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2022年7月31日 (日)

7月31日 名曲100選 管弦楽曲篇・45 ニュー・イングランドの3つの場所

アメリカの作曲家アイヴズのオーケストラセット第1番「ニューイングランドの3つの場所」は1914年に完成しています。
3つの場所は
1.ボストンコモン(マサチューセッツ州)  ボストンコモンにある南北戦争でR.G.ショーが率いた第54連隊のレリーフ
2.レディング(コネチカット州)  レディングにある独立戦争のパトナム将軍の記念公園
3.ストックブリッジ(マサチューセッツ州)  ストックブリッジのフーサトニック川
いずれも、描写的な音楽ではなく心象風景のような曲で、アイヴズらしい不協和音と他の曲の引用が特徴的な曲です。
引用は、第1曲ではフォスターの「主人は冷たい土の下に」「オールド・ブラック・ジョー」やジョージア行進曲、自由の喊声など
第2曲 ジョージア行進曲、ヤンキー・ドゥードゥル、コロンビアなど
第3曲 具体曲の引用はなく言い換えメロディを使用

まあ、不協和音の中で突如メロディらしいものが出てきたら何かしらの引用だと思って聞いていれば間違えない曲です。

2022年7月30日 (土)

7月30日 名曲100選 映画音楽(洋画)篇・45 ハリーのテーマ

「第三の男」は1949年キャロル・リード監督、ジョゼフ・コットン、オーソン・ウェルズ主演で公開されました。
「第三の男」は第二次大戦直後のウィーンを舞台にしたミステリー映画。死んだと思われていたハリー・ライムが実は生きており第三の男として悪の世界を生きていた事を、ハリーの親友のホリー・マーチンスが解明していきます。
主題曲の「ハリーのテーマ」は、アントン・カラスのツィター演奏による1950年代最大のヒット曲となった名曲。
日本ではヱビスビールのCMに使われ、これがきっかけでJR恵比寿駅の発車メロディにも使われています。
ツィターはオーストリアの民族楽器で、約30本の伴奏用の弦と5、6本の旋律用フレット付きの弦が張られた楽器。これをプレクトラムと呼ばれる爪を使って弾きます。
ヨハン・シュトラウス2世のワルツ「ウィーンの森の物語」の冒頭と終わり近くにもソロで演奏されます。

2022年7月29日 (金)

7月29日 名曲100選 室内楽曲篇・45 ヴァイオリン・ソナタ第1番(グリーグ)

グリーグのヴァイオリン・ソナタ第1番ヘ長調op.8は1865年グリーグ初期の作品です。
グリーグは晩年自らの創作人生を振り返って、3つの時期に分けて語っています。ヴァイオリンソナタを3曲作曲していますが、3曲が丁度この3つの時期に作曲されています。
この第1番は、第1期の作品になります。第1期は「素朴でアイデアに富む創作時期」と振り返っています。
そのとおり、この曲はシンプルな曲です。
一番素敵だと思うのは第3楽章。とてもエネルギッシュで、ヴァイオリンとピアノの掛け合いが素晴らしい楽章です。

2022年7月28日 (木)

7月28日 名曲100選 海外のロック篇・45 フランケンシュタイン

「フランケンシュタイン」はアメリカのミュージシャン エドガー・ウィンターの代表作で1973年にインストロメンタルの曲としては珍しい全米1位になりました。
エドガー・ウィンターは名ギタリスト ジョニー・ウィンターの実弟でアルビノ(先天的にメラニンが欠乏する遺伝子疾患)としても知られています。楽器はキーボードとサックスをメインに演奏していました。
1972年にエドガー・ウィンター・グループを結成し、「フランケンシュタイン」はグループ名義のヒット曲になります。何でフランケンシュタインなどというタイトルで曲を作ったのかはわかりませんが、冒頭からおどろおどろしいサウンドが始まり、なんとなく納得はできます。

2022年7月26日 (火)

7月26日 名曲100選 日本のフォーク・ニューミュージック篇・45 白いブランコ

「白いブランコ」は菅原孝、進の兄弟フォーク・デュオ ビリーバンバンの1969年のメジャー・デビュー曲です。
作詞は小平なほみ、作曲は菅原進です。
ビリーバンバンは兄の孝がボーカルとコントラバス、弟の進がボーカルとギターを担当。当時は、フォーク・クルセダーズの北山修もコントラバスの弾き語りをやっていましたので、コントラバスをフィーチャーしたフォークは無いわけではありませんでしたが、やっぱり珍しかったです。まさか、この楽器を自分がやるようになるとは思ってもいませんでしたが・・・

「白いブランコ」は若い頃の恋人との思い出を「白いブランコ」をシンボルとして歌った曲です。

2022年7月25日 (月)

7月25日 名曲100選 交響曲篇・45 交響曲第94番「驚愕」

ハイドンの交響曲第94番ト長調は、2楽章の最弱音の主題から、いきなり大音量で和音を奏でて驚かせるという内容から「驚愕」とか「びっくり」といった副題で知られている曲です。
ロンドン滞在中に作曲されたロンドン交響曲のひとつで、ロンドンの聴衆のマナーの悪さ(居眠り)に対するハイドン持ち前のユーモアを活かした悪戯心で作曲したと言われています。

