8月28日 名曲100選 管弦楽曲篇・49 コーカサスの風景
組曲「コーカサスの風景」は、ロシアの作曲家イッポリトフ=イワノフが1894年に作曲した4曲からなる組曲です。
イッポリトフ=イワノフは1882年にサンクトペテルブルク音楽院を卒業すると、ロシア音楽協会の支部設立、指導の任務を受けてチュフリス(現ジョージアのトビリシ)に派遣されました。1893年モスクワ音楽院教授に転任するまでの10年間の間にコーカサス地方の音楽に興味を抱き、各地を旅行して民族音楽を研究した成果としてモスクワに戻った1894年に作曲したのが、コーカサスの風景です。
第1曲「峡谷にて」 ダリヤール峡谷の風景を描いた雄大な曲。ホルンが峡谷に響くこだまを、弦楽器がテレク川のざわめきを表現しています。
第2曲「村にて」 東洋的なメロディがコールアングレとヴィオラで演奏されて始まります。初めてコーカサスを訪れた際にグルジア人が民族楽器で奏でていた曲を素材としています。
第3曲「モスクにて」 港湾都市バトゥミで聴いたイスラムのアザーンのメロディを用いた敬虔な曲です。弦楽器なしで演奏される曲です。
第4曲「酋長の行列」 4曲中最も有名な曲。酋長と訳されていますが原題のサルダールは軍の総司令官の事。東洋的な侘しさを合わせ持つ行進曲になっています。
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