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2022年12月31日 (土)

12月31日 名曲100選 映画音楽(洋画)篇・67 ビー

「かもめのジョナサン」(Jonathan Livingston Seagull)は、1970年に発行されベストセラーとなったリチャード・バックの同名小説を1973年に映画化した作品です。
主人公のかもめのジョナサン・リビングストンは、他のカモメたちが餌を取るためにしか飛ばないのに対し、飛ぶこと自体に価値を見出し飛ぶことの探求を始めます。ジョナサンの行為は他のかもめたちから変わり者扱いされ群れから追放されてしまいますが、それでもジョナサンは、生きることの意味や高い目的を発見するために、飛ぶことの追及を続ける。という宗教的な雰囲気を持つ作品でした。
登場するのはかもめだけで、人間は全く出てこないので、勿論セリフはありません。
その意味でも、この作品の音楽は非常に重要な要素となりました。音楽を担当したのはシンガー・ソングライターのニール・ダイアモンド。
サウンドトラックでは。「ビー」「スカイバード」「いとしき父(Dear Father)」「孤独な空(Lonley sky)」などの曲が形を変えて登場してきます。メインテーマの「ビー」は、Be動詞のBeの事で、「存在」というような意味合いで自分の存在意義を歌った曲です。

2022年12月30日 (金)

12月30日 名曲100選 室内楽曲篇・67 ピアノ三重奏曲第4番(ドヴォルザーク)

ドヴォルザークのピアノ三重奏曲第4番ホ短調「ドゥムキー」は1891年に完成しています。副題の「ドゥムキー」はウクライナを起源とする憂鬱な叙事的なバラッド 「ドゥムカ」の複数形です。
この曲は通常のピアノ三重奏曲とはかなり異なった音楽になっています。楽章数が6つで、すべての楽章が自由な形式で作曲されていてソナタ形式の楽章を全く含んでいません。また楽章間の調性の関係が自由気ままになっていることなどを考えると、組曲という位置づけのものになっています。
第1楽章 Lento maestoso-Allegro quasi doppio movimento - Lento -Allegro
第2楽章 Poco adagio - Vivace non troppo -Poco adagio - Vivace
第3楽章 Andante - Vivace non troppo - Andante
第4楽章 Andante moderato(Quasi tempo di Marcia) - Allegretto scherzando - Meno mosso -Allegretto scherzando - Meno mosso -Allegro - Meno mosso -Moderato
第5楽章 Allegro - Meno mosso -In tempo - Meno mosso - piu mosso
第6楽章 Lento maestoso - Vivace -Lento -Vivace
という上記の楽章構成を見ても、第5楽章以外はすべての楽章でLento、Adagio、AndanteなどのゆったりとしたテンポからAllegro、Vivaceという速いテンポへの変化と、それが何回も繰り返されるという、通常の三重奏曲などの緩急とは全く異なる構成になっているのがわかると思います。

2022年12月29日 (木)

12月29日 名曲100選 海外のロック篇・67 オクトパス・ガーデン

「オクトパス・ガーデン」はビートルズの「アビイ・ロード」に収録された作品。作詞作曲はリチャード・スターキー名義ですが、これはリンゴ・スターのペン・ネーム。「ドント・パス・ミー・バイ」に次ぐリンゴ・スターの作品です。
歌詞のアイデアは、ピーター・セラーズから聞いた話に由来。タコが海底を動き回って光沢のあるもの、石やブリキやびんなどを探して自分たちが暮らす洞窟の前に飾るという習性を持っているという話を聞いて作られたもの。
楽曲自体は、カントリー・ミュージックっぽい気取らない曲で高い評価を得られています。

2022年12月28日 (水)

12月28日 名曲100選 歌劇のアリア篇・67 清きアイーダ

「清きアイーダ」は、ヴェルディの歌劇「アイーダ」のアリアです。
歌劇「アイーダ」の紹介は、凱旋行進曲の紹介ページをご覧ください。
「清きアイーダ」は第1幕第1場で、エジプトの司令官に任命されるラダメスが、エチオピアの女王の身分を隠して王女に仕えるアイーダへの想いを歌ったテノールのアリアです。司令官になった暁には勝利をアイーダに捧げたいと歌います。


 

2022年12月27日 (火)

12月27日 名曲100選 日本のフォーク・ニューミュージック・67 クリスマス・イブ

山下達郎の曲をこのジャンルに入れて良いものか迷ったのですが、J-POPでは軽いし、ロックでは無いし・・・という事でニュー・ミュージックに入れちゃいます。
山下達郎が1983年12月に発売した12作目のシングルが「クリスマシ・イブ」です。
発売当初はオリコンチャートでも最高位44位と大きなヒットにはなりませんでしたが、1988年にJR東海「ホームタウン・エクスプレス(X'mas編)」のCMソングに使用されてブレイクし、1989年12月のオリコンチャートでは発売から6年6か月で1位となりました。
この曲は他にも記録を持っています。2021年に36年連続オリコンチャートのトップ100に入るという記録です。今年も12月20日付のランキングで17位にランクインして記録を37年連続に更新しています。
山下達郎の作詞作曲であり、またアカペラの多重録音もひとりで行うなど音作りに非常に手間をかけた名曲です。また中間部のアカペラではパッヘルベルのカノンを使用していますし主要部のメロディもカノンのコード進行を利用しています。