あまりに第2楽章が有名なため、他の楽章はないがしろにされがちですが、名作ぞろいのロンドン交響曲ですのでやはり全部聴いてもらいたいものです。
第1楽章はアダージョ・カンタービレの美しい響きの序奏のあと、溌剌としたヴィヴァーチェの主部になります。
第2楽章はpで始められた主題が繰り返しではppになって弦楽合奏で演奏された後、突然ティンパニを含めた全楽器がffで和音を打ちます。和音と言ってもヴァイオリンが重音でレとシの音を加える以外は全楽器ソの音。半端ないボリューム感です。Photo_20220718192401 この後は4つの変奏が続きます。
第3楽章はハイドンの中では非常に速いアレグロ・モルトというメヌエットです。躍動感にあふれる楽章です。
第4楽章はアレグロ・ディ・モルトの速く軽やかなリズムの楽章。かなりのスピード感を感じる曲です。

2022年7月24日 (日)

7月24日 名曲100選 管弦楽曲篇・44 青少年のための管弦楽入門

「青少年のための管弦楽入門」はイギリスの作曲家ブリテンが1945年に作曲した曲です。イギリスのBBCが制作した音楽教育映画のために作曲されたもので、パーセルの主題による変奏曲とフーガという別題があります。
題名のとおり、バロック時代のイギリスの作曲家ヘンリー・パーセルの劇音楽「アブデラザール」の中の第2曲ロンドを、オーケストラの楽器を紹介しながら変奏していきます。
主題が、合奏、木管合奏、金管合奏、弦楽合奏、打楽器合奏、合奏の順に提示され、その後フルートとピッコロから始まって、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、ハープ、ホルン、トランペット、トロンボーンとチューバ、打楽器(ティンパニ、大太鼓とシンバル、タンブリンとトライアングル、小太鼓とウッドブロック、シロフォン、カスタネットとタムタム、むち)の順に変奏され、その後、ブリテンのオリジナル主題が紹介された楽器の順にフーガを形成した後、パーセルの主題との二重フーガに移行して壮大なコーダで盛り上げて終わります。

このように楽器紹介という趣旨で解説付きで演奏される事が多い曲なのですが、決して色モノではなくて、完成度も非常に高い素晴らしい曲です。

2022年7月23日 (土)

7月23日 名曲100選 映画音楽(洋画)篇・44 君住む街角

「マイ・フェア・レディ」はバーナード・ショーの戯曲「ピグマリオン」を原作としたミュージカルです。
言語学者のヒギンズ教授が、ひょんなきっかけで知り合った下町生まれの粗野で下品な言葉遣いの花売り娘イライザをレディに仕立て上げる事ができるかを友人のピカリング大佐と賭けをした中で、ヒギンズとイライザの間に密かに愛が育まれていくというコメディ・ミュージカルです。
あるとき、当時は上流階級の交流の場でもあった競馬に連れて行った時にイライザに一目ぼれした貴族の息子フレディが、ヒギンズの家までやってきてイライザへの恋心を歌ったのが「君住む街角」です。
映画ではフレディ役をやっていたのが、若き日のジェレミー・ブレット。NHKで放送していた「シャーロック・ホームズの冒険」でホームズ役をやっていた俳優です。もっとも、歌は吹き替えだったようですが。

2022年7月22日 (金)

7月22日 名曲100選 室内楽曲篇・44 なつかしい土地の思い出

「なつかしい土地の思い出」op.42はチャイコフスキーが1878年に作曲したヴァイオリンとピアノのための小品集です。
瞑想曲ニ短調、スケルツォ ハ短調、メロディ(無言歌)変ホ長調の3曲からなる組曲です。
瞑想曲は当初はヴァイオリン協奏曲の第2楽章にするつもりで着手されましたが、協奏曲の楽章としては短いということで放棄され、その後改作されたものです。
特に第3曲の「メロディ」は美しい旋律の主部と軽やかな中間部の対比が素敵な曲です。
後にグラズノフが管弦楽伴奏に編曲して1896年に出版しています。

2022年7月21日 (木)

7月21日 名曲100選・海外のロック篇・44 ヘイ・ジュード

ビートルズが設立したアップル・レコードから1968年8月に発売された第1弾のシングル。ジョン・レノンがオノ・ヨーコと不倫交際を始めた事によるシンシア夫人との離婚が決定的になり、精神的に不安定な状態となったジョン・レノンと息子のジュリアン・レノンを慰めるためにポール・マッカートニーが書いた曲。演奏時間が7分以上あり(と言っても、Na-na-na・・Hey Judeが4分以上ですが)当時としては異例の長さの曲でした。イギリス、アメリカをはじめ多くの国でチャートのナンバーワンになっています。
小学校高学年の時、この曲を友達の家で初めて聞かされたのがビートルズとの本格的な出会いでした。

2022年7月20日 (水)

