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2023年8月 6日 (日)

8月6日 名曲100選 管弦楽曲篇・97 レ・プレリュード

古典派における交響曲は絶対音楽として作曲されたものが殆どでしたが、ベルリオーズは幻想交響曲で標題交響曲を成立させ、フランクが「人、山の上で聞きし事」で具体的な表現をする管弦楽曲を世に出しました。
リストは、これらの動きを更に進めて、詩的或いは絵画的な内容を表現する管弦楽曲のジャンルとして新たに交響詩の名前を付けて作品を世に出しました。交響詩は、その後スメタナ、ドヴォルザーク、サン=サーンス、リヒャルト・シュトラウス、シベリウス、レスピーギなど多くの作曲家によって作曲されるようになりました。
リストは、フランクが作曲したユゴーの詩集から取られた「人、山の上で聞きし事」を交響詩第1作目として作曲、さらにゲーテの戯曲「タッソー」を元に「タッソー、悲劇と勝利」を作曲しました。
3作目が交響詩第3番「前奏曲(レ・プレリュード)」S.97で、原曲は男声合唱「四代元素」の序曲として、合唱曲に使われた主題を用いて作曲もので、これを改訂してラマルティーヌの詩「詩的瞑想録」を再構築して標題として付加したもので「人生は死への前奏曲」という考えに基づき、リストの人生観が歌いあげられたものです。
曲は2つの主題を用いた緩-急-緩-急の4部構成。第1部は低音楽器が死へと向かう人生の始まりを暗示する主題、次いでホルンが愛を歌う第2主題を奏して、変奏されていきます。第2部は人生の嵐が描かれ、激しい嵐に金管楽器のファンファーレを加えてクライマックスを迎えます。第3部は嵐の後の慰めの音楽でホルンの穏やかな旋律によって静かで平和な田園生活が描かれます。第4部は運命に果敢に挑戦する行進曲。冒頭の主題から変奏された全合奏の勇ましいマーチへ発展し、最後は速度を落として、死の主題が形を変えて高らかに奏され華々しく曲を閉じます。
実のところ、この曲と私の出会いは、伊丹十三監督の映画「タンポポ」。メイキング画像で伊丹監督がこの曲を使った経緯を語っていて、それが印象に残って好きになった曲です。

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