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2022年12月26日 (月)

12月26日 名曲100選 交響曲篇・67 交響曲第2番「讃歌」

メンデルスゾーンの交響曲第2番「讃歌」変ロ長調op.52は1840年に作曲された、独唱と合唱をともなう交響曲です。メンデルスゾーンの交響曲はシューマン同様出版順に番号が付けられているため、この第2番が作曲されたのは実際には4番目です。
編成は2管編成ですが、3本のトロンボーンと第2部のみですがオルガンが加えられています。
メンデルスゾーンは10代前半に作曲した弦楽のための交響曲を除くと5曲の交響曲を作曲していますが、トロンボーンが使われたのはこの第2番と「宗教改革」という名前のついた第5番だけです。トロンボーンは古来より教会音楽に重用され「神の楽器」と言われていました。通常の交響曲を含む管弦楽曲で殆どトロンボーンを用いないメンデルスゾーンが、この2曲にトロンボーンを使用したのは、両曲ともキリスト教に関連した曲だったからかもしれません。

第2番は第1部と第2部に分かれていて、第1部には3つの楽章から構成されています。第1部は管弦楽のみで「シンフォニア」と題され、第2部はソプラノ2人とテノールの独唱及び混声合唱の声楽が入った9つの曲から構成されています。第1楽章はトロンボーンによって厳かに始められる序奏から始まるソナタ形式の楽章。第2楽章はスケルツォに相当する楽章、第3楽章は緩徐楽章になっています。第2部の歌詞はルターがドイツ語に翻訳した旧約聖書で神を讃える音楽になっています。第2曲は合唱による「すべて息づく君は主を称えよ」、続いてテノールのアリア「汝ら主に贖われし物は言え」、続いて合唱「汝ら主に贖われし物は言え」、ソプラノと合唱「われは主を待ち焦がれ」、テノール独唱とソプラノのレシタティーヴォ「死の絆はわれ等を囲み」、合唱「夜は過ぎ去れり」、合唱「いまこそ皆、神に感謝せよ」、ソプラノとテノールの二重唱「我ゆえにわが歌をもって」、合唱「汝ら民よ、主に栄光と権力とを帰せよ」で、最後に第1部の主題が戻ってきて曲を閉じます。

2022年12月25日 (日)

12月25日 名曲100選 管弦楽曲篇・66 リュートのための古風な舞曲とアリア第3組曲

イタリアで20世紀前半に活躍した作曲家レスピーギは、自身が勤務していたセンタ・チェチーリア音楽院で研究していた古い時代の楽譜から「リュートのための古風な舞曲とアリア」を作曲しました。16世紀から17世紀にかけて作曲されたリュート曲を基にした組曲で、第1、第2組曲は管弦楽編成、第3組曲だけ弦楽合奏または弦楽四重奏による編成になっています。
第3組曲は4つの曲から出来ています。
第1曲 イタリアーナ 原曲の作者は不明で16世紀頃の作品です。流れるようなメロディで始まる美しい曲です。この曲ではコントラバスはおまけみたいなもの。完全に低音の補完になっています。
第2曲 宮廷のアリア ジャン=バティスト・ペサールが作曲したリュートと歌による曲の中から6曲を選んで作曲した曲。1曲目は「お前に恋することは悲しい」という物悲しい雰囲気の曲。2曲目は明るく軽やかな曲で「さようなら、羊飼いの女よ、永遠に」。3曲目はテンポが上がって「はっきりとみつめる愛らしい眼」という短い曲。4曲目は壮麗な響きによる「彼方には愛の小舟がある」。5曲目はピツィカートによる速いテンポの「いかなる神がわが魂を揺り動かすのか」というこれも短い曲。6曲目はまたテンポが上がって舞曲風の「もしお前が私に言い寄るのが私に憶えのないことならば」。最後に1曲目が戻ってきて終わります。
第3曲 シチリアーナ TVCMなどに使用された最も有名な曲です。原曲は作者不詳の「スパニョレッタ」という曲。キレゾッティという人が編集したリュート曲集の中にある「シチリアーナ」という曲を、レスピーギが使ったために「シチリアーナ」という題名になったようです。シチリアーナはルネッサンス末期からバロック時代にかけて流行した8分の6拍子か8分の12拍子の舞曲。たゆとう曲想と付点のリズムが特徴で、通常は短音階。
第4曲 パッサカリア 17世紀後半のイタリアのリュート奏者を基にした曲。情熱的で劇的な曲。シャコンヌから始まりますが、テンポの変化が激しく、重音(1つの楽器で複数の弦を同時に鳴らす)が多いのが特徴。リュートの音を模した事がはっきりわかる曲です。

