10月24日 名曲100選 交響曲篇・58 交響曲第7番(シベリウス)
シベリウス最後の交響曲第7番op.105は1924年に完成されました。
単一楽章からなる作品で、初演時には「交響的幻想曲」と名づけられていましたが、通常の交響曲同様ソナタ形式の部分あり、緩徐楽章風部分あり、スケルツォ部分ありという構成になっており、構想段階では3楽章形式の予定だったこともあって最終的には交響曲に落ち着いた曲です。
シベリウスは交響曲においても例えば第2番の第3楽章から第4楽章へのつなぎの様に楽章間が完全に融合されたように交響曲全体の統合への意志を感じられる作曲家でした。その意味でもこの最後の交響曲はシベリウスの集大成とも言える作品です。
冒頭はティンパニのト音に続いて、弦楽器が低弦から高弦へと上行音階を弾いて静かに始まります。暫くは厳かな音楽が続きトロンポーンによって主題が演奏されます。オーケストラがクライマックスに達した後緩徐楽章にあたるアダージョに以降し、さらにスケルツォ部分がリズミカルに演奏されます。やがて波のような弦楽器のうねりの上にトロンボーンの主題が鳴り響き最終楽章にあたる部分に突入し、速度を段階的に上げながらクライマックスを迎えます。
20分程度の曲ですが、色々な要素が詰め込まれていてあっという間に終わってしまう感じがします。
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