5月29日 名曲100選 交響曲篇・88 交響曲第2番(ラフマニノフ)
ラフマニノフの交響曲第2番ホ短調op.27は、1907年に作曲されました。
ラフマニノフは1897年の交響曲第1番の初演の失敗により精神的に大きなダメージを受けました。それはラフマニノフの作品自体というよりも初演を指揮したグラズノフの無理解とオーケストラの放漫な演奏にあったようですが、いずれにしても暫くの間、作品の数は激減しました。有名な精神科医ダーリ博士の治療によって快方に向かい、1901年にピアノ協奏曲第2番を作曲し大成功を収め、作曲家として復活の狼煙を上げました。
やがて1902年に結婚して、2人の娘を授かったラフマニノフが満を持して作曲したのが、交響曲第2番です。
非常に大きな編成と長大な曲で、ロシアの交響曲特有のドラマティックかつ抒情豊かな曲になっています。
第1楽章 長い序奏つきのソナタ形式。非常に陰鬱な序奏から始まりますが、この序奏には全曲に影響を及ぼし重要な動機が含まれています。序奏がクライマックスを迎えた後イングリッシュ・ホルンが冒頭動機に基づくメロディを吹いて主部へ入っていきます。主部も緊張感に溢れる音楽で始まりますが第2主題は抒情的な柔らかい音楽になっています。
第2楽章 複合三部形式のスケルツォ。スケルツォ主題は「怒りの日」に由来する主題で、やがて柔らかいメロディのBパートに入ります。中間部はシンバルの強打を合図に始まります。
第3楽章 非常にロマンティックな楽章。ロック歌手のエリック・カルメンがこの楽章の第1主題を元に「恋にノータッチ」を作りました。
第4楽章 非常に活発な楽章ですが、開放感のある明るい楽章です。
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