7月20日 名曲100選 歌劇のアリア篇・44 悲しみと涙のうちに

ロッシーニの歌劇「チェネレントラ(シンデレラ)」は、童話の「シンデレラ」を元にしたオペラです。
「シンデレラ」はグリム童話やペロー童話などで知られていますが、より古いものとしてはパジーレの「五日物語」に採録された「チェネレントラ」があります。それぞれ大筋は同じですが、細かいところで少しずつ違っているようです。
このオペラでは、童話と異なって魔法は登場せず、王子の指南役の哲学者がチェネレントラを宮殿に招きます。またガラスの靴の代わりに腕輪が使われ、意地悪な継母は継父になっています。
以前はロッシーニの作品の中では「セヴィリアの理髪師」と人気を競う作品だったようですが、チェネレントラ役がメゾ・ソプラノまたはコントラルトで、しかもコロラトゥーラ・コントラルトが必要という事から、歌い手が少なく上演されることが少なくなったようです。近年はメゾ・ソプラノ歌手がこの曲をレパートリーとするようになって、再び人気を得るようになったようです。
「悲しみと涙のうちに」(Nacqui all'affanno e al pianto) は、オペラの最後を飾るチェネレントラのアリアで、技巧的に非常に難しい曲としても知られています。


2022年7月19日 (火)

7月19日 名曲100選 日本のフォーク・ニューミュージック篇・44 思えば遠くへ来たもんだ

1972年にレコードデビューした海援隊は2枚目のアルバム「望郷篇」の収録曲「母に捧げるバラード」の評判がよくシングルリシースしヒットしましたが、その後低迷が続きましたが1977年「あんたが大将」がヒット再び注目を浴びるようになりました。
武田鉄矢は同時期に映画「幸福の黄色いハンカチ」の冴えない青年役で高い評価を得て俳優としても活動をするようになり1979年のドラマ「3年B組金八先生」がヒット、主題歌の「贈る言葉」も大ヒットになりました。「海援隊」は元々坂本竜馬が死んだ33歳までで解散する予定だったため予定とおり1982年に解散しました。その後1993年に再結成して今でも活動を続けています。
「思えば遠くへ来たもんだ」は1978年に武田哲矢(海援隊)名義で発売されたシングルで1980年に映画化され「海援隊」名義で再発売されました。
ふるさとを離れて、ふるさとを思う気持ちを歌う海援隊らしい歌です。

2022年7月18日 (月)

7月18日 名曲100選 交響曲篇・44 交響曲第1番(スヴェンセン)

日本ではあまり知られていないスヴェンセンは、グリーグと同時代にノルウェーで活躍した作曲家です。
グリーグとは親友同士だったようですが、その作風は対照的。グリーグはピアノ曲や小編成のオーケストラ作品を得意とし、ノルウェーの民俗的な題材を好んで使いましたが、スヴェンセンは大編成のオーケストラ曲を中心に作曲した作曲家で、ドイツ音楽の形式を重要視した作曲家でした。
そのスヴェンセンの代表作のひとつが、交響曲第1番ニ長調op.4です。
古典的な4楽章で構成されています。
第1楽章はソナタ形式のMolto allegro。いきなり冒頭からオーケストラを鳴らしまくります。
第2楽章はAndanteの緩徐楽章。北欧の雰囲気が一番濃い楽章です。
第3楽章はAllegretto scherzand 。民俗的舞曲風の楽章です。
第4楽章はMaestosoのやや長めの序奏からAllegro assai con fuocoの激しい楽章です。
この曲を聴いて、グリーグは自分は交響曲のような作品を作曲するのは止めた、と語ったそうです。内面的なものより形式を重視したかっしりした曲ですが、かなり盛り上がる曲です。

2022年7月17日 (日)

7月17日 名曲100選 管弦楽曲篇・43 セレナータ・ノットゥルナ

モーツァルトのセレナード第6番ニ長調K.239は、モーツァルトのセレナードの中で最も規模が小さく、楽器編成も特殊な曲です。
「セレナード」は元々はリュートなど携行可能な楽器を弾きながら恋人や親しい人を称賛する歌でしたが、古典派の時代になると複数楽章を持つ大規模な合奏曲に変化していきます。基本的に野外で立ったまま演奏できるように考えられていたため座らないと演奏できないチェロやヴィオラ・ダ・ガンバなどは編成に入れず、木管楽器(またはヴァイオリン)とヴィオラ、コントラバスが典型的な楽器編成でした。また楽士の入退場のために最初の楽章と最後の楽章に行進曲を使うというのも古典派の典型でした。
モーツァルトは、室内での演奏を目的とするセレナードも作曲するようになって、傑作アイネ・クライネ・ナハトムジークなどが作曲されました。
この「セレナータ・ノットゥルノ」の楽器編成や曲の構成は、その過渡期の典型例と考えれば納得いくものと言えるでしょう。
編成は2群のアンサンブルから構成されています。第1群が、ヴァイオリン2本とヴィオラ、ヴィオローネ(コントラバス)の独奏、第2群がヴァイオリン2部、ヴィオラ2部、チェロに加えてティンパニのというアンサンブルになっています。第1群が野外演奏を意識したアンサンブル群で、第2群は室内でなければ演奏できないアンサンブル群というわけです。
また楽章数は、セレナードとして異例に少ない3楽章。第1楽章はMarcia(行進曲)という表記がありますが、最初の2小節半が行進曲風の導入部になっていて、その後第1主題が始まるという形になっています。
曲想は非常に明るく、ティンパニを加えることで躍動感豊かな曲になっていて、楽しく聴くことができる曲です。

2022年7月16日 (土)

