1月15日 名曲100選 管弦楽曲篇・69 寄港地
イベールの交響組曲「寄港地」は、フランスの作曲家イベールが1922年に作曲した管弦楽曲です。
イベールは1910年にパリ音楽院に入学しましたが1914年に第一次大戦が勃発すると、志願して海軍士官になり地中海を航海しました。その際寄港した際に接した異国の風物の見聞や、ローマ大賞を受賞してローマに留学した時に旅行したスペインの印象が盛り込まれています。
3つの曲による組曲になっていて、初演の際はバレエ音楽として演奏されました。
第1曲 ローマ-パレルモ ローマを出航してシチリア島のパレルモへ向かう航海を描写したもの。最初はミュートをつけた弦楽合奏で始まり海の様子をフルートが静かに演奏します。徐々に音楽が高まりタランテラのリズムに乗って南国の喧騒が始まります。それが収まると再び静かな海の描写に戻っていきます。
第2曲 チュニス-ネフタ チュニジアの港町チュニスから奥地の町ネフタへ向かう旅の情景を描いた7拍子という特殊な拍子の曲。ティンパニと、コル・レーニョ(弓の木の部分で弦を叩く)やピツィカートを交えた弦楽器の伴奏に乗せてオーボエがアラビア風の旋律を展開していきます。
第3曲 スペイン東部の港町バレンシアの情景。バレンシア スペイン舞曲セギディーリャのリズムに乗って多彩なメロディが登場します。中間部は緩やかになりますが再び活気を取り戻しクライマックスを迎えて全曲が終わります。
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