10月2日 名曲100選 管弦楽曲篇・54 雷鳴と電光
「雷鳴と電光(稲妻)」op.324は、ヨハン・シュトラウス2世が1868年に芸術家協会「ヘルペルス」のために作曲したポルカ・シュネルです。
題名のとおり、雷と稲妻が表現されているわけですが、クラシック音楽では、雷や嵐などを音楽で表現しているものが少なくありません。
ウィンドマシーンを使っているR.シュトラウスの「アルプス交響曲」やグローフェの「グランド・キャニオン」は特別ですが、ベートーヴェンの田園の第4楽章やワーグナーの「さまよえるオランダ人」序曲などのように低弦のゴチャゴチャした半音階の動きで嵐を表現したり、ベルリオーズの幻想交響曲のように、2台のティンパニを使って遠くの雷鳴が近づき、そして遠ざかる様子を表現したりという工夫が見られます。
これらの嵐の表現は全て不気味な感じを持って表現されているのは共通です。
この「雷鳴と電光」では主部では大太鼓のトレモロが遠雷を表現し、中間部ではシンバルの稲妻と大太鼓の雷鳴が交錯しながら主部へ戻っていきます。ただ、この曲は終始超高速で演奏されますが、他の作品の雷雨や嵐などのような不気味さは一切なく、明るくユーモラスな展開となっています。
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