの弟チャールズと結婚するも、結婚2カ月で長男ウェードを残し病死。息子を連れて移住したアトランタで野心家のレット・バトラーと再会するが南北戦争が激化し北軍によってアトランタも陥落目前となりレットは南軍に従軍してしまいます。故郷のタラの農場を守るための税金にも窮し、金の工面のため妹の恋人フランクを奪って結婚するもフランクは殺されてしまいます。やがてスカーレットはレットと三度目の結婚をし娘ポニーを出産し、レットもポニーを溺愛しますが、落馬して死んでしまい二人の最後の絆が断たれ、レットは家を出て行ってしまいます。
親友のメラニーも病死し、スカーレットは自分がレットを本当に愛していた事を知りますが、レットはスカーレットを追う事に疲れ切ってしまい故郷のチャールストンに帰ってしまいます。孤独になったスカーレットは明日に希望を託し絶望の中から一歩踏み出します。
スカーレットを演じたのはビビアン・リー、レットはクラーク・ゲーブル、メライーはオリヴィア・デ・ハヴィランドが演じ、監督はヴィクター・フレミング。音楽はマックス・スタイナーが担当しました。アカデミー賞は作品賞、監督賞、主演女優賞、助演女優賞(オハラ家の奴隷でスカーレットの乳母。黒人俳優初のアカデミー賞受賞) など主要8部門や特別賞など合計11部門を受賞しました。
私は勿論映画公開の時は生まれていませんでしたが1972年2月11日世界初のシネラマ方式でのリバイバル・ロードショーを新宿ミラノ座で見ました。何で日にちまで覚えているかというと、2月6日に札幌オリンピックで金銀銅独占した70m級(当時はノーマルヒルとかラージヒルとは言わなかった)ジャンプを受けて、90m級ジャンプが実施された日。ラジオ持参で映画を見たために覚えているわけです。90m級では笠谷が7位に入賞しただけでしたが。
話を元に戻しますが、「風と共に去りぬ」の「タラのテーマ」は映画史に残る名曲のひとつだと思います。後半コーラスでディキシーランドのメロディが入りますが、これも素晴らしい。アカデミー作曲賞は「オズの魔法使い」のハーバート・ストサートが受賞しています。
AFI(America Film Institute)が2005年に選出したアメリカ映画のランキングでは「スター・ウォーズ」に次ぐ2位、2009年映画音楽誕生100年を記念してハリウッド・レポーター誌が映画音楽作曲家と関係者の投票で選定した「オールタイム映画音楽ベスト100」では8位など高い人気を保っています。もっとも、映画も上記のAFI ランキングでは第4位と映画自体も高人気です。
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