5月21日 名曲100選 管弦楽曲篇・86 弦楽セレナード(ドヴォルザーク)
ドヴォルザークの弦楽セレナード ホ長調op.22は、ドヴォルザークが33歳の1875年に作曲されました。
チャイコフスキーの弦楽セレナードと並び賞せられる作品で、チャイコフスキーの作品同様終楽章のコーダに第1楽章の旋律が回帰されるという共通点はありますが、チャイコフスキーの作品ほど派手なメロディを持つ作品ではなく、どちらかと言えば渋い哀愁が漂う曲になっています。
5つの楽章から構成され、ソナタ形式の終楽章以外が三部形式になっています。
第1楽章 第2ヴァイオリンとチェロの掛け合うような主題から始まります。この主題は最終楽章にも登場します。中間部は付点のリズムの舞曲風の主題です。
第2楽章 嬰ハ短調のワルツです。中間部は変ニ長調の明るい曲調のワルツになります。
第3楽章 スケルツォ。2拍子の快活なスケルツォです。トリオは伸びやかな雰囲気の曲想で、後半にスケルツォ主題が回帰され、再度スケルツォに戻ります。
第4楽章 緩徐楽章。流れるような甘美な旋律で始まります。中間部は勢いが増すような雰囲気が出ますが長くは続かず穏やかに進んでいきます。
第5楽章 快活なフィナーレ。厳しい雰囲気を持つ導入部の後快速の主題が展開されます。第2主題は緩やかな旋律。第3主題はカノン風に呈示されます。第1楽章の主題が回想され、静かに終わるように見せかけられますが、急にプレストの急速なコーダに入ります。
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