4月13日 名曲100選 歌劇のアリア篇・30 うつろな心
18世紀後半のイタリアのオペラ作曲家パイジェッロは夥しい数のオペラを作曲しています。政治的には色々あった音楽家だったようですが、ナポレオン一家のボナパルト家に優遇されたためナポレオンの失墜と共に凋落し、ナポレオンの百日天下が終わった翌年に生涯を閉じています。
近年彼の作曲したオペラ全曲が演奏される機会は少ないのですが、一曲、後の多くの作曲家に愛されたアリアがあります。
それが歌劇「美しい水車小屋の娘」の中の二重唱「うつろな心(もはや私の心には感じない) Nel cor piu non mi sento」です。歌劇自体は美しい水車小屋の娘ラケリーナをめぐる、既に婚約者エウジェーニアがいるカッロアンドロ、年老いた行政官ロスポローネ、公証人ピストーフォロとのドタバタ劇です。「うつろな心」は第3幕第1場でラケリーナが「愛の苦しみ」を歌うアリアです。
この曲は後年多くの作曲家が変奏曲の主題に使用しています。有名なものはベートーヴェンのピアノのための6つの変奏曲WoO70、パガニーニのヴァイオリン独奏のための変奏曲ト長調、他にボッテジーニ、ジュリアーニ、ヴァンハル、ベーム、ソル、フンメルなどが変奏曲を作曲しています。
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