2022年12月24日 (土)

12月24日 名曲100選 映画音楽(洋画)篇・66 スターウォーズのテーマ

スターウォーズ・シリーズは1977年の「スターウォーズ/新たなる希望」(公開当時は「スター・ウォーズ」)から始まり、2019年の「スターウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」まで43年にも渡って作られた一大シリーズです。ストーリーについては、こんな所では書けないので省略。
今回は音楽についての話だけです。音楽は全作品ジョン・ウィリアムズが担当しました。主要スタッフ、キャスト共に全作品に登場するのは、ジョン・ウィリアムズだけです。
ウィリアムズがこれだけ長きに渡って、全シリーズを担当できたのは作る音楽がいつも素晴らしい曲だった事はもちろん、彼が非常に健康で長生きしているからです。現在90歳ですが、来年2023年公開の「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」で作曲家を引退すると発表しています。
ウィリアムズは、UCLAでクラシックの作曲家カステルヌオーヴォ=テデスコに師事して作曲を学び、その後ジュリアード音楽院でピアノを学ぶと共にジャズ・ピアニストとしても活動をしていました。1961年に「秘密諜報機関」で映画音楽作曲家デビューをすると、テレビドラマ「宇宙家族ロビンソン」や「タイムトンネル」などの作曲を経て1970年代に入ると「屋根の上のヴァイオリン弾き」ではアカデミー編曲賞を受賞。その後「ポセイドンアドベンチャー」「タワーリング・インフェルノ」、「大地震」などを担当し、1975年「ジョーズ」で初のアカデミー作曲賞を受賞しました。
そうして1977年に「スター・ウォーズ」を担当することになりました。「スター・ウォーズ」では2度目のアカデミー作曲賞を受賞。その後ウィリアムズは「E.T.」「シンドラーのリスト」でもアカデミー作曲賞を受賞しています。
「スター・ウォーズ」の音楽はとっても魅力的です。9作全作で使われているテーマ曲は、すでにクラシック音楽とも言えるスタンダード・ナンバーになっている名作ですが、その他各エピソードの音楽や、キャラクターごとのテーマ(レイア姫のテーマ、ダースベイダーのテーマ、帝国のマーチなど)にも魅力的なメロディが満載です。

2022年12月23日 (金)

12月23日 名曲100選 室内楽曲篇・66 美しきロスマリン

クライスラー 3曲目の登場は、「美しきロスマリン」です。
本来の「ロスマリン」は「ローズマリー」の事ですが、クライスラーのロスマリンは美しい女性の象徴として用いられているようです。曲を聴くと中間部は確かに優雅な女性を感じさせますが、主部を聞くと美しいというよりは可愛らしいという感じかな。
主部はアルペジオとスピカートの組み合わせ。中間部はヘミオラを駆使して優雅さを出しています。

2022年12月22日 (木)

12月22日 名曲100選 海外のロック篇・66 ジャッキー・ブルー

オザークマウンテンデアデビルズは、1972年にミズーリ州のスプリングフィールドで結成されたロック・バンドです。
バンド名は、ミズーリ州からアーカンソー州に渡って広がる「オザーク高原の命知らず」という意味です。
「ジャッキー・ブルー」は1975年Billboard最高位3位になった彼らの大ヒット曲。
人生を深く考え悩む彼女ジャッキーに、もっと自然に生きようと歌う曲です。

2022年12月21日 (水)

12月21日 名曲100選 歌劇のアリア篇・66 楽しい思い出はどこへ

モーツァルトの代表作のひとつ「フィガロの結婚」は、フランスの劇作家ボーマルシェの戯曲を元に1786年に作曲されました。
前作「セヴィリアの理髪師」でロジーナとアルマヴィーヴァ伯爵の結婚を取り持った功績で伯爵の家来となったフィガロは、ロジーナの小間使いスザンナと結婚することになりました。ところが伯爵は初夜権を復活させスザンナと浮気をしようと企みます。浮気者の伯爵に悩むロジーナに横恋慕する小姓のケルビーノ。ロジーナの後見役で、ロジーナと結婚したがっていた医者のバルトロ。伯爵の浮気の手助けをする音楽教師バジーリオ、フィガロに横恋慕する女中頭マルチェリーナ等々、魅力的なキャラクターが数多く登場する作品になっています。
第3幕で、伯爵が最近自分に目を向けてくれず浮気を繰り返す事を嘆き、結婚した当時の幸せな日々を回想して歌うロジーナのアリアが「楽しい思い出はどこへ」です。

2022年12月20日 (火)

12月20日 名曲100選 日本のフォーク・ニューミュージック篇・66 カントリー・ガール

「カントリー・ガール」は谷山浩子が1980年に8作目のシングルとして発売した曲です。
谷山浩子自身の作詞作曲による楽曲で、田舎から出てきた少女が、都会の輝きの中で戸惑いつつも嬉しさを感じ、恋をして捨てられてしまう、そんな少女を暖かく見守る様子を描いた曲です。
谷山浩子の透き通った声が、少女の純粋さを引き立てています。

