7月25日 名曲100選 交響曲篇・45 交響曲第94番「驚愕」
ハイドンの交響曲第94番ト長調は、2楽章の最弱音の主題から、いきなり大音量で和音を奏でて驚かせるという内容から「驚愕」とか「びっくり」といった副題で知られている曲です。
ロンドン滞在中に作曲されたロンドン交響曲のひとつで、ロンドンの聴衆のマナーの悪さ(居眠り)に対するハイドン持ち前のユーモアを活かした悪戯心で作曲したと言われています。
あまりに第2楽章が有名なため、他の楽章はないがしろにされがちですが、名作ぞろいのロンドン交響曲ですのでやはり全部聴いてもらいたいものです。
第1楽章はアダージョ・カンタービレの美しい響きの序奏のあと、溌剌としたヴィヴァーチェの主部になります。
第2楽章はpで始められた主題が繰り返しではppになって弦楽合奏で演奏された後、突然ティンパニを含めた全楽器がffで和音を打ちます。和音と言ってもヴァイオリンが重音でレとシの音を加える以外は全楽器ソの音。半端ないボリューム感です。 この後は4つの変奏が続きます。
第3楽章はハイドンの中では非常に速いアレグロ・モルトというメヌエットです。躍動感にあふれる楽章です。
第4楽章はアレグロ・ディ・モルトの速く軽やかなリズムの楽章。かなりのスピード感を感じる曲です。
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