2月12日 名曲100選 管弦楽曲篇・73 ラ・ヴァルス
「ラ・ヴァルス」は、ラヴェルが作曲した舞踏詩です。
ヨハン・シュトラウス二世へのオマージュとして作曲されたものです。
ラヴェルは初版に「渦巻く雲の中からワルツを踊る男女がかすかに浮かび上がってくる。雲が次第に晴れるとA部において渦巻く群衆で埋め尽くされたダンス会場が現れ、その光景が少しずつ描かれていく。B部のフォルティッシモでシャンデリアの光がさんざめく。1855年ごろのオーストリア宮廷が舞台である」と書いています。
冒頭に低弦のトレモロで渦巻く雲の混沌とした様子が表現され、次第にワルツが顔を出していきます。そしてワルツらしい雰囲気が積み重なっていきますがやがてそのリズムが崩れ出し、テンポは乱れ転調を繰り返し、リズムは破壊されます。冒頭の主題が変形されて再現されたのち、無理矢理終止を迎えます。
演奏時間はわずか12分ほどですが、その間にウィーンの良き時代に全盛期を迎えたワルツの黎明から終焉もあらわした曲になっています。
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