7月16日 名曲100選 映画音楽(洋画)篇・43 見果てぬ夢

1965年からブロードウェイで上演されていた「ラ・マンチャの男」が映画化されたのが1972年でした。
セルバンテスはスペインのルネッサンス文学を代表する作家で、その代表作「ドン・キホーテ」を下敷きとしたミュージカルが「ラ・マンチャの男」です。
セルバンテスは徴税吏の仕事についていた時に税金を預けていた銀行が破産し、30倍の追徴金が支払えず1597年に投獄されました。その獄中構想し1605年に発表したのが「ドン・キホーテ」です。
「ラ・マンチャの男」は、セルバンテスが投獄された牢獄で所持品を身ぐるみはがされそうになったため自分の脚本を守るために「ドン・キホーテ」の物語を牢獄内で囚人を巻き込んで演じていくストーリーです。「ドン・キホーテ」自体が、現実の老いた騎士アロンソ・キハーナと妄想の中の騎士ドン・キホーテの二重構造になっているため、それを演じるセルバンテスを含めて三重の構造になっています。
映画ではピーター・オトゥールがセルバンテス、ドン・キホーテ、キハーナの三役を演じ、女囚、アルドンサ、ドルネシア姫を演じたのがソフィア・ローレンでした。
ミュージカルの中では事実とは異なりセルバンテスが投獄された理由は宗教上の問題だったのですが、ドン・キホーテを演じることで正義を信じる勇気や夢を追いかけることの大切さを知っていくというのが、物語全体の大きな流れです。その主題歌となっているのが「見果てぬ夢」(Impossoble Dream)です。

2022年7月15日 (金)

7月15日 名曲100選 室内楽曲篇・43 シシリエンヌ(フォーレ)

フォーレのシシリエンヌは1893年にチェロとピアノの二重奏として出版された曲です。
シシリエンヌ(シチリアーナ)はルネッサンス音楽末期頃に遡る舞曲で、ゆるやかな8分の6拍子か8分の12拍子で作曲され、たゆとう曲想と付点のリズムを特徴とする曲です。通常は短調で書かれています。
フォーレのシシリエンヌは、元々は未完の曲「町人貴族」のために作曲されたものです。この曲は後に劇音楽「ペレアスとメリザンド」に転用されています。独立したシシリエンヌはAndantinoですが、ペレアスのシシリエンヌはAllegretto molto moderatoという速度設定になっていて、このデュエット版の方が若干遅めのテンポになります。
当初はチェロとピアノのための曲でしたが、フルートやヴァイオリンなどとのデュエットも盛んに録音されています。

2022年7月14日 (木)

7月14日 名曲100選 海外のロック篇・43 ロング・トゥレイン・ランニング

「ロング・トゥレイン・ランニング」は、1971年にデビューしたカリフォルニア出身のロック・バンド ドゥービー・ブラザーズの4枚目のシングルで全米8位になった曲です。
ドゥービー・ブラザーズはメンバーチェンジの激しいバンドで創設以来現在まで在籍し続けたのはギターとヴォーカル担当のパトリック・シモンズのみです。但し、いったん脱退したメンバーも後に正式メンバーとして復帰したり、コンサートやレコーディングに参加したりメンバー間は非常に友好的な関係を保っています。

2022年7月13日 (水)

7月13日 名曲100選 歌劇のアリア篇・43 慕わしい御名

「リゴレット」はヴェルディが1851年に作曲したヴェルディ中期の傑作と言われるオペラです。

「女心の歌」で知られる「リゴレット」ですが、オペラの内容は陽気な「女心の歌」とは全く異なる、かなり衝撃的な悲劇です。好色なマントヴァ伯爵の獲物となった少女ジルダは、屋敷に出入するせむしの道化師リゴレットの隠し子。公爵は名前を偽ってジルダに近づき、心を奪われたジルダが歌う第1幕の曲が「慕わしい御名」です。

最後にリゴレットは、殺し屋に依頼して公爵を殺そうとしますが、誤ってジルダを殺害してしまいます。お金と引き換えに殺し屋から死体の入った布袋を受け取ったリゴレットの耳に公爵の歌う「女心の歌」が聞こえてきて、慌ててあけた袋の中から出てきたのは虫の息のジルダだったという悲劇でした。しかもジルダは愛する男の身代わりになって天に召される幸福を感じながら息絶えるという結末。誤ってではありますが、リゴレットが自分の愛する娘を殺害してしまうという超悲劇と、不実な公爵への愛を全うしたジルダ、そして殺し屋の妹との逢瀬を楽しんで何のお咎めもなかった公爵。ちょっとやりきれない結末です。

このアリア、貧しい学生と偽って近づいてきた公爵に心を奪われてしまったジルダが歌う美しく、甘いアリアです。

2022年7月12日 (火)