2022年12月19日 (月)

12月19日 名曲100選 交響曲篇・66 交響曲第8番(ベートーヴェン)

音楽史における交響曲の究極の姿ともいえる第9番の交響曲の1つ前に作曲された交響曲第8番ヘ長調は、それまでの革新的な交響曲作品の箸休めのような雰囲気を持つ比較的小規模な作品です。
音楽之友社がベートーヴェンの生誕250周年(2020年)に実施した投票によるベートーヴェン好きな曲ランキングでは交響曲は第1位に第九、第2位が7番、第4位田園、第6位「運命」、第7位「英雄」に次いで6番目の第17位に入ったのが第8番でした。結構地味な感じの曲なのですが、思ったより人気が高かった印象です。やっぱり「英雄」以外の初期の曲の人気が低いですね。
第8番は、初演は第7番と同じ1814年2月27日に行われ、その時は7番に人気が集中したようです。
しかしながら、第8番は第7番とは全く性格が異なる曲で、規模も小さい明るい愛らしい曲です。
楽章は通常の4つの楽章ですが、緩徐楽章を持たず、ベートーヴェンの交響曲の中で唯一メヌエットが採用されています。(第1番も第3楽章はメヌエットと書かれていますが、内容はスケルツォです)
第1楽章は、序奏が全く無くいきなり第1主題がトゥッティで始められます。第2主題はニ長調になって穏やかに演奏されます。この楽章の特徴はスフォルツァンドがやたらに多い事。リストに「リズムの神化」と言われた第7番のようにリズミカルでは無い分をスフォルツァンドでメリハリをつけて補っています。コーダは第1主題の断片で軽やかに終わります。
第2楽章は、緩徐楽章ではなく、実質的なスケルツォとも見られる楽章です。Allegretto scherzandoという速度指定で、木管楽器が刻むリズムは友人のメルツェルが考案したメトロノームを模したものと言われています。
第3楽章はメヌエット。この楽章は低弦にとっては鬼門の楽章。スラーの分散和音という弦の間隔が4度のコントラバスの弱点をついた譜面は、3つの弦を跨いだスラーで弾かなければならない難しい楽章。トリオではホルンの伴奏としてチェロのソロで分散和音を弾かされるのです。
第4楽章は、非常に速いテンポの楽章。冒頭から始まる3連符のメロディはこの楽章のシンボル的なもの。引き続けていると指が攣りそうですが、幸いコントラバスは僅かしか出てこない。
最後のコーダは運命を思わせるものですが、運命ほどしつこくなく終わります。

2022年12月18日 (日)

12月18日 名曲100選 管弦楽曲篇・65 ウィーンの森の物語

J.シュトラウス二世のワルツ「ウィーンの森の物語」(Geschichten aus dem Wienerwald)op.325は1868年に作曲されました。
他のワルツに比べると構成が複雑になっていて、踊りの為というより演奏会用のワルツという位置づけの作品になっています。そのために聞き応えのある曲で、個人的にはシュトラウスのワルツの中では最も好きな曲候補のひとつです。
シュトラウスにしては、非常に長い序奏がついています。クラリネットによる森の情景描写にはじまり、堂々とした序奏のワルツの後テンポを落としてチェロのSoliによる第2ワルツの主旋律となるメロディ、続いてフルートによる鳥の声を象徴するカデンツァが出てきます。
その後ツィターによる独奏で第2ワルツの旋律が奏でられます。ツィターが無い場合は2本のヴァイオリンによるSoliで代用されます。その後序奏主題のワルツが合奏され序奏を終えます。
第1ワルツはヘ長調の流れるような有名なメロディです。
第2ワルツは変ロ長調になり序奏に出てきたワルツです。ABの二部形式です。
第3ワルツは変ホ長調となり ABAの三部形式になります。中間部は金管楽器が活躍する勇壮なメロディ
第4ワルツは変ロ長調のABの二部形式
第5ワルツは変ホ長調の三部形式。2拍子にも聞こえるワルツで短い中間部は金管楽器が活躍します。
コーダは第4ワルツの音型から第1ワルツ、第2ワルツと引継ぎ、再びツィターによる序奏のメロディが帰ってきて、急速にテンポを上げて終わります。

2022年12月17日 (土)

