4月10日 名曲100選 交響曲篇・81 交響曲第4番(アイヴズ)
アイヴズの交響曲第4番は1916年に作曲されました。基本的には3管編成ですが、トランペット6本、連弾のピアノ1台、独奏のピアノ1台、四部音(通常の半音の更に半分の音程が出る)ピアノ、チェレスタ、オルガン、エーテル・オルガンといった多彩な鍵盤楽器、大規模な打楽器群、混声合唱、独奏ヴァイオリン4本、独奏ヴィオラ、ハープ2本、弦は6部、舞台裏の合唱などかなりの大規模の編成になっていますので、滅多に演奏される事はありません。楽章は4つですが調性は無く、讃美歌の引用が多いのが特徴です。特に「主よみもとに」が第1楽章と終楽章に引用されて柱になっていますが、第2楽章では「埴生の宿」や「ジョージア行進曲」「藁の中の七面鳥」「草競馬」、モーツァルトのクラリネット五重奏曲などが引用されています。
第1楽章冒頭からピアノと低弦によって奏されるのが主題です。その後「夜を守る友よ」による合唱に入ります。
第2楽章は静けさとけたたましさが交互に現れる楽章です。上記引用も気をつけて聞かないと喧騒の中で気がつかない事もあります。
第3楽章はチェロによって「きたのはてなる」の旋律が提示され、フーガや対位法が展開されます。
第4楽章は打楽器が刻むリズムの中コントラバスが「主よみもとに」の後半の主題が提示され、オーケストラは徐々に幅と厚みを増していきます。後半にはエーテル・オルガン(鍵盤ハーモニウム)という電子楽器が使われていますが、この楽器は作曲当時は存在しておらず後日の改訂と思われます。そのため実際にはオンド・マルトノを使用する事が通常のようです。
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