2月19日 名曲100選 管弦楽曲篇・74 呪われた狩人
呪われた狩人FWV44は、セザール・フランクが1882年に作曲した交響詩です。
18世紀ドイツの詩人ビュルガーのバラードに基づくもので、聖なる日に教会のミサにも出席せず、狩りに出かけた伯爵が神の怒りを買って、永劫に呪われ、永遠に狩りを続けなければならなくなるというストーリーです。
冒頭は角笛による狩を表す音型が続きます。続いてミサを表す敬虔な音楽が奏でられますが、それも狩の角笛に搔き消されます。馬は走り出しますがそこに神の怒りが下されます。伯爵へ容赦なく下される神の鉄槌、神の怒りに追いまくられ伯爵は狩を止めることができません。ここの音楽はデュカスの「魔法使いの弟子」に雰囲気が似ていますね。教会の鐘が鳴り響く中、悲劇的な終わりを告げます。
フランクはベルギー出身の音楽家ですがフランスに移住して当時舞台音楽全盛時代だったフランスで、器楽曲の復興を目指してサン=サーンスやフォーレらとフランス国民音楽協会の設立に加わって、多くの作曲家を育てました。彼の弟子はダンディ、ショーソン、ピエルネ、デュパルクなどでフランキストと呼ばれ、印象主義音楽と対抗する勢力になっています。音楽的にはワーグナーの影響が強く出ています。
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