12月17日 名曲100選 映画音楽(洋画)篇・65 私はイエスがわからない

「ジーザス・クライスト・スーパースター」は1971年に舞台化された作品を1973年にノーマン・ジュイソン監督で映画化しました。
「屋根の上のヴァイオリン」を監督したジュイソン監督作品なので、その延長線上ミュージカルかなと思って映画館に行ったのですが、その想像は全くハズレ。勿論ロック・ミュージカルという事で音楽作りは全く違うものなのですが、ロケ地は死海などイスラエルだったのですが、砂漠の遺跡などを使用して、人工的なセットを殆ど立てず、足場みたいなものだけというちょっとびっくり物でした。
イエス・キリストの最後の7日間を描いた作品で、イエスの人間としたの弱さや苦悩を前面に出した内容でした。
舞台音楽の作曲はアンドリュー・ロイド・ウェバーです。
主題曲は、ユダに扮したカール・アンダーソンが歌った「スーパー・スター」ですが、挿入歌の中で代表的な曲が「私はイエスがわからない」(I don't know how to love him)です。
マグダラのマリアに扮したイヴォンヌ・エリマンが歌った曲で、ヘレン・レディが「私は女」でブレイクする前、映画が作られる以前の1971年にカバーしてBillboard 13位のヒットとなっています。

2022年12月16日 (金)

12月16日 名曲100選 室内楽曲篇・65 序奏と華麗なるポロネーズ

序奏と華麗なるポロネーズop.3は、ショパンが1829年から30年にかけて作曲したチェロとピアノのための曲です。
パトロンのラジヴィウ親子のために作曲したものでチェロもピアノも高度な技術が要求される曲です。
序奏はゆっくりとしたテンポですが、ショパンらしい華やかなカデンツァ風のピアノ独奏で始まります。その後はチェロによるゆったりとしたメロディが奏でられます。ポロネーズは明るく飛び跳ねるような曲想になります。

2022年12月15日 (木)

12月15日 名曲100選 海外のロック篇・65 明日なき暴走

アメリカのシンガー・ソングライター ブルース・スプリングスティーンが1975年にリリースした「明日なき暴走」(Born to Run)は、シングルこそBillboardの23位でしたが、この曲を収録した同名のアルバムはBillboardの3位となる大ヒットとなりました。

2022年12月14日 (水)

12月14日 名曲100選 歌劇のアリア篇・65 パリを離れて

ヴェルディの歌劇「椿姫」から3曲目の登場になります。歌劇のあらすじはこちらをご覧ください。
「パリを離れて」は、第3幕の終幕間近に歌われる曲です。ヴィオレッタの元を去っていたアルフレードが、父親ジェルモンの許しを得て結核で命が尽きかけているヴィオレッタの屋敷に戻り、再会を喜ぶ二重唱です。
「パリを出て田舎で二人楽しく暮らそう」と歌います。この直後ヴィオレッタは亡くなります。死の直前の最後の曲ですが、非常に明るく将来を夢見て歌う曲です。

2022年12月13日 (火)

12月13日 名曲100選 日本のフォーク・ニューミュージック篇・65 大空と大地の中で

「大空と大地の中で」は松山千春が1977年に発表したアルバム「君のために作った歌」の収録された曲です。
シングル化はされていませんでしたが1998年に「この世で君が一番好き」のカップリングで新録音が収録されました。
松山千春の代表曲というと「季節の中で」と「長い夜」があげられますが両曲ともシングルが出ています。
北海道の足寄出身の松山千春らしいスケールの大きさと、広大な大地の中で生きる人たちへの応援といった雰囲気を持つ曲です。

2022年12月12日 (月)

12月12日 名曲100選 交響曲篇・65 交響曲第10番(ショスタコーヴィチ)

1945年軽妙洒脱な交響曲第9番がスターリンの怒りに触れて1948年にジダーノフ批判を受けて危うい立場になっていたショスタコーヴィチが、8年の年月を経て交響曲第10番を発表したのは1953年の事です。
正にスターリンの死の直後であり、ショスタコーヴィチはそれを待っていたようです。
第7番以来の4つの楽章構成になっています。ドイツ式の自身のイニシャルから取ったDSCH音型(Dmitorii SCHostakowitch)が重要なモチーフに使われているのも特徴です。
第1楽章 Moderato ここではD,S(Es)が暗示的に現れる程度で明確なショスタコーヴィチ自身の表現はありません。
第2楽章 Allegro  スケルツォ この楽章はショスタコーヴィチが「音楽によるスターリンの肖像」と言っている楽章です。第1主題がムソルグスキーの歌劇「ボリス・ゴドゥノフ」の冒頭に似ており、暴君による圧政を描いたと解釈されています。トリオが無いスケルツォで最初から最後まで荒々しい楽章です。
第3楽章 Allegretto 第3楽章からDSCH音型がはっきりと現れてきます。スターリンから解放されショスタコーヴィチの真の姿が次第に浮かび上がって来ます。
第4楽章 Andante-Allegro 序奏は陰鬱な雰囲気を持ちますがアレグロの主部に入ると明るい力強い曲調になります。DSCH音型が頻繁に現れるようになりスターリンからの完全なる解放を高らかに宣言しているようです。

2022年12月11日 (日)