7月12日 名曲100選 日本のフォーク・ニューミュージック篇・43 サボテンの花

サボテンの花は1975年2月発売のチューリップ メジャーデビュー後8枚目のシングルです。チューリップは3枚目のシングル「心の旅」がオリコン1位の大ヒットとなり人気フォークバンドとなっていましたが、その後も順調にヒットを重ねていて、「サボテンの花」もオリコン19位を記録しました。
この曲が再度知られるようになったのは、1993年にテレビドラマ「ひとつ屋根の下」の主題歌として使われたことによります。テレビドラマで使われたのはチューリップが1975年にヒットさせたものではなくて、チューリップの中心メンバーで、この曲の作詞作曲をした財津和夫のソロバージョンです。財津は1989年チューリップ解散後アルバムでは、この曲をセルフ・カバーしていましたが、ドラマを期にアルバム「Z氏の悪い趣味(くせ)」収録のバージョンを日本コロムビアからシングルリリースしました(1987/1993年盤)。その1週間後パイオニアLDCから「サボテンの花~ひとつ屋根の下より~」を新しいアレンジでリリースし、オリコンの7位の大ヒットとなりました。
このように「サボテンの花」のシングルはチューリップのオリジナル盤、財津の1987/1993盤、ひとつ屋根の下盤という3つのバージョンがありましたが、それで終わりではなく、1996年宝焼酎のCFソングとして発売された1996年盤もあり、また1997年チューリップ再結成がテレビドラマ「ひとつ屋根の下2」と時期が重なったため、チューリップによる1997年盤が発売されています。
つまりシングルとしてチューリップのバージョンが2つ、財津のバージョンが3つ、合計5つのバージョンが存在しているわけです。
この曲の歌詞は財津自身の失恋体験が元になっているという事ですが、最後にラララ・・・という形で歌詞を無くした事で次への希望を表現したそうです。You Tubeの引用はチューリップのオリジナルバージョンです。

2022年7月11日 (月)

7月11日 名曲100選 交響曲篇・43 交響曲第6番(マーラー)

第2番から第4番まで声楽入りの角笛交響曲と呼ばれる交響曲を作曲し、5番で久しぶりに器楽だけの交響曲を作曲したマーラーは、この第6番の交響曲では形式的に古典回帰をした交響曲を作曲しています。調性も変ホ長調の第3楽章以外の楽章はイ短調で、マーラーの交響曲中唯一短調ではじまり短調で終わるようになっています。
そうは言っても、オーケストラは拡大し木管楽器は5管編成でホルン8本、トランペット6本、トロンボーン4本とチューバという管楽器の編成で、ティンパニ奏者は2人、その他多種類の打楽器が使われています。またカウベルとむち、ハンマーといった特殊打楽器も登場し、ハープも2本、さらにチェレスタという第8番の千人の交響曲に匹敵するオーケストラの規模になっています。
「悲劇的」というタイトルはマーラーが付けたものか定かではありませんが、曲想にはふさわしい標題だと感じます。
第1楽章冒頭はチェロとコントラバスによって刻まれる切迫感あふれるリズムに乗せてヴァイオリンなどによって奏される緊迫の第1主題から始まります。第2主題はマーラーが妻アルマを描いたという「アルマの主題」です。この主題はこの楽章の最後を締める重要な主題となります。
第2楽章はスケルツォですが非常に重々しい曲です。第1楽章同様チェロとコントラバスとティンパニがリズムを刻んでヴァイオリンが主題を演奏します。トリオは古風にて記された長調の曲です。
第3楽章は緩徐楽章。情緒的で牧歌的な楽章です。
第4楽章は悲劇性の強い楽章です。ハ短調の序奏からはじまりイ短調の主部へと高揚していきます。最後は静寂が続き、そのまま終わるのかと思うと、いきなり大音量が打たれ、それでも結局静かに終わります。終楽章にはハンマーが登場しますがハンマーが打たれる回数は紆余曲折がありマーラーの最終稿では2回とされました。但し現在でも指揮者によって3回打つものもあります。

2022年7月10日 (日)

7月10日 名曲100選 管弦楽曲篇・42 ハーリ・ヤーノシュ

「ハーリ・ヤーノシュ」はハンガリーの詩人ガライ・ヤーノシュの作品に登場する初老の農民。ハンガロー版「ほら男爵」というような人物で「7つの頭のドラゴンを退治した」「ナポレオンに勝った」「オーストリア皇帝フランツの娘マリー・ルイーズから求婚されたが断った」などという荒唐無稽な冒険談を語る人物です。これを「五つの冒険」というタイトルで4幕のジングシュピールにした時音楽を担当したのがハンガリーの作曲家コダーイ・ゾルタン。この劇音楽の中から6曲を抜粋して演奏会用の組曲にしたのが「ハーリ・ヤーノシュ」です。
この組曲、とっても贅沢な編成になっていて、ハンガリーの民族楽器ツィンバロンが第3曲と第5曲に使われたり、第2曲と第4曲は弦楽器なしで管楽器と打楽器だけ。使われる打楽器は10種類で、その他に第2曲ではピアノとチェレスタが使われたり・・かなり金食い虫の曲なので、日本のアマチュア・オーケストラはほとんど演奏しません。
私は何故か大学の時に演奏しましたが・・・
第1曲 前奏曲、おとぎ話は始まる ハンガリーでは「聞いている者がくしゃみをすれば、その話は本当のことである」という慣用表現があり、冒頭でいきなり「大きなくしゃみ」から始まります。その後はコントラバスの重奏によるメロディから始まって次第にテンポアップしながら盛り上がっていきます。
第2曲 ウィーンの音楽時計 ファゴット、トロンボーン、チューバといった低音楽器を除く管楽器と打楽器、鍵盤楽器だけによる曲。行進曲風に時を刻むようなリズムですが、音楽時計とは時計のことではなくてオルゴールのようなぜんまい仕掛けの機械の事だそうです。
第3曲 歌 ヴィオラのソロでハンガリー民謡が奏でられて始まり、やがてオーボエ、ホルンに受け継がれ、ツィンバロンが装飾的にからんでいきます。
第4曲 戦争とナポレオンの敗北 3本のピッコロ、アルトサクソフォンと金管楽器、打楽器だけで演奏される曲。とにかくユーモアたっぷりの曲で「ラ・マルセイエーズ」のパロディがチューバによって奏でられ最後の葬送行進曲の部分は、敗北したナポレオンの情けない様子がメロディや奏法を駆使して表現されます。
第5曲 間奏曲 ハンガリー民謡が使われツィンバロンが大活躍する曲です。とにかくテンポや強弱の変化を大袈裟にするように求められる曲でした。
第6曲 皇帝と廷臣たちの入場 豪華絢爛にオーストリア宮廷が表現され、ファンファーレの後テンポを速めバスドラムのfffで曲を閉じます。
弾いていても聞いていてもとっても楽しい曲なのですが、上記のような理由でなかなか演奏会で取り上げられないのが残念です。


