5月1日 名曲100選 交響曲篇・84 交響曲第8番(ブルックナー)
ブルックナーの交響曲第8番ハ短調は1887年に完成しています。
私は、特にブルックナーが好きというわけでは無いので、ブルックナーの版の問題については殆ど知識がありませんので、版による違いがわかっているわけでは無いのですが、この第8番は特に版による違いが大きいようですが、ややこしいのでそこには言及しないことにします。
ただ、この曲は初稿は敬愛している指揮者ヘルマン・レヴィに総譜を見せたところ、演奏不能と返されて改訂され初演もこの1890年・第2稿によって行われたため、現在でも初稿が演奏される事は多くは無いようです。
編成は3管編成でホルンが8本という大きなもので演奏時間も80分から90分程度の長大な曲です。
第1楽章は、低弦による重苦しい主題から始まります。途中長調に転調したり、コーダ直前では金管楽器によってクライマックスが築かれますが最後は消え入るように終わり、全体的な重苦しい雰囲気は変わりません。(第1稿では力強く終わります)
第2楽章はスケルツォ。「野人が田舎を夢見る」という長大なトリオを持っていますが、スケルツォはしつこいぐらいの同じようなメロディが繰り返されます。
第3楽章は緩徐楽章。荘重にと書かれているように厳かな雰囲気のする楽章です。この曲で最も長い楽章になっています。
第4楽章は弦楽器が前打音つきの四分音符の連打をする中から金管のコラールとトランペットのファンファーレが奏されます。全てが重苦しさから解放された感じがする楽章です。でも、この楽章わざわざ重たいテンポで演奏する指揮者もいますね。どっちが良いかはその時の気分次第かな。
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