12月11日 名曲100選 管弦楽曲篇・64 眠れる森の美女 

チャイコフスキーの三大バレエの2番目の作品が「眠れる森の美女」です。シャルル・ペローの童話を原作とした作品です。
サンクトペテルブルクのマリインスキー劇場の支配人からの依頼で1889年に完成しました。
フロレスタン国王に授かった姫君オーロラの洗礼式の場で、式に招かれなかった悪の妖精カラボスは、オーロラに「16歳の誕生日に紡錘に刺されて死ぬ」という呪いをかけます。リラの妖精は「カラボスの呪いを消し去ることはできないが、弱めることはできる。姫は死ぬのではなくて眠りにつき、100年後に王子の口づけによって目覚める」という予言を残します。
やがてオーロラ姫16歳の誕生日に老婆に変装したカラボスから受け取った花束に仕込まれた紡錘で指を刺して眠ってしまいます。
100年後デジレ王子が森に狩にやってきて、リラの精が見せたオーロラの幻影に虜となり、城へやってきて口づけによって姫を目覚めさせます。
オーロラとデジレの結婚式が盛大に行われ人々の祝福の中物語は幕を閉じます。
このバレエはプロローグと3幕から構成され、2時間40分もの演奏時間がかかる大作になっています。そのため抜粋版として「オーロラの結婚」というバレエも後にバレエ・リュスによって上演されるようになりました。
また、チャイコフスキー自身が選曲した管弦楽用の組曲もあります。組曲はプロローグの序奏「リラの精」、第1幕のアダージョ/パ・ダクシオン、第3幕の長靴をはいた猫と白猫の踊り、第2幕のパノラマ、第1幕のワルツの5曲からなっています。
音楽的には、「白鳥の湖」や「くるみ割り人形」に比べると、これと言ったメロディックな曲が少ないこともあって人気薄なところはありますが、それでも演奏される機会は少なくはありません。

2022年12月10日 (土)

12月10日 名曲100選 映画音楽(洋画)篇・64 永遠に愛されて(パール・ハーバー愛のテーマ)

「パール・ハーバー」の主題歌「永遠に愛されて」(There You'll Be)は、フェイス・ヒルが歌っています。
「パール・ハーバー」は2001年に公開されたマイケル・ベイ監督の作品。
内容は、よくある戦争映画のパターンで、戦死したと思っていた恋人が実は戦死せず戻ってくるというもの。
兄弟同然だった親友同士のレイフとダニーは陸軍航空隊に志願し、入隊。レイフはそこで看護師のイヴリンと恋に落ちますが、ヨーロッパ戦線に参加します。ダニーとイヴリンはハワイのパール・ハーバーに転属となりますが、そこにレイフの戦死の知らせが届き、お互い慰めあう内に深い関係になっていきます。そこへ死んだと思われていたレイフが帰ってきて、イヴリンを巡って二人は対立。そんな折、大日本帝国海軍がパール・ハーバーを奇襲。二人は真珠湾攻撃の報復として東京を空襲する要員に選ばれ東京へ向かうことになります。イヴリンはダニーの子を宿したことを告白。二人の所属する部隊は東京空襲に成功しますが燃料切れとなり中国大陸に日本軍支配地域に不時着。日本軍との交戦の中、ダニーはレイフをかばって戦死してしまいます。
戦後、レイフとイヴリンは結婚してダニーとの間に生まれた息子を育てることになります。
この映画の主題歌「永遠に愛されて」はカナダ、イギリスなどで大ヒットしています。

2022年12月 9日 (金)

12月9日 名曲100選 室内楽曲篇・64 弦楽四重奏曲「皇帝」

ハイドンの弦楽四重奏曲第77番ハ長調「皇帝」op.76-3,HobⅢ-77は1797年に作曲されました。
「皇帝」という副題は第2楽章が「オーストリア国家及び皇帝を讃える歌」の変奏曲である事に由来した副題です。
ハイドンは、エステルハージ家の楽団の楽長を約30年間務めましたが、当主の死去により解雇されイギリスに旅立ちました。イギリス滞在中にイギリス人たちがイギリス国歌を口ずさんで国歌への忠誠心を深く抱いている様子を見て感銘を受け、当時ナポレオンのフランス軍の侵略に脅かされていた祖国の存続とオーストリア人としての誇りを取り戻させるために「オーストリア国歌」制定を提唱して作ったのが「オーストリア国家及び皇帝を讃える歌」です。
このメロディは歌詞を変えながらも、オーストリア帝国、オーストリア=ハンガリー帝国の国歌として使用され、後にドイツ3月革命のシンボルとなってドイツ帝国崩壊後のヴァイマル共和国時代に正式に国歌として採用されるようになりました。第二次大戦後はドイツ連邦共和国では3番のみ公式なものとし、ドイツ民主共和国を統合した際に、正式に3番のみ公式とすることが確定されました。

弦楽四重奏曲第77番では、第2楽章に4つの変奏曲の主題として採用されました。
第1楽章はGEFDCという音で始まりますが、これはGott erhalte Franz den Kaise(神は皇帝フランツを救います)の頭文字を取ったものです。
第2楽章は皇帝の主題による4つの変奏曲になっています。主題は第1ヴァイオリンがメロディを担当し、第1変奏は第2ヴァイオリン、第2変奏はチェロ、第3変奏はヴィオラ、第4変奏は第1ヴァイオリンが主題を担当します。
第3楽章はメヌエット
第4楽章はこれまでの楽章が長調で明るい曲調だったのですが、同主調のハ短調で始まります。最後はハ長調になって閉じられます。