 

2022年7月 9日 (土)

7月9日 名曲100選 映画音楽(洋画)篇・42 ロミオとジュリエット 愛のテーマ

シェイクスピアの書いた、わずか5日間の出来事が多くの芸術家の創作意欲を刺激しました。それが「ロミオとジュリエット」です。
クラシック音楽では、チャイコフスキーの幻想序曲、ベルリオーズの劇的交響曲、プロコフィエフのバレエ音楽、ベッリーニの歌劇「カプレーティとモンテッキ」、グノーの歌劇などを生み、ミュージカル「ウェストサイド物語」に生まれ変わり、映画化も7回ほどされています。
その映画化作品の中でも最も人気の高いのが1968年フランコ・ゼフィレッリ監督オリヴィア・ハッセイ、レナード・ホワイティング主演のイギリス・イタリア合作映画でしょう。
この映画の人気の一翼を担っているのが、ニーノ・ロータの主題曲です。「What is a Youth」というヴォーカル・バージョンや、英詩の「ア・タイム・フォー・アス(A Time for Us)」というボーカルバージョンもあります。この主題曲は古今の映画音楽の中でも代表的な作品として今でも親しまれています。日本ではサウンドトラックのシングルが64週間オリコンにランクインして最高位18位を記録しました。また、ヘンリー・マンシーニが編曲したインストロメンタルバージョンが1969年に2週連続ビルボード1位を獲得しましたし、パーシーフェイスが女声コーラスを使用したバージョンは1969年のグラミー賞最優秀コーラス賞を受賞しています。

2022年7月 8日 (金)

7月8日 名曲100選 室内楽曲篇・42 ヴァイオリン・ソナタ第4番(アイヴズ)

20世紀アメリカを代表する作曲家のひとりアイヴズは1914年から1916年の間に4曲のヴァイオリン・ソナタを残しました。
いずれも3楽章で構成され、第4番は10分程度の短い曲です。第1楽章Allegro、第2楽章Largo、第3楽章Allegroで「キャンプの集いの子供の日」という表題がつけられています。何と言っても終楽章。有名な「たんたんたぬきの◎◎◎◎は」が最後の方で勢いよく引用されたかと思うと、急に静かに終わります。
ところで、「たんたんたぬき・・・」の原曲は賛美歌「Shall we gather at the river?」(日本では まもなくかなたの)だそうです。賛美歌にこういう替え歌作るとは恐ろしや(笑)

 

2022年7月 7日 (木)

7月7日 名曲100選 海外のロック篇・42 ムーヴ・オーバー(ジャニスの祈り)

1960年代後半を代表するアメリカのロック歌手ジャニス・ジョプリンは薬物中毒によって27歳の若さで亡くなりました。
ジャニスの代表作のひとつが、ジャニス自身が作詞作曲してアルバム「パール」に収録されたのが「ジャニスの祈り」(Move over)です。
私は「スレイド」というロック・バンドのカバー版(1973年に日本だけで限定発売された)でこの曲を知りました。パワフルなジャニスの歌い方にピッタリの曲です。

2022年7月 6日 (水)

7月6日 名曲100選 歌劇のアリア篇・42 三馬鹿の歌

喜歌劇「ボッカチオ」はズッペが作曲し1879年に初演されたオペレッタです。
ルネッサンス期のフィレンツェを舞台に、「デカメロン」で知られる詩人ボッカチオが彼のスキャンダラスな小説を支持する女性たちと、それに嫉妬する男たちの対立の中で、ボッカチオが策略を使って公爵の娘フィアメッタの愛を勝ち取ることに成功するお話です。
「ボッカチオ」は日本では大正時代に人気を得ていた「浅草オペラ」が一部を上演して知られるようになりました。
このオペラの中で最も知られるアリアは「恋はやさし」(Hab ich nur deine Liebe)ですが、もうひとつ有名になったのが三馬鹿の歌「ベアトリ姐ちゃん」として知られる第1幕のセレナーデ「うるわしの人よ、聴きたまえ」(Holde Schone, hor diese Tone)です。床屋のスカルツァとその仲間の桶屋ロットリンギ、雑貨商ランベルトゥッチョがスカルツァの妻ベアトリーチェに戸を早く開けておくれ、と歌う三重唱です。

