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2022年11月 7日 (月)

11月7日 名曲100選 交響曲篇・60 交響曲第39番(モーツァルト)

交響曲第39番変ホ長調K.543は、モーツァルトの六大交響曲の中で最も地味な存在です。
それぞれ「ハフナー」「リンツ」「プラハ」という標題がつけられた35番、36番、38番と、第1楽章の主題がポピュラー音楽にもなっている上にたった2つしかない短調の交響曲として有名な40番、「ジュピター」という標題のとおり壮大な構成で出来ている第41番の中で、標題もなく大きな特徴もないのが、この39番です。
特徴が全く無いわけではなく、モーツァルトの晩年の作品ですから素晴らしい作品ではあるのですが・・・
最も大きな特徴は、オーボエが無い事。モーツァルトの交響曲の中でオーボエが無いのはこの曲だけ。六大交響曲の管楽器では、35番は全ての木管楽器が登場しますが、36番はクラリネットとフルート無し、38番はクラリネット無し、40番はフルート1本でクラリネット無し(第2稿でクラリネット2本が追加されました)、41番はも40番の初稿と同じ編成になっています。
この39番はフルートが1本とオーボエが無い編成です。哀愁を帯びた音質のオーボエが無いわけですから、逆にこの曲は滅茶苦茶明るい曲です。
第1楽章は力強い序奏から始まり高弦の下降音型と中低弦の上昇音型から始まります。この序奏、この交響曲の内容からしたら、かなり大袈裟な感じの序奏ですね。序奏の最後の方には不協和音も出てきます。面白い序奏です。続いて始まる主部は打って変わってとっても優しい音楽です。対比も面白い楽章です。
第2楽章は優美な主題から始まる緩徐楽章。オーボエが無い事もあってかなり明るい緩徐楽章です。
第3楽章は典型的な三部形式のメヌエット。
第4楽章は跳ねるような動きのある楽章になっています。コーダも簡潔で、第1主題の冒頭の音型で、あれれと思っている内に終わってます。

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