2022年12月 8日 (木)

12月8日 名曲100選 海外のロック篇・64 ロスト・イン・ラヴ

オーストリアのソフト・ロック・バンド エア・サプライは1976年にオーストラリアのメルボルンで結成されオーストラリアで数曲のヒット曲を出した後1980年に世界進出し1980年代半ばまでヒットを量産したバンドです。
その世界進出した曲が「ロスト・イン・ラヴ」です。この曲は初めは1979年にオーストラリアでリリースされたものを1980年に同名のアルバムのために再録音しアメリカでシングルとしてリリースし、Billboard Hot 100で3位の大ヒットとなりました。1981年にはアメリカ映画「プライベート・レッスン」の挿入曲のひとつとして採用されています。

2022年12月 7日 (水)

12月7日 名曲100選 歌劇のアリア篇・64 シャンパンの歌(こうもり)

ヨハン・シュトラウス2世が作曲したオペレッタの中で最も有名な作品が「こうもり」です。
ストーリーは、銀行家アイゼンシュタインの妻ロザリンデのちょっとした浮気心と、以前舞踏会で酔いつぶれて森の中に置き去りにされ、朝になって舞踏会のこうもりの扮装で帰宅し「こうもり博士」というあだ名をつけられてしまったアイゼンシュタインの友人ファルケ博士の、ユーモアあふれる復讐が絡み合う喜劇です。
オペレッタの最後に舞踏会の会場でロザリンデが歌う「シャンパンの歌」は出演者全員が参加して楽しく終わる曲。
NHK新年恒例のニューイヤー・オペラ・コンサートでも最後に出演者全員が登場して歌う曲として知られています。

2022年12月 6日 (火)

12月6日 名曲100選 日本のフォーク・ニューミュージック篇・64 イムジン河

1年間限定のフォーク・グループであるフォーク・クルセダーズの「帰ってきたヨッパライ」に続く2枚目のシングルになる予定だった曲が、「イムジン河」です。
原曲は、「臨津江」という北朝鮮の朴世永が作詞し高宗漢が作曲した曲で、作詞家の松山猛が朝鮮学校の友人から教えてもらい、それを口頭で加藤和彦に伝えたものを加藤が採譜した曲です。
予定だったと書きましたが、この曲は発売直前に急遽レコード会社が発売中止にしてしまい、放送も自粛の風潮が広がってしまったため幻の曲となっていました。発売中止になった理由は「韓国への配慮」とか「政治的な問題に関わる」など様々な憶測が伝えられていますが2002年にようやく発売となりました。
イムジン河は、北朝鮮を源流にして韓国に流れ込んでいる川で、国境に近いところから南北分断の象徴のひとつとされています。
「イムジン河」の歌詞は1番は原曲の詩に沿ったものですが、2番3番は松山の創作のものです。特に2番のサビは「だれが祖国を2つに分けてしまったの、誰が祖国をわけてしまったの」となっており、同じ民族が政治的な理由だけで2つの国に分けられた理不尽さをはっきりと歌っています。

2022年12月 5日 (月)

12月5日 名曲100選 交響曲篇・64 交響曲第6番「田園」

1808年12月22日に初演された2つの交響曲がベートーヴェンの第5番「運命」と交響曲第6番「田園」です。この前後して作曲された(従来は同時期に作られたとされていましたが、最近の研究で作曲時期は重なっていないという事がわかってきています)2つの交響曲は、革新的であるという事以外には、全く共通点を見出せない究極の両極となる曲です。音楽として全く隙がなく、緊張感からの解放を歌った第5番と比べて、第6番は描写的音楽であり、その描写の対象が田舎の田園地域の叙事詩のような安らぎを持った内容になっています。
この曲の革新的部分はそれまでの交響曲が基本的に4つの楽章(舞曲(メヌエット)を除く3楽章のものもありましたが)だったのですが、この曲は5つの楽章で出来ています。
さらに3楽章から5楽章までは休みなく進みます。
また、各楽章に説明文が添えられているのも特徴です。
第1楽章 田舎に到着したときの愉快な感情の目覚め いきなり主題となる有名なメロディで始まります。この第1主題の動機は展開部では36回も繰り返されます。この楽章の特徴は、第1楽章としては珍しく大きなクライマックスがないところでしょうか。実は、こういう曲こそ、上手く聴かせるのが難しいんですよね。
第2楽章 小川のほとりの情景 ここでもいきなり主題が演奏されます。この楽章もクライマックスが無く、とにかく第1楽章と第2楽章で田園の穏やかな雰囲気を醸し出しているわけです。最後はナイチンゲール(フルート)、ウズラ(オーボエ)、カッコウ(クラリネット)といった鳥の鳴き声の模倣が入って、田園風景のピークとなります。
第3楽章 田舎の人々の楽しい集い この楽章では、風景描写ではなくてそこに住む人たちの活き活きとした集まりが描かれるスケルツォ楽章です。複合三部形式で、中間部は踊りの音楽になります。最後には速度を上げてクライマックスを築きますが、いきなり黒い雲がやってきて第4楽章へ。
第4楽章 雷雨、嵐  この楽章でトロンボーンとピッコロ、ティンパニが加わります。コントラバスは嵐の効果音担当。チェロも時々効果音に加わります。左手の弦を押さえる指が磨り減るのではないか、と思うほど弦の上を這いながら演奏しないと弾けない楽章。雷雨、嵐を通常の楽器だけで表現しています。嵐の表現で有名なアルプス交響曲やグランドキャニオンはウィンド・マシーンを使っていますので、通常の楽器だけで表現したベートーヴェンはスゴイ。
第5楽章 牧歌 嵐の後の喜ばしい感謝の気持ち とにかく嵐の後のホッとする感じが良く出ている楽章です。短い序奏は第1主題のメロディの一部を使っています。長いコーダがあって、最後は弦楽器が弧を描くような音型で低音楽器に下がって行って、ジャンジャン。