2022年7月 5日 (火)

7月5日 名曲100選・日本のフォーク・ニューミュージック篇・42 元気です

「元気です」は1980年にリリースされた吉田拓郎20枚目のシングルです。
宮崎美子酒宴のTBS系ポーラテレビ小説「元気です!」の主題歌。
歌詞は4番まであって、1番から一年目の春、二年目の夏、三年目の秋、四年目の冬というように、それぞれ春夏秋冬を歌っています。
歌詞の中身は季節感があるものではなく、いくつもの季節を隔てて色々な事があっても、「元気ですよ」と答えるという非常に前向きな歌です。
ポーラテレビ小説はNHKの連続テレビ小説を強く意識して女性を主人公とした物語が多く放送されNHK同様新人女優の登竜門ともなってドラマでした。放送時間は月曜から金曜の昼20分で、1972年からはNHKとは逆に朝の時間帯に再放送されるようになりました。このシリーズは1968年から1986年まで続き丘みつ子、音無美紀子、萩尾みどり、岡江久美子、五十嵐めぐみ、名取裕子、樋口可南子、かとうかずこ、宮崎美子、賀来千香子、藤真利子など錚々たる女優が輩出されました。

 

2022年7月 4日 (月)

7月4日 名曲100選 交響曲篇・42 交響曲第7番(ブルックナー)

ブルックナーの交響曲第7番ホ長調は、ブルックナーの交響曲の中で最も人気の高い曲のひとつで1884年初演です。
ブルックナーの作品ですが大きな改訂は無く、自筆稿や資料の解釈の違いでいくつかの版の違いがある程度です。ただ版による違いと言ってもブルックナーにしては大きな違いが無いというだけで、演奏上は大きな相違点があるようです。演奏時間は65分程度というのが標準的のようです。
オーソドックスな4楽章の構成になっています。
第1楽章は ブルックナー特有の原始霧で曲が開始されチェロが伸びやかな主題を演奏してはじまります。この楽章は3つの主題を持っていてそれぞれが展開部で展開されていきます。
第2楽章は緩徐楽章。ロンド形式です。ブルックナーの緩徐楽章は美しいメロディや郷愁のようなものとは違って、オルガン的な響きの荘重な音楽が多いのですがこの曲でもワーグナーのための葬送音楽という意味合いもあって4本のワーグナーチューバが使われるなど厳粛な雰囲気の曲になっています。
第3楽章 スケルツォ。個人的にブルックナーの交響曲の中で一番キライな楽章。スケルツォのメロディが癇に障るんです。トリオに入るとホッとするんです。
第4楽章 この楽章も3つの主題を持っています。第1主題は第1楽章第1主題と同じモチーフを使いながら付点でリズム感を出しています。とにかく転調の多い楽章ですがブルックナーにしては軽快であまり長くないのが良いです。

2022年7月 3日 (日)

7月3日 名曲100選 管弦楽曲篇・41 くるみ割り人形

チャイコフスキーのバレエ音楽「くるみ割り人形」はチャイコフスキーの三大バレエであるばかりでなく世界を代表するバレエ音楽のひとつです。
原作はドイツの幻想文学の奇才E.T.A.ホフマンの「くるみ割り人形とねずみの王様」をフランスのアレクサンドル・デュマ・ペール(大デュマ)がフランス語に翻案した「はしばみ割り物語」」です。ホフマンの18世紀末から19世紀に活躍した作家でもあり音楽家でもあり、その他画家、法律家という多彩な才能の持ち主でした。ホドリーブの「コッペリア」の原作になる「砂男」もホフマンの原作で、オッフェンバックの「ホフマン物語」もホフマンの複数の作品を原案にしています。
くるみ割り人形は、クリスマスイヴにくるみ割り人形を贈られた少女が、人形と共に夢を世界を旅するという物語です。そのシチュエーションのため、毎年クリスマスシーズンになると世界中でバレエ「くるみ割り人形」が上演されています。初演は1892年でその後数回にわたって改訂されています。
全曲を通すと(版によって多少の違いはありますが)1時間半程度の曲ですが、オーケストラの演奏で人気の高いのが20分強の組曲版です。この演奏会用組曲は三大バレエの組曲として演奏される曲の中で唯一チャイコフスキー自身が編んだものです。組曲はアマチュア・オーケストラでも技術的に手頃な上、人気、知名度とも高いので、チェレスタやハープといった特殊楽器が必要にも関わらずかなりの頻度で演奏される人気曲です。私も3回か4回(花のワルツだけではその倍近い)は演奏しています。以下は組曲版のお話です。

