8月15日 名曲100選 交響曲篇・48 交響曲第4番(ベートーヴェン)
ベートーヴェンの交響曲第4番変ロ長調op.60は1806年に作曲されました。
交響曲第3番「英雄」と第5番「運命」に挟まれて、ベートーヴェンの交響曲の中では目立たない曲と思われていますが、シューマンがこの曲を称して「2人の北欧神話の巨人(第3番と第5番)の間にはさまれたギリシアの乙女」と言っていたそうです。まあ、ギリシアの乙女と言うにはとても活発な曲ですが。
この曲、アマチュア・オーケストラが取り上げることがベートーヴェンの交響曲の中では最も少ない曲だと思われます。その理由は人気が無いからではなくて、難しさが尋常ではないからかもしれません。私もこの秋に初めて第8番を演奏する予定ですので、演奏した事が無いのはこの4番だけになります。
第1楽章の始めは暗い序奏から始まりますが、次第に盛り上がっていき快活な第1主題へと飛び込んで行きます。
第2楽章の緩徐楽章は付点のリズムに乗って流麗で息の長い第1主題が提示されます。この緩徐楽章の主題はベートーヴェンの交響曲の中でも最も美しい音楽だと思います。
第3楽章はスケルツォ楽章。シンコペーションやヘミオラが特徴的なスケルツォと牧歌的な中間部からできています。
第4楽章はいきなり16分音符の速く、しかも最弱音での主題から始まります。この楽章の再現部がファゴットにとっては超難関。前述したアマチュア・オーケストラの演奏を困難にしている最大の原因となる部分です。
目立たないと言われている第4番ですが、時間的にも30分程度と短く、楽しく聴くことができる名曲だと思います。
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