11月20日 名曲100選 管弦楽曲篇・61 アルザスの風景
「タイスの瞑想曲」で知られるマスネは、「タイス」以外にも「マノン」「ウェルテル」など多くのオペラを作曲しています。マスネの作風は甘美なメロディとフランス的なエスプリで軽妙洒脱の上に抒情性豊かな作品を多く残しています。
オペラだけでなく、管弦楽曲も同様の作風で、特に7曲の組曲は知られています。その7曲の中でもよく知られているのが第4番の「絵のような風景」と第7番「アルザスの風景」です。
「アルザスの風景」は普仏戦争の際兵士として駐留したアルザスの印象を後年まとめたものです。アルザスの民謡なども用いて平和な日曜日の一日を描いた4曲からなるものです。
第1曲 日曜日の朝 木管楽器による日曜の朝の平和な気分から始まり、最後も静かに厳かに曲を終えます。
第2曲 酒場で。ティンパニの強打から始まる力強いワルツ。中間部はホルンと合奏の掛け合いになっています。
第3曲 菩提樹の下で。日曜日の夕暮れを描いた曲。独奏チェロとクラリネットによる抒情的なメロディで始まります。
第4曲 日曜日の夕方。アルザス民謡の旋律による激しい舞曲で始まりクライマックスに達すると小太鼓が鳴り響き「帰営ラッパ」が吹かれます。やがてラッパの音は小さくなって行き静寂が訪れますが、突如第2曲のワルツや冒頭の舞曲が戻ります。夜の宴会の始まりかな?
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