7月12日 名曲100選 日本のフォーク・ニューミュージック篇・43 サボテンの花
サボテンの花は1975年2月発売のチューリップ メジャーデビュー後8枚目のシングルです。チューリップは3枚目のシングル「心の旅」がオリコン1位の大ヒットとなり人気フォークバンドとなっていましたが、その後も順調にヒットを重ねていて、「サボテンの花」もオリコン19位を記録しました。
この曲が再度知られるようになったのは、1993年にテレビドラマ「ひとつ屋根の下」の主題歌として使われたことによります。テレビドラマで使われたのはチューリップが1975年にヒットさせたものではなくて、チューリップの中心メンバーで、この曲の作詞作曲をした財津和夫のソロバージョンです。財津は1989年チューリップ解散後アルバムでは、この曲をセルフ・カバーしていましたが、ドラマを期にアルバム「Z氏の悪い趣味(くせ)」収録のバージョンを日本コロムビアからシングルリリースしました(1987/1993年盤)。その1週間後パイオニアLDCから「サボテンの花~ひとつ屋根の下より~」を新しいアレンジでリリースし、オリコンの7位の大ヒットとなりました。
このように「サボテンの花」のシングルはチューリップのオリジナル盤、財津の1987/1993盤、ひとつ屋根の下盤という3つのバージョンがありましたが、それで終わりではなく、1996年宝焼酎のCFソングとして発売された1996年盤もあり、また1997年チューリップ再結成がテレビドラマ「ひとつ屋根の下2」と時期が重なったため、チューリップによる1997年盤が発売されています。
つまりシングルとしてチューリップのバージョンが2つ、財津のバージョンが3つ、合計5つのバージョンが存在しているわけです。
この曲の歌詞は財津自身の失恋体験が元になっているという事ですが、最後にラララ・・・という形で歌詞を無くした事で次への希望を表現したそうです。You Tubeの引用はチューリップのオリジナルバージョンです。
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