4月21日 名曲100選 室内楽曲篇・82 ピアノ三重奏曲第1番(サン=サーンス)
サン=サーンスのピアノ三重奏曲第1番ヘ長調op.18は1863年に作曲されています。
当時フランスではオペラやバレエなどの舞台音楽以外に関心が向けられることがなく、ピアノ三重奏の過去作品も殆ど存在しておらず、後にフランスの音楽界に器楽による作品や作曲家にも陽が当たるようにという考えで国民音楽協会を設立する事になるサン=サーンスの器楽曲への挑戦のひとつと言えるでしょう。
伝統的な4つの楽章から出来ています。
第1楽章は主題が1つしかないソナタ形式ですが、非常に闊達な舞踏的な主題がチェロで提示され、ヴァイオリン、ピアノへと受け継がれています。終始活発さを失わず、長いコーダも勢いよく終わります。
第2楽章はロンド形式の緩徐楽章。フランスの山岳地方の民謡に触発されたと言われている複付点のリズムを持った旋律です。
第3楽章はスケルツォ。トリオを2つ持つとても楽し気な楽章です。
第4楽章はピアノの流麗な伴奏の上で弦楽器がたっぷりと歌う冒頭からはじまるソナタ形式の楽章です。最後は次第に加速してモルト・アレグロに達し勢いよく終わります。
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