10月21日 名曲100選 室内楽曲篇・57 悪魔のトリル
「悪魔のトリル」は18世紀イタリアの作曲家タルティーニが作曲したヴァイオリン・ソナタト短調の愛称です。
タルティーニが夢の中で悪魔が出て来てヴァイオリンを弾き、目覚めてから直ぐに書き取ったという伝説から呼ばれるようになった愛称です。
バロック期の曲でありながら、現在のヴァイオリン演奏技術をもってしても難曲であり、ヴァイオリニスト必須のレパートリーのひとつとなっています。
3つの楽章から出来ていて、
第1楽章 Larghetto Affettuoso 8分の12拍子のシチリアーノ風の哀愁漂う楽章。典型的なバロック時代の二部形式でト短調から平行調の変ロ長調に転調し再びト短調にもどります。
第2楽章 Allegro 4分の2拍子の快活な楽章。第1楽章はメロディックな楽章ですが、この楽章では音楽的技巧的な動きが際立ちます。
第3楽章 4分の4拍子のGraveと4分の2拍子のAllegro assaiが3回ずつ交互に演奏され、3回のAllegro assaiの中に愛称となっている「悪魔のトリル」が登場する。二十音式に書かれていて高音部がトリルを演奏し続け下でもう一本の旋律が独立して動くという18小節の演奏至難部分です。
その後カデンツァがあり最後は悲劇的かつ力強いコーダがAdagioで演奏されます。
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