5月4日 名曲100選 歌劇のアリア篇・33 凱旋の合唱(凱旋行進曲)
ヴェルディは1869年に開通したスエズ運河の開通祝賀行事の一環としてカイロに建設されたオペラ劇場の開場式典用に、エジプトの総督イスマーイール・パシャから新作の作曲の依頼を受けましたが、「自分は普段から臨時機会用の音楽を書くことは慣れていない」と言って断りました。結局式典には「リゴレット」が上演されたわけですが、その後パシャからエジプトを舞台にした新作オペラの依頼があり、それを受けた作曲したのが「アイーダ」です。壮大なスペクタクル作品で、野外劇場で上演されることも多い歌劇です。
内容は、古代エジプト時代にエジプトとエチオピア2つの国に引き裂かれた男女(エジプトの司令官ラダメスと王女アムネリスに仕える奴隷=実はエチオピアの女王)の悲恋を描いたもの。
その中で最も有名な曲(アリアではありませんが)が、第2幕第2場でエチオピア遠征で勝利したラダメスが軍勢を率いて凱旋する場面の音楽が、凱旋行進曲です。
この凱旋行進曲は単独で演奏される機会も非常に多い曲です。
冒頭はバンダのトランペットによるファンファーレで始まり、オーケストラとバンダの掛け合いが暫く続きます。この間に舞台上に観衆が集まってきて、勝利を讃える合唱が始まります。合唱が終わるとアイーダ・トランペットによる行進曲が演奏されます。行進曲だけを演奏する場合は、この後にあるバレエ音楽は飛ばして、行進曲が再現されて終わります。
アイーダ・トランペットはエジプト風トランペットとも言われ、管が巻かれていない直管のものなので非常に長く扱いづらいものです。
私が演奏した時は、一度は普通のトランペットで演奏し、もう一度はアイーダ・トランペットは他団体から借用して演奏しました。上記のように非常に長く見栄えが良いので、演奏効果は格段に高くなりますが、演奏の質は・・・わかりません。
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