5月16日 名曲100選 交響曲篇・35 交響曲第2番(シューマン)
シューマンの交響曲第2番ハ長調op.61は1846年に作曲されました。2番目に完成した交響曲が改訂されて出版されたのが一番最後だったために第4番となったため、3番目に作曲されたにも関わらず第2番となりました。
シューマンの交響曲の例にもれず、やたらに音符が多く、一所懸命弾いても全く聞こえないところもあるのですが、コントラバスにとっては長い休みもあるし、結構目立つところもあるので今練習している第3番「ライン」に比べると少しはマシかなとは思います。
ちなみに、3小節以上の連続休みは、第3番が第1楽章3、第2楽章1、第3楽章1、第4楽章ナシ、第5楽章ナシで、合計5ヶ所しかありませんが、第2番は第1楽章3 第2楽章14 第3楽章1 第4楽章 5 合計23ヶ所。「ライン」がそれだけ弾きっ放しの過酷な曲だということがわかります。
まあ、余談はさて置き交響曲第2番の中身についてです。オーソドックスな4楽章形式です。
第1楽章は、長大な序奏があります。シューマンは第3番「ライン」以外の第1楽章は全て序奏つきになっていますが、第1番の38小節、第4番の28小節に比べて49小節もあり、しかもゆっくりしたテンポの6拍子なので時間は非常に長い序奏です。しかも弦楽器は不気味に四分音符の半音の動きの上を金管楽器が静かに統一動機を奏でる、というとってもわかりにくい序奏です。天才と狂気両方を持つシューマンならではの音楽かもしれません。ようやく突入した第1主題は、静けさとは打って変わった跳躍系のメロディ。この交響曲、基本的には跳躍系の音楽なんです。第2主題も第1主題と区別の付きにくいものです。コーダでは序奏にあった金管の動機が出て来て楽章を閉じます。
第2楽章はスケルツォ。交響曲のスケルツォも本来は舞踏系の音楽なのですが、このスケルツォは滅茶苦茶忙しくて踊れません。第1番と同様2つのトリオを持っています。両方とも穏やかな雰囲気のトリオです。
第3楽章は緩徐楽章。祈りの音楽的な雰囲気を持っています。
第4楽章は、これも跳躍系の音楽。序奏はわずか4小節で主題に入ります。今度は長いコーダがついています。賛歌のような壮麗な終わり方で、最後はティンパニの連打でブレーキがかかって終わります。
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