6月19日 名曲100選 管弦楽曲篇・39 弦楽のためのアダージョ
サミュエル・バーバーの弦楽のためのアダージョは、自身の作曲した弦楽四重奏曲ロ短調op.11の第2楽章を弦楽合奏に編曲したものです。
本来、アダージョは単に速度記号なので、曲自体に固定的な意味は無いのですが、1963年にジョン・F・ケネディが暗殺された際に葬儀で使用されてから、訃報や葬儀、慰霊などの機会音楽として使用される事が非常に多くなりました。バーバー自身は、葬式のために作った曲ではない、とご不満のようです。
日本では、第二次大戦終戦後のGHQ占領下での最初のラジオ放送で使用されたのが機会音楽として使われた最初のようです。
その後も、2001年のアメリカ同時多発テロの翌年行われたニューヨーク市の世界貿易センタービル跡地での慰霊祭や東日本大震災の復興コンサートで演奏されています。
映画やテレビドラマでも数多く使われています。映画では「プラトーン」や「エレファントマン」などで使用されています。
曲自体はすすり泣くような冒頭の旋律からはじまり激しい慟哭のようなクライマックスを迎え静かに曲が終わります。
元々が弦楽四重奏曲なので、コントラバスは必要なところにしか登場しません。前半ちょっとだけ弾いて、3分の2ぐらいが過ぎたところで本格的に登場するという、長~い休みがあるパターンで、しかもこういう曲調ですので、眠くなって出られなかったという経験が練習中何度かありました。勿論本番は緊張感を持ってやってますから、そんな事はしませんでしたけど。
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