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2023年2月13日 (月)

2月13日 名曲100選 交響曲篇・74 交響曲第3番(ブラームス)

ブラームスの交響曲第3番ヘ長調op.90は、1883年に作曲されています。ブラームスの交響曲の中ではちょっと特異な存在の曲だと思います。
冒頭は管楽器の3つの和音から始まります。1つ目と3つ目はヘ長調の主和音なのですが、2つ目がFdim7という減七和音を使っています。交響曲第3番は、「ファラ♭ファ」という音がモットーとして使われていますが、それをこのような和音の形で活かすというのはブラームスの天才的なところでしょう。
また、第3番の交響曲は唯一スケルツォ楽章を持ちません。これも他の交響曲と比べて特異なところでしょう。アマチュア・オーケストラの世界ではこの第3番がブラームスの交響曲の中で最も取っつきにくい曲と言われています。基本的には新古典主義と言われるブラームスの音楽なので、全く新しい音楽では無いのですが、でも古典的とも言い難い半端な感じがそう感じさせるのかもしれません。またすべての楽章が静かに幕を閉じるのも特徴のひとつです。
第1楽章は上記のモットーから始まり、第3小節目にいきなり第1主題が始まります。ブラームスは第1番の交響曲だけ第1楽章に長い序奏を使っていますが、第2番は基本動機が序奏として1小節だけ、第4番はいきなり主題から始まるので、まあ珍しいパターンではありません。第2主題はクラリネットによって提示される伸びやかなメロディです。最後は第1主題が消えるように出てきて終わります。
第2楽章は自由な三部形式または自由なソナタ形式の緩徐楽章。ブラームス屈指ののどかな緩徐楽章。第2主題はコラール風の音楽。再現部に第1主題しか出てこないので三部形式と見ることもできるわけです。その場合第2主題は中間部と見られます。
第3楽章は、スケルツォではなくて歌のような楽章です。映画「さよならをもう一度」のテーマ曲として使われ有名になった楽章です。チェロによって歌われる主題は、その後も歌詞をつけて歌われたりしています。平原綾香の「ブラームスの恋」もそうですね。
第4楽章は自由なソナタ形式の曲。第3楽章から打って変わって静かですが厳しいメロディから始まります。やがてコラール風の三連符を多用した合奏から急に激しい音楽に変わります。第2主題はチェロとホルンによって提示される三連符を用いたメロディ。展開部と再現部は区別がつきにくいのですが、第1主題が中心的に使われます。
最後は第1楽章の第1主題が静かに回想され曲を閉じます。が、この最後の部分、楽譜を見ても第1主題のメロディが存在していないように見えます。実は、弦楽器のトレモロで演奏されているんです。下の第1ヴァイオリンの譜面がメロディになって聞こえます。
Brah3

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