5月12日 名曲100選 室内楽曲篇・85 弦楽四重奏曲第77番「皇帝」
ハイドンの弦楽四重奏曲第77番ハ長調op.76-3、Hob.Ⅲ:77は1797年に作曲されています。
30年ほど務めたエステルハージ家の楽団長を当主の死亡で解雇されイギリスへ旅立ったハイドンが、イギリス人たちが口ずさむイギリス国歌を聞いて感銘を受けました。当時故国のオーストリアはナポレオンの侵略に脅かされており、ハイドンは故郷の存続を願い人々にオーストリア人としての誇りを取り戻させるためにオーストリア国歌制定を提唱し、作曲に取り掛かりました。
こと時作曲した旋律を弦楽四重奏曲に取り込んだのが、この第77番の弦楽四重奏曲です。
第1楽章 ソナタ形式。G-E-F-D-Cという音型から始まりますが、これは Gott erhalte Franz den Kaiser(神よ皇帝フランツを守り給え)の単語の頭文字を取ったものです。
第2楽章 現在もドイツ国家となっているオーストリアの祝歌による変奏曲。主題と4つの変奏曲からできています。
第3楽章 メヌエット 優雅な舞曲です。
第4楽章 フィナーレ ハ短調から始まる闊達な楽章です。
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