第1曲 小序曲 小序曲といってもバレエ音楽の序曲と同じ曲。チェロとコントラバスは全休でヴァイオリン、ヴィオラがそれぞれ2つの分かれて6部の中高音弦楽器と管楽器という編成で愛らしさを出しています。組曲中技術的には難しい曲で、チェロ・バスはしばしば練習時に長い時間待たされるのが常です。
第2曲 行進曲 第1幕の情景描写のあとの行進曲です。行進曲と言っても、弾むリズムを使っているのでこの曲では歩けません(笑)
第3曲から第7曲までの5曲は第2幕お菓子の国の魔法の城でのパーティでの様々なキャラクターたちの踊りの音楽で「性格舞曲」と名づけられています。
第3曲 金平糖の精の踊り 発明されたばかりのチェレスタを起用した最初の作品として知られています。中間部の終わりにチェレスタのカデンツァがあるのでチェレスタを省くことが出来ません。
第4曲 トレパック(ロシアの踊り) 非常に早いテンポの曲。速度指定もMolto vivace。コントラバスにとっては組曲中最大の難曲です。
第5曲 アラビアの踊り クラリネットがメロディを吹くグルジアの子守歌をベースにした曲。ヴィオラとチェロが弱音器をつけて60小節間同じ伴奏を繰り返すという気が遠くなるような曲。チェロに到っては中間部も25小節間同じ音程で同じリズムを刻むというおまけつき。勿論再現部もチェロは16小節同じ伴奏、という事でチェロはこの曲の譜面は3種類+最後のト短調の基音だけ。ちょっと紙の無駄というパート譜です。
第6曲 中国の踊り フルートが主役の曲。この曲で気の毒なのはファゴット。特に第1ファゴットは31小節間ファレファレファレファレという伴奏を繰り返し、最後の和音だけ違う音を吹くという地獄。管楽器は息継ぎがあるので大変ですね。
第7曲 葦笛の踊り おもちゃの笛「ミルリトン」を模したフルートの三重奏の主部と物憂げな中間部のメロディによる曲です。
第8曲 花のワルツ クラシック音楽の中で最も有名な曲のひとつ。冒頭にハープの華麗なカデンツァがあるのでハープの省略は不可な曲です。
かつて組曲を演奏会のプログラムに取り込んで、アンコールでも花のワルツだけを演奏した時に、ハーピストのお嬢様がアンコールの時は異なるカデンツァを弾いてお客様だけでなく、我々も指揮者の先生もブラボー。やっぱりプロはお客様を楽しませる事を色々考えているんだと改めて感心しました。

2022年7月 2日 (土)

7月2日 名曲100選 映画音楽(洋画)篇・41 ジッパ・ディー・ドゥー・ダー

「南部の歌(唄)」は1946年公開のディズニー映画です。ジョーエル・チャンドラー・ハリスの「リーマスおじさん」シリーズを原作にした映画で、南部の農場を舞台に白人の少年ジョニーと黒人のリーマスおじさんの心のふれあいを描いた作品。本筋のストーリーを実写で、リーマスおじさんがジョニーに聞かせるおとぎ話の部分をアニメーションとなっています。
現在では、この映画は雇い主の白人と奴隷である黒人の関係を危険なほど美化しているなどという批判を受けて映像ソフトは一切販売されていません。実は、ディズニーランドのアトラクション、スプラッシュ・マウンテンはこの作品のアニメーション部分をメインとしたアトラクションで、その題材となる作品を見ることができないものとなっています。
「ジッパ・ディー・ドゥー・ダー(Zip-a-Dee-Doo-Dah)」」は、挿入歌でリーマスおじさんが、ジョニーやおとぎ話の登場人物(うさぎやきつねなど)と農場を歩きながら歌う歌。輝かしく清々しい気分を表した歌です。
アカデミー主題歌賞を受賞するなど、「ピノキオ」の「星に願いを」と並ぶディズニー映画を代表する曲のひとつで、2004年にアメリカ映画協会のよって選ばれた「アメリカ映画主題歌ベスト100」では第47位に選ばれています。
ちなみに、この時ディズニー作品でベスト100に選ばれたのは「星に願いを」(7位)、「いつか王子様が(白雪姫)」(19位)、「スーパーカリフラジリスヒックエクスピアリドーシャス(メリー・ポピンズ)」(36位)、「美女と野獣」(62位)、「ハクナ・マタタ(ライオン・キング)」(第99位)とこの曲の合計6曲でした。
またJR京葉線のディズニー・ランド最寄駅の舞浜駅の1番線の発車メロディ(2番線は「イッツ・ア・スモール・ワールド)」として使われています。

2022年7月 1日 (金)

7月1日 名曲100選 室内楽曲篇・41 弦楽四重奏曲(シベリウス)

シベリウスは学生時代を含めて4曲の弦楽四重奏曲を作曲していますが、唯一現在でも演奏される曲がこの弦楽四重奏曲ニ短調op.56「親愛なる声(内なる声)」です。作曲されたのが1909年です。
5つの楽章から出来ていますが切れ目なく演奏されます。シベリウスの多くの管弦楽曲のようなフィンランドの歴史や景色が見える作品ではありませんが、ところどころシベリウスらしさが感じられる曲です。特に第2楽章は冒頭のメロディがトレモロで演奏されるシベリウスっぽさが出ています。
5つの楽章は、序奏つきの速いテンポの楽章-急速なテンポの楽章-緩徐楽章-舞曲楽章-速いテンポの楽章という構成になっています。
シベリウスが1907年に喉の癌の手術を受けて体調を崩し、死の恐怖とも直面した時期の作品で内面的な内容になっており、「内なる声」(voces Intimae)という表題をつけたようです。

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