8月19日 名曲100選 室内楽曲篇・48 ヴァイオリン・ソナタ第3番(エネスク)
ルーマニアの作曲家エネスコのヴァイオリン・ソナタ第3番op.25は1926年に作曲されました。
題名に「ルーマニア民謡の特徴による」と但書きが添えられ同年に他界したルーマニア出身のドイツ系アメリカ人ヴァイオリニスト、フランツ・クナイゼルに献呈されました。エネスクの最高傑作のひとつと言われる作品です。
エネスクの作品の中では最も急進的な作風でバルトークに近い作風のものです。一応イ短調となっていますが調性は曖昧で特殊奏法や装飾音を多用しています。
民族音楽の影響はあるものの具体的な曲を引用したものではなく、代表作の「ルーマニア狂詩曲」とは全く世界の異なる音楽になっています。
外見上は伝統的な3つの楽章で作曲されてはいますがソナタ形式やフーガなどの使用は見られません。第2楽章冒頭のように、フラジオレットやポルタメントといったヴァイオリン技巧を前面に出した曲になっています。
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