10月7日 名曲100選 室内楽曲篇・55 弦楽四重奏曲(ラヴェル)
数少ないラヴェルの室内楽曲のひとつ、弦楽四重奏曲ヘ長調は1903年に完成しています。
ドビュッシーの弦楽四重奏曲から10年後、先輩のその作品に少なからず啓発を受けた曲で、控えめながら循環形式を取り入れ全体の統一感を出した4つの楽章から構成される30分程度の曲です。
形式的には古典的な4つの楽章からできています。
第1楽章は やや速いテンポのソナタ形式で、第1主題は第3・4楽章、第2主題は4楽章に再現されます。比較的静かな楽章です。
第2楽章はスケルツォ。スケルツォ楽章ですが中間部は弱音器をつけて演奏されます。
第3楽章は緩徐楽章。主部では弱音器をつけて演奏される非常に穏やかな楽章です。
第4楽章は打って変わって活き活きとした激しい楽章。5拍子の激しい主題から始まり第1楽章の2つの主題も現れます。
1910年の出版に際し全体を改訂していますが、オリジナルを聴いたドビュッシーが熱狂的な賛辞を送り、終楽章は改訂しないように進言したそうです。
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