2022年12月 4日 (日)

12月4日 名曲100選 管弦楽曲篇・63 ルーマニア狂詩曲第1番

ルーマニア狂詩曲第1番イ長調は、20世紀ルーマニアの作曲家エネスクが1901年に作曲した管弦楽曲です。
クラリネットとオーボエの掛け合いによる素朴なメロディから始まり、徐々に楽器を加え、メロディは舞曲調になっていきます。
ハープと低弦のリズムにのって民俗的なメロディに軽快なメロディと重々しい東洋的なメロディを交えて進み力強い舞曲となります。
やがてジプシー音楽風のメロディが次々と出てきます。全休止の後東洋風の鄙びた行進曲からもう一度熱狂的な合奏が出て曲を閉じます。

2022年12月 3日 (土)

12月3日 名曲100選 映画音楽(洋画)篇・63 スター誕生の愛のテーマ

1976年公開の「スター誕生」は、1937年と1954年の作品のリメイクです。主演はバーブラ・ストライサンドとクリス・クリストファーソン。この後2018年にレディー・ガガ主演でリメイクされています。
歌手を夢見る(前作は女優を夢見るですが)田舎娘エスターが都会へやって来て、売れっ子のロック歌手ジョンと結婚します。夫の助力もあって歌手として売り出した彼女はヒット・チャートを上りつめていきますが、彼女が一流の歌手になったときに夫は既に過去のスターになっていました。今やエスターにとってジョンは邪魔な存在と世間は認識しますが、エスターはジョンを愛し続けます。ジョンはある日交通事故で死亡します。エスターは彼の追悼コンサートで悲しみの中思い出の歌「エバーグリーン」(スター誕生愛のテーマ)を歌います。
エバーグリーンは、バーブラ・ストライサンド自身が作曲し(作詞はポール・ウィリアムズ)アカデミー歌曲賞、ゴールデングローブ主題歌賞、グラミー賞最優秀楽曲賞を受賞。Billboard Hot100では3週1位となり年間4位の大ヒットとなりました。

2022年12月 2日 (金)

12月2日 名曲100選 室内楽曲篇・63 チェロ・ソナタ第2番(フォーレ)

フォーレのチェロ・ソナタ第2番ト短調op.117は1921年に作曲されました。
フォーレは2曲のチェロ・ソナタを作曲していますが、いずれも晩年に作曲されています。荒々しさが特徴の第1番に比べて第2番は溌剌とした躍動感が特徴になっています。流れるような豊かな抑揚をもつ2つの主題が変化しながら進んでいく第1楽章、深い瞑想感を湛え気品ある第2楽章、頻繁な転調と躍動感あふれるリズムが印象的な第3楽章の3つの楽章から構成されています。

2022年12月 1日 (木)

12月1日 名曲100選 海外のロック篇・63 20センチュリー・ボーイ

ロンドン出身のミュージシャン マーク・ボランをリーダーとしたロック・バンド Tレックスは、グラムロックの代表格として1970年代前半イギリスや日本で人気を博しました。但し、アメリカではサッパリでシングルとしてヒットしたのは「ゲット・イット・オン」だけで、世界的にも1970年代半ばには急速にグラムロックの人気は萎んでしまいマーク・ボランも麻薬中毒になってしまいました。1977年に交通事故でマーク・ボランは29歳で帰らぬ人となってしまいました。
20センチュリー・ボーイは1973年に発売され全英チャートで3位になった曲です。初来日コンサートツアー中の1972年12月に赤坂にあった東芝EMIのスタジオでレコーディングされた曲です。
歌詞自体は 自分は君の20世紀のおもちゃで、君の恋人になりたい・・・という他愛のないものです。

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