2月26日 名曲100選 管弦楽曲篇・75 モーツァルティアーナ
チャイコフスキーは4曲の管弦楽のための組曲を作曲しています。その中で唯一表題を持っているのが組曲第4番「モーツァルティアーナ」ト長調op.61です。
この曲はモーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」初演100周年を記念して1887年に作曲した4曲からなる作品です。すべての曲がモーツァルトのピアノ曲をそのまま題材にした曲になっていて、チャイコフスキーのモーツァルトに対する畏敬の念が読み取れます、
第1曲 ジグ。小さなジグK.574。ジグはイギリスやアイルランドの民俗舞曲のひとつで8分の6拍子か8分の9拍子の曲。バロック時代にはヨーロッパ各地で流行しジーグとも呼ばれます。この曲は8分の6拍子でヴァイオリンとフルートのユニゾンによってメロディが始まります。
第2曲 メヌエット。K.355(K.575b)を元にした可愛らしい曲です。
第3曲 祈り。原曲はアヴェ・ヴェルム・コルプスK.618とアレグリの「ミゼレーレ」を組み合わせてリストがピアノ用に編曲した「システィナ礼拝堂にて」S.461の中からアヴェ・ヴェルム・コルプスの部分だけを抜き取って使用しています。そのためにモーツァルトの原曲とはかなり異なった曲となっています。モーツァルトの楽曲には無い8小節の前奏から始まります。
第4曲 主題と変奏。原曲は「グルックの『予期せぬ邂逅、またはメッカの巡礼者たち』の主題による10の変奏曲」K.455。全体の半分以上の時間を要する変奏曲です。主題は全奏で力強く演奏され、やがて10個の変奏曲へ向かいます。
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